
AIは、道具か相棒か。
現在、AI はすごいスピードで進化していて、社会構造を変え続けています。
私は大学教員ですが、大学生の中でもAI を使って勉強することが、ふつうのことになってきました。
研究者でも使っている人が少なくありません。
現在では私自身も使っています。
とはいえ、「これから人類がAI と一緒に生きていくためには、考えるべきことがたくさんある」と思っています。
そして、ほとんどの場合、正しい答えなんてありません。
たとえば、「対話型AI とお友だちになっていいのか?」という問題。
「AI によって癒やされて、明日への活力が湧く!」という人もいれば、「AI 依存に陥って、他のことに身が入らなくなる」という人もいるかもしれません――。
正直、私は、どちらも体験しました。
ですから、本書では、みなさんとこれらの問題について「一緒に考えたい」のです。
本書は、AI利用が加速度的に進むなか、AIへの依存リスクや思想の過激化リスクについて、
これからAIを利用せざるを得ない若者に問いかける本です。
拙速な礼賛/全否定を退け、年齢制限・依存・ジェンダーバイアス・環境負荷などのAI倫理を物語として具体化し、
身近に感じながら考えを深めることを目的としています。
「AIたちとの会話劇」という体裁の本編に、解説を加える形で10テーマについて考えていきます。
川原 繁人
言語学者。1980年、東京生まれ。慶應義塾大学言語文化研究所教授。2002年、国際基督教大学卒業。2007年、マサチューセッツ大学にて博士号(言語学)取得。ジョージア大学助教授、ラトガース大学助教授を経て現職。主な著書に『日本語の秘密』(講談社現代新書)、『なぜ、おかしの名前はパピプペポが多いのか?』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『フリースタイル言語学』(大和書房)、『音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む』(朝日出版社)、共著に『言語学的ラップの世界』(東京書籍)など。
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