チャップリンが見たファシズム 大野裕之 (著) 中央公論新社 (2024/7/8) 2,420円

喜劇王の世界旅行 1931-1932

『街の灯』公開後、世界一周に出掛けたチャップリン。

遭遇したファシズムの萌芽、来日と事件――。

一次資料を元にその足跡を追う。

『街の灯』公開後、1年半にわたる世界一周旅行に出掛けたチャップリン。

世界全体が激動の時代を迎えていた中、ドイツ・イタリアではファシズムの萌芽を目の当たりにし、日本では五・一五事件と自身の暗殺計画に遭遇。

その旅程は、第二次世界大戦前夜の不穏な世界と枢軸国を巡るものとなった――。

本書では、残された旅行記などの貴重な一次資料をもとに、その足跡を追う。

さあ、気まぐれな天才による予測不能で前代未聞の世界旅行へ!

【目次】

プロローグ ― 激動の世界への旅立ち

第1章 イギリス
「ノスタルジック・ジャーニー」

すべてを捨てて / 『街の灯』のワールド・プレミア / ニューヨークへ 来日の予定? / イギリスへ―10年ぶりの里帰り / ついにロンドンだ! / 旅行の最大の目的ハンウェル・スクールへ / 華やかなロンドン社交界へ / マクドナルド首相、ロイド・ジョージ元首相との会談 / 作品としての「旅行記」 / 「名士の間」 / カールトン・ホテルでの様子 / ロンドン・プレミア / チャップリンの経済論 / ロンドンでも刑務所に / 『街の灯』の反響 / 大陸へ

第2章 ドイツ
ナチスとの「前哨戦」

オランダを抜けてベルリンへ / 狂気の「散歩」 / 労働者街の探訪 ドイツの芸術家との交遊 そして、新たな恋 / 国会議員たちとの対話 刑務所見学 / 「やっと休息を取ることができた」? / マスコミからの攻撃 / サンスーシ宮殿訪問 / アインシュタイン博士との再会 二人の天才の対話 / ベルリンを離れて / ナチスとチャップリン / ウィーン、ヴェネツィア紀行

第3章 フランス、北アフリカ
恋人が見たチャップリンの素顔

パリへ / 子役時代の恩人との再会 / ノルマンディーの猪狩 / ベルギー国王との面会 / レジオン・ドヌール勲章の授与をめぐって / 南フランスへ / メイ・リーヴズ 新しいロマンス / メイとの交際で明らかにされるチャップリンの素顔 / チャップリンの好みの女性 / メイが見た喜劇王の素顔 / 『街の灯』南仏プレミアでの騒動 / アルジェリアへ / 『街の灯』配給問題 / 別れさせ工作 / 愛国心は狂気だ

第4章 フランス、スペイン、イギリス、スイス、イタリア
「暴力は結局のところ自滅する」

高野の食中毒 / 気まぐれな天才の日常 / メイのための映画 二人だけのリハーサル / 文人たちとの交友―エミール・ルートヴィヒ、H・G・ウェルズ、フランク・ハリス / パリ再訪 / スペイン―闘牛と悪夢 / ビアリッツで / ロンドンへ―チャーチルからの『ナポレオン』映画化へのアドヴァイス / ガンディーとの面会 / 歴史の激動を見る「楽しみ」 / 「ウォーター・ラット」入会 / 旅芸人時代の思い出 / ジガ・ヴェルトフを見る / シェパードの裁判 / スイスのサン・モリッツからイタリアへ

第5章 エジプト、インド、シンガポール、バリ島
そして、チャップリン暗殺計画

東洋へ / バリに魅せられて / チャップリン秘書・高野虎市 / 日本でのチャップリン人気 / 高野虎市、27年ぶりに故郷へ / 標的はチャップリン / チャップリン争奪戦 / 「5月15日」の理由

第6章 初来日
五・一五事件

チャップリン、日本最初の日 / 神戸から東京へ / 「人を狂気にさせるような人気」 / 宮城に遥拝 / 5月15日 / 暗殺 / 5月16日 歌舞伎見物 / 5月17日 弔問 / 5月18~22日 恒例の刑務所訪問、東西喜劇王の対面、そして茶の湯 / 箱根、犬養健との別れ / 斎藤実新総理への助言 そして二・二六事件 / アメリカへ 帰国の旅路

エピローグ


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