発達障害「グレーゾーン」 岡田尊司 (著) SBクリエイティブ (2022/2/5) 990円

その正しい理解と克服法

発達障害より生きづらい?

あなたももしかしたら「グレーゾーン」かもしれない。

発達障害について広く認知されるようになり、自分も発達障害かもしれないと医療機関を訪れる人も増えてきた。

そんななか多くなっているのが、徴候はあるものの診断には至らない「グレーゾーン」。

診断には至らないとはいえ、じつはグレーゾーンのほうが生き辛いという研究もあり、最近注目されている。

本書は、こだわり症、疑似ADHD、社会的コミュニケーション障害、不安型愛着スタイルなど、タイプ別に発達障害未満の生きづらさの傾向とその対策について解説する。

発達障害、パーソナリティ障害、愛着障害など、現代人のこころの闇に最前線で向き合い続ける精神科医が心をこめて書き下ろす渾身の一冊!

著者について
1960年、香川県生まれ。精神科医、作家。医学博士。東京大学文学部哲学科中退。京都大学医学部卒。京都大学大学院医学研究科修了。長年、京都医療少年院に勤務した後、岡田クリニック開業。現在、岡田クリニック院長。日本心理教育センター顧問。パーソナリティ障害、発達障害治療の最前線に立ち、現代人の心の問題に向かい合っている。著書に『アスペルガー症候群』(幻冬舎)、『愛着障害』(光文社)、『母という病』(ポプラ社)、『パーソナリティ障害』(PHP研究所)などベストセラー多数。小説家・小笠原慧としても活動し、作品に横溝正史賞を受賞した『DZ』、『風の音が聞こえませんか』(ともに角川文庫)などがある。

「実弟がかつての広汎性発達障害の1種、いわゆる高機能アスペルガースペクトラム診断済みなので、強い生きづらさを抱えて生きてきました。もし弟が子どもの頃に本書に出会い、きちんと診断され、理解され、克服する環境を整えられていたら2次障害にもならなかったかもしれないと思います。多くの生きづらさを抱えた人々に読んで頂きたい1冊です。」

「発達障害を持って成人になった人たちの症状と虐待を受けて成人になった人たちの症状には、近いものがあるという言説がありました。発達障害を持っていたために、それが虐待(愛着障害)につながっていたためではないかという説もありました。このあたりのことも含めて、この本を手にしてみると、発達障害をもっていることが虐待につながったどうかは措いておいても、うなずけることが多くあります。」

「発達障害については、日進月歩の世界です。とにかく新刊から読むことを心がけています。今回も新たな発見ばかりでした。本書では「グレーゾーン」について、ASD、ADHD、LD 、HSP、発達性協調運動障害など一通り述べられています。これらは脳の特性であり、個性と言えるほどのものです。自分の強みと弱みをよく知ることがとても大切だと思いました。そして、個別最適化した自分なりの生き方がますます重要になってくると考えます。わずか十数年前と比しても、多様性の時代であることを痛感させられました。」


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