一橋桐子(76)の犯罪日記 原田ひ香 (著) 徳間書店 (2022/8/9) 814円

ベストセラー「三千円の使いかた」で話題の著者が贈る「終活応援」小説!

テレビや雑誌で、凄惨な事件や驚愕の出来事などを見るのが苦手です。

しばらく、そのことばかり考えて何も手につかなくなったり、眠れなくなったりします。

そんな時は事件の当事者の、いったいどこに分岐点があったのか、どこでどうすれば事件に巻き込まれなかったのか答えが出るまで考えてしまいます。

残念ながら、答えが見つからないこともしばしばです。

桐子さんは小さな幸せから放り出されました。

彼女が事件に巻き込まれないように一緒に考えてはくださいませんでしょうか。

共に、はらはらしてくださったら幸いです。

私も桐子さんと同じ、「人に迷惑をかけないで生きていきたい」と思っていました。

でもこの本を読んで、「迷惑をかけて生きていてもいいのかもしれない」と考えが変わりました。

人に迷惑をかけてこそ、生きている証なのだと!

人とのつながりが疎遠になっている今この時代だからこそ、読んでもらいたい作品です!

人に迷惑かけない老後を送るためには、どう生きればいい?

老親の面倒を見てきてた桐子は、気づけばたったひとり、76歳になっていた。

両親をおくり、わずかな年金と清掃のパートで細々と暮らしているが、貯金はない。

同居していた親友のトモは病気で先に逝ってしまった。

唯一の家族であり親友だったのに……。

このままだと孤独死して人に迷惑をかけてしまう。

絶望を抱えながら過ごしていたある日、テレビで驚きの映像が目に入る。

収容された高齢受刑者が、刑務所で介護されている姿を。

これだ!

光明を見出した桐子は、「長く刑務所に入っていられる犯罪」を模索し始める。

第一章 万引
第二章 偽札
第三章 闇金
第四章 詐欺
第五章 誘拐
最終章 殺人
解説 永江朗

「今の世、言葉を切り刻み会話ウィする。孫におこずかいをやってもカード決済でお釣りも分からず・・・今 これからが住みやすくなっていくロードから外れていく究極の生き方」

「主人公、桐子さんに関わった人達は、彼女に優しく、最終章では、登場人物達の何人かが彼女を助けようとする。
ありえない設定かと思える。
最後は、大団円を想像する。」

「主人公のようなおばあさんは、私の周囲にはいない。ずっとまじめに、控えめに、一生懸命生きてきた「人間の見本」ような人。こんなおばあさんが起こす「犯罪」の数々。心配で、気になって、一気に読んでしまった。」


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