奇跡のバックホーム 横田慎太郎 (著) 幻冬舎 (2021/5/12)

22歳、プロ4年目で脳腫瘍の宣告。

18時間に及ぶ大手術、2年間の闘病とリハビリ、回復しない視力、24歳での引退試合――

絶望に立ち向かう姿に誰もが涙した、感動の実話

日々の積み重ねの姿勢とまっすぐな気持ちがみんなを動かした。
阪神にとってかけがえのない選手。
――矢野燿大(阪神タイガース監督)

横田、野球の神様って、本当にいるんだな。
――鳥谷敬(千葉ロッテマリーンズ)

2019年に引退した元阪神タイガース・横田慎太郎が自身の半生を綴ったエッセイ。

ドラフト2位で阪神に入団し、抜群の身体能力で将来を嘱望された横田は、22歳で脳腫瘍の診断を受ける。

18時間の手術、2年におよぶ闘病とリハビリの末復帰するも、視力は回復しなかった。

24歳、二軍での引退試合。プロ野球人生最後のプレーで見せた、ボールがほとんど見えないなかでの捕殺は「奇跡のバックホーム」とよばれ話題となり、多くの人に感動を与えた。

引退試合のエピソードを軸に、脳腫瘍の手術と闘病、家族・球団への感謝、これからの人生、病気と闘う子どもたちへのエールなどを綴る。

絶望と苦しみの日々の先に見えたものとは――。すべての人を勇気づける一冊。

【本文より】
「横田くん、言いにくいんだけど、大きな病気です」
「野球のことは、いったん忘れてください」
僕にとってそれは、死刑を宣告されたのに等しいといってもよかった。
暗い気持ちになると同時に、腹が立ってきました。
「なんでおれが……。どうしておれが野球を取り上げられなきゃならないんだ? 」
野球ができなくなったら、これから何をすればいいんだろう――
そんなことまで考えながら、ほとんど眠らずに朝を迎えました。

打球は見えていませんでした。
ボールが二重に見えるうえ、距離感がつかめない。
「これが最後のプレーかよ……」
それでも、気がつくと前に出ていた僕は、
ボールをキャッチすると大きく右足を踏み出し、
ダイレクトでキャッチャーに送球しました。

「才能に溢れた若きプロ野球選手が、病魔によりその道を閉ざされてしまいましたが、最後のバックホームは彼の努力が報われた証かと思います。周りの選手、指導者等からの心温まるエピソードもあり読んでいてまた感動しました。」

「「病気になってよかったこともある」「僕がやらなければならないのはこれなんだ!」「僕の人生は、また新たに始まったばかり」横田慎太郎は青虫からサナギを経て蝶になった、この本を読み終えてそう思いました。突然の病に倒れてキャンプ離脱までは野球漬けの青虫、そして甲子園で再び大暴れすることを目指して苦闘の日々を経て、あの奇跡のバックホームで蝶になった。青虫と蝶ではDNAは同じでも、その住む世界や生き方は違うように、横田さんの生き方や考え方は大きく変わられたようだし、蝶になられた横田さんは(今までとは別の形で)多くの人に勇気と希望の光を照らしていかれることでしょう。今後のご活躍が楽しみです。お身体に気をつけて頑張ってください。」

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