
文学から読み解く日本精神のゆくえ
文芸誌には絶対に載らない、ド直球の文学論!
太宰治、三島由紀夫、大江健三郎、村上春樹、村上龍、高橋源一郎、島田雅彦……。

あらゆる価値感情を蒸発させてきた戦後日本人の精神史を代表的文学作品、文学批評から読み解く。
多極化する世界で、アメリカに甘えてきた日本人は自立できるのか。

日本人の真価を問う。

「もしも今の日本人が皆、どうしようもない隷属状況に日本が置かれていることを、過不足なく、冷静に認識、把握しているのなら、こんな文学はゴミ箱に捨てればいい」/藤井聡

「太宰治、大江健三郎、村上春樹……、まず取り上げられた作品のラインナップにそそられた。セレクトした文芸批評家・浜崎洋介以外の固定メンバーは、文芸業界とは縁のない三人の学者。いわゆる文芸理論、固定観念による武装なしで、定評ある作家、作品を論じるところに、本書最大の魅力がある。忌憚、忖度のない舌戦が繰り広げられるが、そこまで言うか??、という厳しい批判は、論者自身にも返ってくる。(強面のイメージの)土木工学の論客・藤井聡が赤裸々に自身を語るのも、これが文学という場だからだ。戦後社会に対峙した作家の精神分析という意味では、三島由紀夫、大江健三郎が本書の沸点と言えるだろう。しかし、個人的には石牟礼道子、冨岡多恵子の二人の女性作家の章が興味深かった。第二部、戦後思想を総括する浜崎の論考からは、先のみえない状況だからこそ、一般化できない個人を扱う文学が必要なのだ、という強い思いが伝わってくる。」
「フラットな視点から文学作品を読むことで、作品を楽しむ原点を教えてくれる良書。文学が世間的価値では救われない人々の心を開くものだったことを思い出させてくれる。素人とはいえ、その道の専門家が語り合うため、時に容赦のない鋭い指摘(「しらんがな」という一言は笑えました)もあり、自分も、もう一度作品を読みたいと思った。
また、「対米従属」という明確な視点が全体を貫いており、戦後日本人の精神的な変遷を眺めることで、私たちの現在地を突き付けられるようだ。戦後には、まだ抵抗感を感じることができた「対米従属」という現実は、もはや自然なものとなってしまった。この現在地から、どのような一歩を踏み出すのかが問われている。とはいえ、本書は、この日本についての本質的で暗い問いを、明るくさらけ出し、絶望の果てから一歩を踏み出す力をくれる。第二部の評論も大変熱量があり、対談の補足として助けになる。」「分量は多く内容もしっかりしているので、全く高いと感じません。むしろ安い。内容は、第二次大戦終了後の戦後の日本人の精神の移り変わりについて、有名な文学の描写の解説と対談を通じてわかりやすく且つ面白おかしく理解できるものになっています。文学を一切知らない人でも十分楽しめる。爆笑必至。こんな本は今までなかったのでは?」
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