死神の浮力 伊坂幸太郎 (著) 文藝春秋 (2016/7/8) 924円

娘を残虐に殺された小説家の山野辺は苦しみのなかにいた。

著名人であるが故にマスコミからの心無い取材に晒され、さらに犯人とされていた男・本城が第一審で無罪になったのだ。

しかし、山野辺は彼が犯人であることを「知っていた」。

彼はサイコパスと呼ばれる反社会的人格者で、 自分が犯人である証拠を、山野辺宛てに送ってきていたのだった――。

控訴の猶予期間は二週間。山野辺とその妻、美樹は一時的に自由の身になった本城を探し、動き始める。そこに千葉という男が現れ「本城の居場所を知っている」と言う。

山野辺夫妻は半信半疑ながらも、この妙な男と行動を共にすることにする。

山野辺夫妻・千葉チーム対サイコパス本城の勝負の行方は?

今回、千葉が「担当している」のは誰なのか? そして調査の結果は?

「読み進めるにつれ、緊張感を増す展開と結末への好奇心で眠れなくなった。ページをめくりたいというはやる心を抑え、一文字一文字を堪能するように心がけた。
素晴らしい一冊だった。
ストーリーは、子を殺された作家に死神が取り憑き、作家の仇討ちに渋々ながら協力するというもの。
その設定だけでも面白いが、世間知らずの死神とのズレたユーモラスな会話や、丁寧な描写に引き込まれた。」

「先が気になってどんどん読んでしまう。
前作とは異なるストーリーの進み方がよい。
ただ、情景描写?が細かく文章のかさましが気になる。
読まなくても何も展開に影響がなさそうな部分がある。」

「死神たちを通して人間の思考や行動が何なのかを、書いている作品と思う。サイコパスって意外と身近に居る気がする。」


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