
炒米粉、魯肉飯、冬瓜茶……あなたとなら何十杯でも――。
結婚から逃げる日本人作家・千鶴子と、お仕着せの許婚をもつ台湾人通訳・千鶴。
ふたりは底知れぬ食欲と“秘めた傷”をお供に、昭和十三年、台湾縦貫鉄道の旅に出る。
「私はこの作品を過去の物語ではなく、現在こそ必要な物語として読んだ。
そして、ラストの仕掛けの巧妙さ。ああ、うまい。ただ甘いだけではない、苦みと切なさを伴う、極上の味わいだ。」
古内一絵さん大満足

1938年、五月の台湾。
作家・青山千鶴子は講演旅行に招かれ、台湾人通訳・王千鶴と出会う。
現地の食文化や歴史に通じるのみならず、料理の腕まで天才的な千鶴とともに、台湾縦貫鉄道に乗りこみ、つぎつぎ台湾の味に魅了されていく。
しかし、いつまでも心の奥を見せない千鶴に、千鶴子は焦燥感を募らせる。
国家の争い、女性への抑圧、植民地をめぐる立場の差―――
あらゆる壁に阻まれ、傷つきながら、ふたりの旅はどこへ行く。
【2階外国文学】
??全米図書賞2024の翻訳大賞受賞??
『台湾漫遊鉄道のふたり』
楊双子 著/三浦裕子 訳
中央公論新社
台湾の小説としては初の受賞!おめでとうございます????今年の日本翻訳大賞も受賞されている作品で、それも三浦裕子さんの訳があればこそだと思います。… pic.twitter.com/tCrodtuxGR— 紀伊國屋書店 新宿本店 (@KinoShinjuku) November 21, 2024

「随分昔に台北には行ったことがありますが、台湾の歴史は現地の高校教科書の翻訳を読んで概略を知っている程度。書店眺めて面白いと思ったので、普段フィクションは読まないのだけど、買ってみて、知人にもプレゼントしました。
日本の植民地時代の台湾を舞台に、観光地と美食、政治と友情をたくみに交錯させた面白い小説でした。主人公二人の掛け合いがとても面白い。いろいろな量が次から次へと現れていて、食べてみたくなります。一方で風光明媚な情景もあるのですが、それらが無くなっていそうです。入り組んだ虚飾で事後の説明があるのが良いところ。原著の間取り図は翻訳でも再録して欲しかった。
ちなみに楊千鶴 の「花開時節(花咲く季節)四語文新版」は娘さん林智美の翻訳で入手可能ですね。」「紀行文と思って求めましたが抜群におもしろい小説で、台湾にまた行きたくなるような内容でした。本の体裁も新品同様にきれいで満足しています。」
「途中から様相が変わってきます。誰かが誰かを「支配」することの異常さに、「自分で気づく」ことこそが大事。私自身も気付かされ、温かいものと重いものが、深く心に残りました。」
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