
いまでもふと思いだす、きみのこと。またいつかと願うのは、ささいな日常のことばかり。
いまでも、ときどき──きみとの日々を思い出す。
アイスクリームを注文する声、少し遅れてやってくる姿。
冬の海辺を歩いたこと。眠らずに夜明けを迎えたこと。
いまはひとりで、あのカフェに通っている。
もし、いつかきみの気がむいたなら──
また、いっしょにコーヒーをのみたい。
『いまでも、ときどき』は、かつての恋人との日々を回想する主人公の語りと、再会の予感をそっと示すイラストが響き合う絵本です。
ユーモラスで親密な語り口が胸に残り、ページを閉じたあとには、懐かしさと小さな希望が余韻となって広がります。
忘れられない恋は、ありますか。
多くを語らず、記憶と感情の余韻をしずかに浮かびあがらせるダヴィデ・カリと、セピア色で儚い記憶のなかの風景をえがいたモニカ・バレンゴ。
ふたりが表現したのは、過去に想いを馳せる大人の恋。

著者について
ダヴィデ・カリ/文
1972 年スイス生まれ。絵本・グラフィックノベル作家、アートディレクター。2006 年『Piano Piano』でボローニャ・ラガッツィ賞のSpecial Mention に選出。2025年にはイタリア・アンデルセン賞最優秀作家賞を受賞するなど、数々の受賞歴がある。邦訳に『だれのせい?』(green seed books)、『おはよう おとなりさん』(化学同人)、『ハトのしあわせうり』『とんでごらん!』(アチェロ)などがある。学生だったモニカ・バレンゴと出会ってから、絵本3 作品を共作している。

モニカ・バレンゴ/絵
1990 年イタリア生まれ。イラストレーター。ヨーロッパ・デザイン学院のトリノ校でイラストレーションを学び、絵本を中心に活動。2012 年にはボローニャ国際絵本原画展入選。2018、2019 年に中国上海国際児童図書見本市ゴールデン・ピンホイール若手イラストレーター・コンペティション入選。ダヴィデ・カリが文を担当した『Lo scrittore』は、2022 年ニューヨーク公共図書館とニューヨーク・タイムズが選ぶ絵本ベスト10に選ばれている。

やまねさな/訳
兵庫県生まれ。イギリスのヘイスティングス、イタリアのシエナに語学留学。日本の子どもたちに異なる国への関心を高めてほしいと願いながら、絵本、児童書の翻訳に取り組んでいる。第20 回いたばし国際絵本翻訳大賞イタリア語部門で最優秀翻訳大賞を受賞。訳書に『とびっきりのおむかえ』(きじとら出版)、『ぼくはしょうぼうし』(潮出版社)がある。心を落ちつかせるセピア色が好き。
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