『いすゞ・ジェミニ』 ジウジアーロのデザインが当時のクルマ好きのハートをわしづかみ!
※ヤングタイマー
戦前のクラシックカーや1970年代以前のかなりクラシカルなクルマのことをまとめて「オールドタイマー」と呼ぶのに対応して、1980年代から90年代頃の「さすがにクラシックカーと呼ぶほどではないクルマ」のことを、多くの人がざっくり「ヤングタイマー」と呼ぶようになったそう。
目次
今なお多くのファンが
世界有数のトラック、バスメーカーであるいすゞがかつて乗用車を作っていたことは、みなさんご存知のとおりです。
他の国産車とは雰囲気が異なる車種が多く、今なお多くのファンを持っています。
その中に1974年登場の初代ジェミニがあります。
初代ジェミニはGMの世界戦略車『Tカー』のひとつで、”西”ドイツのオペル・カデットをメインにシボレー・シェベット、ポンティアック1000など数多くの兄弟車が存在。
同様に世界中に点在するGM系企業に合わせて、カデットを下敷きにさまざまな車種を開発しようというプロジェクトから生まれました。
いすゞは1971年にGMと資本提携していたため、ジェミニはオペル・カデットそのものと言えるクルマとなったのでした。
いすゞ ジェミニ(1985-90)
2代目ジェミニはFFとなり、先代とは変わりいすゞ技術陣が独自に設計開発を行う。ジウジアーロデザインによる3ドアハッチと4ドアセダンが用意。エンジンは1.5Lのガソリンとディーゼル、後に1.6L DOHCも追加される。イルムシャーやロータス仕様も人気だった。#車小噺 pic.twitter.com/mnTk36wuSL— 車の小噺【GV】 (@car_kobanashi) October 2, 2021
2代目のデザインはジウジアーロ
そして1985年、ジェミニは2代目へスイッチ。
駆動方式もFRから横置きFFへと変わったほか、ボディサイズを縮小しCセグメントに相当する車種となりました。
開発がいすゞ独自だったことも初代との大きな違いです。
デザインはピアッツァに引き続きジョルジェット・ジウジアーロの手によるもので、
ボディタイプは4ドアセダンと3ドアハッチバックが用意されましたが、
セダンは同氏デザインのランチア・テーマ、3ドアは同じくピアッツァとの強い類似性を感じさせる飽きのこないクリーンで好ましいデザインとなっていました。
当初搭載していたのは新開発の1.5リッターSOHCエンジンのみでしたが、
デビュー半年後にはいすゞの伝統ともいえる1.5リッターディーゼル/ディーゼルターボエンジンが追加されています。
いすゞ ジェミニCM。[2代目](1988[1?5月])レミー・ジュリアン・アクションチーム(Remy Julienne action team)(『オ・シャンゼリゼ(Les Champs-Elysees)』ダニエル・ビダル(Daniele Vidal))(30秒)@JBSandD1 @retoro_mode pic.twitter.com/a116qgfx3z
— minipops (@minipops5) July 26, 2021
イルムシャーの登場
そして1986年、1.5リッターガソリンターボを搭載し内外装をオペルのチューンで名を馳せたイルムシャーが手がけた『イルムシャー』、
そして1988年にはDOHC16バルブ化した1.6リッターエンジンを積み、かのロータスがサスペンションをチューンした『ZZハンドリング・バイ・ロータス』が登場。
これ以降ジェミニは高性能小型車というイメージを一気に加速していきます。
どちらもレカロシートやモモ製ステアリングを備え、
しかもロータスはブリティッシュレーシンググリーンのボディにコーリン・チャップマンのイニシャル”ACBC”が刻まれたエンブレムが輝き、
クルマ好きのハートをこれでもか! とわしづかみにしたのでした。
余談ですが高校時代、国語の若い先生がこれに乗っていて、
すでに欧州車にぞっこんだった僕たちクルマ好き高校生は、
明らかに他の国産車と違うジェミニのアピアランス、そしてロータスの文字にメロメロにやられてしまったことを思い出します。
いすゞ ジェミニCM。[2代目](1986[4?6月])レミー・ジュリアン・アクションチーム(Remy Julienne action team)(『雨に唄えば(Singin’ in the Rain)』TACO)@lrigykseulb@retoro_mode pic.twitter.com/mPyVvrlXdW
— minipops (@minipops5) July 24, 2021
2代目ジェミニが一番良かった!?
2代目ジェミニは年を経るに従ってセダンが販売のメインとなり、
モータースポーツのベース車だった『イルムシャーR 』やハンドリング・バイ・ロータスの3ドアなどは台数が少ないながらも国産車では数少ないホットハッチの雰囲気もあります。
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