HONDA CBF500 欧州で鍛え上げられた至高のミドルネイキッドバイク

日本国内では400ccのCB400スーパーフォアが不動の人気を誇りますが、世界に目を向ければこの500ccパラレルツインこそが「真のスタンダード」と呼ばれています。

2004年に登場したCBF500は、それまでのCB500(PC26/PC32)の伝統を受け継ぎつつ、現代的なエッセンスを加えたモデルです。

このバイクの最大の特徴は、何と言ってもその扱いやすさと抜群の信頼性にあります。

搭載される水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒エンジンは、非常にスムーズで、低速から高速域までフラットなトルク特性を実現しています。

最高出力は約57馬力を発揮し、街乗りから高速道路まで、あらゆるシチュエーションで余裕のある走りを提供してくれます。

特に欧州では、教習車としても広く普及しており、そのタフさとコントロールのしやすさは折り紙付きです。

2008年頃に生産は終了しましたが、その設計思想は現在のCB500FやCBR500Rシリーズに色濃く受け継がれています。

最新のバイクにはない、アナログメーターの質感や、メカニカルなエンジンの造形美も、多くのファンを惹きつけて離さない理由の一つです。

中古市場で見かける機会は減っていますが、手に入れたオーナーの多くが「手放したくない一台」と語るほど、満足度の高いバイクです。

今回は、この隠れた名車「HONDA CBF500」について、スペックからインプレッションまで徹底的に掘り下げていきます。

バイク選びに迷っている方や、ミドルクラスへのステップアップを考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

CBF500の魅力は、スペック表の数字だけでは測れない、ライダーと一体になれる感覚にあります。

ホンダが追求した「走る・曲がる・止まる」の基本性能が、高次元でバランスされているのです。

それでは、具体的にどのような特徴があるのか、詳しく見ていきましょう。

どんなバイク?

HONDA CBF500を一言で表すなら、「全方位に隙がない万能ネイキッド」です。

デザインは、当時のCBF600やCBF1000の流れを汲む、オーソドックスかつ飽きのこないスタイルを採用しています。

ヘッドライトは存在感のある丸目一灯で、ネイキッドバイクらしい力強さと親しみやすさを両立させています。

フレームには、しなやかさと剛性を両立したモノバックボーン形式を採用しており、安定したハンドリングを支えています。

足回りに関しても、フロントには41mmの正立フォーク、リアにはリンク式モノショックを装備し、質感の高い乗り心地を実現しています。

シート高は770mmと低めに設定されており、小柄なライダーや初心者でも足つきの不安を感じることはほとんどありません。

燃料タンク容量は19リットルと非常に大きく、燃費の良さと相まって驚異的な航続距離を誇ります。

ロングツーリングにおいても、給油回数を減らすことができるため、旅の質が向上すること間違いなしです。

ブレーキシステムにはホンダ独自のABS(アンチロック・ブレーキ・システム)搭載モデルも用意され、雨の日や緊急時でも高い安全性を確保しています。

エンジンの鼓動感は、2気筒特有の適度なパルス感があり、回せば回すほどにエキサイティングな表情を見せてくれます。

しかし、決してピーキーではなく、低回転域から非常に粘り強いため、ズボラなシフトチェンジでも許容してくれる懐の深さがあります。

メンテナンス性も考慮されており、オイル交換やプラグ交換などの基本的な整備がしやすい設計になっているのも嬉しいポイントです。

派手な電子制御こそありませんが、それゆえにライダーの意思がダイレクトに車体に伝わる楽しさがあります。

日常の通勤・通学から、週末のキャンプツーリングまで、どんな場面でも最良の相棒となってくれるでしょう。

シンプルだからこそ長く付き合える、そんな大人のためのバイクがCBF500なのです。

また、欧州の厳しい環境規制にも対応しており、当時としてはクリーンな排気を実現していた点もホンダらしい配慮と言えます。

基本性能を磨き上げた結果、時代が変わっても色褪せない価値を持つに至ったのです。

HONDA CBF500のインプレッション

CBF500に実際に跨り、エンジンを始動させると、静かながらも力強いアイドリング音が響きます。

クラッチを繋ぎ走り出した瞬間、その軽やかさに驚くライダーも多いはずです。

400ccクラスに近いコンパクトな車体ながら、排気量に余裕があるため、発進時の加速は非常にスムーズです。

市街地での走行では、ハンドルの切れ角が十分に確保されているため、狭い路地やUターンも楽にこなせます。

エンジンの低回転域でのトルクがしっかりしているため、ストップアンドゴーの多い都市部でもストレスを感じません。

ワインディングに持ち込むと、CBF500の真価がさらに発揮されます。

素直なハンドリング特性のおかげで、自分が思い描いた通りのラインをトレースしていくことができます。

過度なクイックさはありませんが、狙ったところにスッとフロントが入っていく感覚は、ライディングの楽しさを再認識させてくれます。

サスペンションもしなやかに動き、路面の凹凸を綺麗にいなしてくれるため、常に接地感を感じながら走ることが可能です。

高速道路での走行では、カウルがないため風圧は受けますが、直進安定性が高いため恐怖感はありません。

100km/hでの巡航時でもエンジン回転数には余裕があり、そこからの追い越し加速も十分なパワーを持っています。

ブレーキのタッチも非常にコントローラブルで、握り込んだ分だけ確実に効いてくれる安心感があります。

長時間のライディングでも、シートのクッション性が良好で、お尻の痛みを最小限に抑えてくれます。

ライダーを疲れさせないパッケージングは、まさに「旅バイク」としての適性も高いことを証明しています。

実際に所有してみると、その燃費の良さ(リッター25km〜30km前後)も大きなメリットとして感じられるでしょう。

派手さはないけれど、使えば使うほどに「これが良いんだよな」と思わせてくれる、そんな奥深い魅力があります。

まさに、バイクと対話しながら走る喜びを教えてくれる一台です。

HONDA CBF500のスペック

項目 数値/詳細
全長 2,159mm
全幅 763mm
全高 1,110mm
ホイールベース 1,481mm
最低地上高 140mm
シート高 770mm
車両重量 206kg(ABS車:211kg)
エンジン形式 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列2気筒
総排気量 499cc
内径×工程 73.0mm × 59.6mm
圧縮比 10.5:1
最大出力 42kW (57PS) / 9,500rpm
最大トルク 45Nm / 8,000rpm
燃料タンク容量 19リットル
変速機形式 常時噛合式6段マニュアル
タイヤサイズ(前) 120/70 ZR17
タイヤサイズ(後) 160/60 ZR17
ブレーキ形式(前) 油圧式シングルディスク(296mm)
ブレーキ形式(後) 油圧式シングルディスク(240mm)

スペックを見て驚くのは、その19リットルという大容量タンクです。

リッター25km程度走るとすれば、一度の満タンで約475kmもの航続が期待できる計算になります。

また、前後17インチのラジアルタイヤを採用しているため、最新のハイグリップタイヤも装着可能です。

自分の走りに合わせて、タイヤ選びを楽しめるのもこのバイクの隠れた魅力と言えるでしょう。

 

みんなのインプレッション

実際にCBF500を愛用するオーナーたちのリアルな声をご紹介します。

『とにかく壊れない。これに尽きます。10万キロを超えても元気に走っている個体が多く、ホンダの並列2気筒エンジンの耐久性には本当に驚かされます。』

『CB400SFと迷いましたが、低中速のトルク感はこちらが上。街乗りでのキビキビとした動きは、排気量の差をしっかり感じさせてくれます。』

『足つきが良くて軽いので、女性ライダーやリターンライダーにも全力でおすすめしたい。威圧感がないのに、走れば大型バイクらしい重厚感もあります。』

『燃費が良くて長距離移動が苦になりません。北海道一周ツーリングもこれでいきましたが、一度もトラブルなく、最高に快適な旅ができました。』

『アナログ二眼メーターが夜に光る様子がとても美しい。最近の液晶パネルにはない、温かみのある雰囲気が所有欲を満たしてくれます。』

『派手な電子制御はないけれど、その分自分の腕で操っている感覚が強い。ABSもしっかり効いてくれるので、安全面での不安もありません。』

『パーツの多くが他のホンダ車と共用できるので、維持費が安く済むのもありがたいです。経済的で実用的、最高の仕事道具でもあります。』

『見た目は地味かもしれませんが、知れば知るほどその完成度の高さに惚れ込みます。長く付き合えば付き合うほど、良さが染み出してくるバイクです。』

ユーザーの声からも分かる通り、CBF500は多くのライダーにとって「安心」と「信頼」を象徴する存在となっています。

もし程度の良い個体に出会えたなら、それは非常にラッキーなことかもしれません。

あなたのバイクライフをより豊かに、より快適にしてくれる名車、それがHONDA CBF500です。

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