W175TRは2019年11月に登場したインドネシア市場向けのモデルです。
そのため日本国内向けモデルはなく、入手するには逆輸入モデルを求めるしかありません。
日本では馴染みのない177cc空冷単気筒エンジンを搭載したスクランブラーモデルです。
どんなバイク?
2018年に登場したW175はトラディショナルなスタイルで、多くのカワサキファンにはエストレヤを彷彿とさせるものがありました。
W175TRはそのバリエーションモデルになります。
日本で言えばエストレヤと250TRのような関係に似ていますね。
W175はトラディショナルスタイルなのですが、TRはそこからトラッカーテイストのスタイルになります。
TRは燃料タンクがスリムになっていて、ハンドルはアップ気味、跳ね上がったマフラーなどを見ても、ビンテージオフロード風といった出で立ちでもありますね。
個人的には厚みのあるロングシートがお気に入り。
なおかつ、溝が入っていてシート位置の固定にも役立ちそうです。
こう書いてみると、エストレヤに対する250TRもまったく同じですね。
また、標準モデルのTRに加えて、タックロールシートやエンジンガードなどを装備したSE(スペシャルエディション)もラインナップされています。
W175TRのインプレッション
175ccというと原付2種に毛の生えたようなバイクでは?なんて思いがちです。
W175の登場時にはそういった声も確かにありましたが、車格的には小さくは感じません。
250ccバイク並み(それより若干小さく感じるかも…)です。
足つきは以下の画像で(モデル身長172cm)。
原付2種バイクよりも車格はあります。
ライディングポジションは自然で窮屈さも感じません。
私も試乗はしたことがなく、展示車を眺めたくらいですが、セカンドバイクにするには175ccは中途半端だなという印象でした。
それでも、メインバイクとして購入する人もいるようです。
初心者かな?なんて思ったのですがバイクを降りようとしている中高年ライダーがちょっとつまみぐい…みたいな感じなのだとか。
軽いし立ちコケの心配もないし、そういった考えもあるなと思いました。
晩年はハンターカブがいいな、なんて思っているのですが、こういった選択肢もあるかも。
ただし、軽二輪と原付二種だと維持費がかなり違ってきそうですよね。
ファミバイが使えないのが痛いところですね。
お金に糸目をつけず、駐輪スペースに余裕があるのなら欲しいバイクですが、体は一つだし1台のバイクに長く乗るタイプなので、今のバイクと比べるとやっぱり…なんてことになりますね。
W175TRのスペック
- 全長1950
- 全幅805
- 全高 1085mm
- 軸距 1285mm
- 最低地上高 195mm
- 車重 121kg
- エンジン型式 空冷4ストローク単気筒 SOHC2バルブ
- 排気量 177cc
- 最大出力 13ps/7500rpm
- 最大トルク 1.4kg-m/6000rpm
- 変速機 5段
- 燃料タンク容量 7.5L
- ブレーキ F 220mmディスク+2ポットキャリパー
- R 110mmドラム
- タイヤサイズ F 80/100-17
- R100/90-17
自分の経験でいうと、単気筒シングルはツーリングには向かないと思っています。
行って近場の日帰りツーリングくらいでしょうか。
逆に日帰りのほうが疲れそうですけど。
W175TRの使い道を考えると、通勤とか街乗りがメインとなるのでしょうね。
なんて、上から目線ですが、乗り方は個人の自由です。
渋滞時のすり抜けはしないと心に誓って実践しているので、すり抜けに便利なバイクというのに食指が動かなくなりました。
逆に小さいバイクでクルマの後についてるほうが不自然かも…。
Uターンは便利そうですけどね。
YouTubeなどでW175TRの走りを見ると、軽快かつスピードもけっこう出るようです。
なによりもライディングポジションが自然で乗る人すべてがかっこいいですね。
こういうの見ると欲しくなるのですが、自分自身の用途を考えると今はガマンガマン。
注意点…空冷単気筒かつキャブ車なので冬場は不利。
排気量177CCと、原付二種に毛の生えた程度のエンジンパワーなので絶対的な速さは期待できない。
みんなのインプレッション
「カワサキ Wシリーズの系統を継いでいるだけあって硬派で武骨なクラシカルスタイル。
ABSは勿論、TRCやアシストスリッパークラッチといったデバイスは一切無いので純粋にバイクの操縦が楽しめる。」「現行車とはいえキャブ車なので冬季のエンジン始動等、多少の手間が掛かる事を理解すること。」
「70年代を彷彿とさせるクラシカルなスタイル、令和では珍しいキャブ車、価格の安さ。」
「ABS、TRC等のアシストは一切搭載されていないので、最大限安全運転を心掛ける事。」
「排気量マウントを取られても落ち込んだり腹を立てないこと。(彼等の相手をしないこと)」