ホンダ・シルバーウイング600は2001年4月の発売です。
1990年代末、いわゆる世紀末に突如として大ブームとなったビッグスクーター。
それまで、細々というよりも堅調に売れていた250ccスクーターから火がついた形でした。
全メーカーがスクーターブームに乗った形で、ホンダにはフュージョンがありましたが、2000年にはフォルツァを投入しました。
あのカワサキもOEMとはいえ、スクーターを販売していた時代です。
どんなバイク?
ビッグスクーターブームは250ccから始まり、400ccの発売。
さらにはメーカーがこぞって600ccスクーターを販売していました。
運転免許も慌てて、AT限定免許を新設した時代です。
本当はもっと周到に準備していたのかもしれませんが、どうしてもバタバタ感がありました。
シルバーウィングに話を戻すと、水冷4スト並列2気筒エンジンを搭載した排気量は582ccのスクーターです。
驚くことに、スクーターとしては当時世界最大の排気量です。
※翌年の2002年には638ccのスカイウェイブ650ccが発売されています。
今見ても、流れるようなスタイルの、ゆったりとした車体デザインが特徴的です。
シート高は740ミリに抑えられていて、着座しても重心が低くどっしりとした安定感がありました。
当時のビッグスクーターには珍しく400ccタイプを通り越しての発売だったのですが、その年の11月にはシルバーウィング400が登場しています。
2003年にABSを搭載したモデルが追加設定されています。
そして、2004年のマイナーチェンジで、スイッチ操作で中低速域のトルクを増加させる「Tモード」を装備。
2008年モデルまで販売され、平成19年排出ガス規制に適合するためにフルモデルチェンジ。
そのときに、モデル名をシルバーウイングGT〈600〉と改めています。
このシルバーウィングGTは売れなかった印象。
なによりも、この時期でビッグスクーターブームは終わったような気がします。
シルバーウィング600のインプレッション
普通二輪、大型二輪と免許を取得した時期がスクーターブームでした。
そのときに購入したのがホンダ・フォーサイト。
250ccですがビッグスクーターの中では一番のミニマムサイズ。
それでも大きいと思ってました。
何しろ、アドレス110とかに乗ってましたから。
ということで、シルバーウィングも試乗したのですが、走ってみれば安定感抜群で乗りやすいバイクでした。
ホンダの人も強気で勧めてましたね。
でも、取り回しがほんとに面倒で…。
重心が低いので、こかすような心配はなかったのですが、なにしろ大きくて重くて、乗ったら安定感はあっても面白みはなかったかな。
フォーサイトは楽しかったですよ。
旅バイクとしては良かったのかもしれません。
ただし、突然のビッグスクーターブームの終焉。
面白みにかけるのに気がついたのか、用途が明確であればそこそこ売れてるので、本来のポジションに戻った感じですね。
やんちゃな連中がこぞって乗っていた印象が強くて、それに嫌気を感じたこともありました。
あの連中はどこに行ったのか…たまに見ますけど。
シルバーウィング600のスペック
シルバーウイング600(2001年モデル)
型式 | PF01 |
---|---|
全長 | 2275 |
全幅 | 770 |
全高 | 1430 |
シート高 | 740 |
乾燥重量 | 215 |
燃料タンク容量 | 16 |
タイヤサイズ | 前:120/80-14 後:150/70-13 |
ブレーキ形式 | ディスク/ディスク |
エンジン | 水冷4ストDOHC2気筒 |
排気量 | 580 |
最高出力 | 49/7000 |
最高トルク | 5.4/5500 |
変速機 | 無断 |
始動方式 | セル |
みんなのインプレッション
「低速での安定性が良い。荷物がたっぷり積める。割りとパワフル。車重の割りに重く感じない。カウル効果絶大。」
「足つき良し、250のデカスクに比べてトルクが有ってよい。排気音が良い。低いツインカムサウンド。町乗りなら、文句無いパワー。スカブ650にはサイズで負けるが、それでも威風堂々とした車格。250のデカスクとは一線を画したスタイル。足を投げ出して、イージーに走れる。中古は割安で、程度の良いのが多い。」
「ブレーキ、パワーが前車(フリーウェイ)と異なり、満足がいくできだから。中古価格が安い。250のビックスクに比べて、怒涛の加速、パワー。高速でも車に負けません。燃費も良い。スカブ650より、スリムなのですり抜けできる。初期型91年型を駆動系、PGM-FIを海外仕様にしたら、別物のバイクになりました。 グゥグゥと押し出してくるトルクを感じます。あと、排気系を広げたりしたら、スーパービックスクになるかもしれません。」
「カッコいい(特にリアから見たら、ただ者ではないって感じ)。あまり見かけない(250ccスクーターは本当多い。特にマジェ)。ゆとりのパワー(スクーター最速?と言ってもいい?!)。トータル性能(コーナーリングと直線加速)で言ったらスクーターでは一番!だと思います。エンジン一発始動(マジェはチョットかかり悪かった気が)。サスの移動量が多く乗り心地が良い。フロア後端の絞込みで足着き性がメチャクチャ良い(身長168cm短足・・・)。 130キロでも快適快適(マジェではイッパイいっぱい)。最高速170キロくらい(あっという間)。」
「スズキバンディット250(91年式)から乗り換えました。まったくタイプが違います。 乗り換えた感想は一言でいって「楽」。小回りが利くし、1時間乗っていても疲れません。収納力もあり、リュックを背負うこともなくなりました。加速力はこんなものでしょう。決して速くはありませんが、すごくゆとりがあります。最高速は試していませんが、バンディットと同じくらいだと思います。ビッグスクーターでは国産第二位の排気量。静かな音。重量の割に取り回しがし易いのも長所ですね。」