スズキRF400R不人気だったけどいいバイクだった…

スズキRF400Rは1993年に発売されました。

GSX-R400(Bandit400)をベースとしたスポーツツアラーでした。

売れ筋であり、やる気の出るスタイリングだったのですが、セールス的にはさっぱりだったのです。

当時はバイクブームも斜陽期に入っていて、折からのバブル崩壊もあって景気も底状態。

何もかもが向かい風だった時代ですね。

それと、スズキと言えば「GSX」なのですが、「RF」というネーミングがどうもピンとこなかったのも事実でした。

どんなバイクだった？

あまりの不人気ぶりで、250ccのアクロスと混同されたりしていました。

RF400Rの大元は、欧州向けのスポーツツアラーRF600Rです。

欧州では400ccの規格がないので、600ccで売り出していました。

そのため、大型バイク並みの車格を誇っていました。

とはいっても、「バンディットにカウルを被せたツアラー」とか「GSX-R400をツアラーにしたバイク」なんて揶揄されていました。

確かにバンディット400を基にしているのですが、中身はけっこう変更されています。

主な変更点を挙げると以下の通りです。

・スプロケの丁数変更
・キャブの小径化
・カムやクランクマスの変更

地味目な変更ですが、日本国内向けに中速を強化している点が評価できますね。

また、フレームについてはスチールフレームで10％の軽量化に成功しています。

エキパイを左に寄せることによってオイル容量もアップ。

中型バイクとしては珍しいラウンド型の水冷オイルクーラーなど贅沢な装備もありました。

ですから、細部にわたって作り込みがされているスズキとしては渾身のモデルだったのは間違いありません。

その気にさせるスタイリングもあって、売れなかったのが不思議なくらいのバイクでしたね。

レッドが似合うバイクでしたし、それがメインカラーだったのですが、それもスズキらしくなんて言われていました。

個人的にはスリットの入ったサイドカウルがとてもかっこいいと思うのですが…。

RF400Rのスペック

GK78A型RF400Rの諸元
画像はスズキ株式会社より引用
車両型式	GK78A
お値段	669,000円
備考	[乾燥重量184kg]
排気量	直列4気筒398cc
最高出力	53PS[39kW]/11000rpm
最大トルク	3.8kgm[37Nm]/9500rpm
60kmh燃費	36.5km/L
全長幅高	2115mm/700mm/1180mm
面積&体積	1.480m²/1.747m³
車両重量	203kg
タイヤ	前:120/70R17 後:160/60R17
ブレーキ	前:Wディスク 後:ディスク

日本での販売は芳しくありませんでした。

ZZR400がライバルであったことと、スズキの販売体制に問題があったのかもしれません。

欧州では600ccで成功してますから、日本ではオマケ的なものだったのかも。

それでも、ZZRも似たようなケースで600ccは欧州で400は日本で良く売れました。

ですので、やはりスズキの姿勢に問題ありってことになりますね。

良いバイクだったと思います。

試乗したこともないのですが、間近で見る機会があってかっこよかったですよ。

みんなのインプレッション

「 ツアラーとしてとても満足のいくものでした。貧弱な私にはとりまわしの悪さからして、ちょいと買物、ってのはツライ。重量さえ気にならないなら、オールマイティーに走れるバイクではないでしょうか。デザインは好みがわかれるでしょうが、他に類を見ないカッコよさがあります。私のはグレーなので、なんか自衛隊の戦闘機のよう。もう少し、軽いの出してよスズキさん、２５０くらいで(何様？)。」

「ツアラーなので高速安定性のためにかなり重いですが、走り出せばその重さは関係ないです。前に乗っていたバンディト２５０よりも倒しやすい。ですが重いため低速でのＵターンや右折・左折はかなり気を使います。Ｖじゃないのでと思って迷ってる人だったら街乗り程度ではその差はわからないと思います。レプリカとは比べてませんが結構速いです。満足度高し。」

「全体的に４００のわりに大きいが、リッタークラスのレプリカやツアラーと比べるとどこか安っぽく見劣りする。燃費の悪さを気にしなければ、全体的にはいいバイクだと思う。でっかいテールは個人的にはあまり好きではない。」

「一昔前のフェラーリのようで少々ガキぽっいですが、スタイルは個人的にまあまあ気に言っています。不人気車のおかがか中古車の価格も他社に比べて格安の為、程度の良いツアラーを探している人には良いかも。」

「まあ、いろいろ不満もありますが、やっぱりRFにしてよかった。あんまり見かけないし。」