ヤマハ・SRV250は1992年4月に発売されたVツインスポーツバイクです。
トラディショナルタイプのバイクで、80年代後半から続くレーサーレプリカブームに一石を投じるバイクのひとつでした。
すでにカワサキからはゼファーが登場していました。
出だしのゼファーの人気はそれほどでもなかったのですが、徐々にネイキッドバイク、トラディショナルバイクに脚光が浴びてきた時期です。
もっとも、結果的に良く売れたバイクとは言いがたいバイクでもありました。
どんなバイク?
バイク本来の楽しさを味わえるバイクでしたね。
ツインエンジンというのも良かった。
バイク本来の楽しさといえばシングルエンジンだろ…なんて声が聞こえてきそうですが、乗りやすさや運転のしやすさを考えたらシングルよりもツインです。
シングルの良さを否定するものではありませんが、間違いのないところ。
最高出力は27psでした。
同時期の250ccスポーツバイクの超高回転型エンジンの最高出力が45psを瞬間的に発揮。
自主規制ですぐに40psになりましたが、それと比べてもSRV250のエンジンは数値上ではありますが、ごく控えめでした。
エンジンが空冷ということもありましたけどね。
ただし、ロングストローク型ならではのトルク感を感じるエンジンでした。
これはSRなどのビッグシングルにも続く鼓動感でした。
フォルムも均整がとれていて、ヤマハらしいバイクといえます。
ザ・バイクといった感じのバイクでしたが、売れ行きは芳しくなかったようです。
1996年には後継車のルネッサが登場。
これも売れ行きは悪く、間もなく生産終了となりました。
レプリカブームが終わり、ネイキッドブーム到来の中でどうして売れなかったのかが不思議でしたね。
SRV250のインプレッション
ツインなのにSR??
という率直な疑問がありましたね。
というのも、ヤマハのSRというとSR400があって、SRの略は“Single Roadsports”だと思っていたからです。
後に知ったことですが、SRのように長く愛されるバイクになるようにと想いがあったとか…。
↑これは本当かどうかわかりません。オフィシャルではなくユーザーの単なる願望なのかも。
それでも、SRというネーミングの意味をしっかり知りたかったですね。
短命で終わったのも悲しいエピソードとなってしまいました。
試乗したこともなく、実車を見たこともないのですが、インプレなどでは酷評はまったくなく、見た感じもカッコいいバイクなんですけどね。
トラディショナルバイクが好きなのもありますが…。
まとまりすぎてるのがいけなかったのか…。
これならSRを買うよねとか、250ccというのがいけなかったのか…。
確かに90年代当時は250ccバイクは百花繚乱で戦国時代の様相であり、まとまってはいるけどさして特徴のないのが売れ行きが芳しくない理由だったのかもしれません。
バイクは趣味性の高い乗り物なので、売れたら長命だし売れなかったら短命になるのは仕方のない部分です。
バイク乗りの多くは、自分と同じバイクを見るのがイヤだったりするので、レアなバイクに乗ることに喜びを感じることも少なくありません。
そう考えると、SRV250乗りは幸せなのかも。
SRV250のスペック
空冷4サイクルSOHC 2バルブV型2気筒エンジン
27ps/8.500rpm
2.5kgm/6.500rpm
車体重量 156㎏
燃料タンク 13L
ずっと眺めていられるようなかっこいいフォルムなのに売れなかった…。
みんなのインプレッション
「まぁ、とにかくのりやすい味付けでございます。ポジションも楽チン楽チン。軽いから、狭いところでもスーイスイ。特に初めてバイクに乗る人とか女性の方には向いてるんじゃないでしょうか。それらに加えて燃費もいいので、バイク便などで時々見かけるのも納得ですな。ハザードがついていたのは軽くうれしい。」
「なんと言っても燃費ですね。メンテナンスが楽です。」
「 とにかくデザインが美しく洗練されていると思いました。160センチの私でも足つきが良いし、軽いので取り回しがラク。ハザードがついているのがgood!スムーズなコーナリング、ステップをするけど結構倒せます。始めは耳についたエンジン音でしたが、乗っているうちに心地よくなりました。」
「 スペックは控えめだが出足がよい。加速もよくていい。燃費もいいし荷物も積みやすいし、眺めててもいい。スリムですり抜けが楽。軽くて押すのが楽、でも走っててふらつく感じもしない。」
「美しいスタイリング。軽快なコーナリング(取り回しも楽)。下では(排気量にしては)ドコドコ感があり、上はスムーズに回るエンジン。好燃費(30km/l位)」