ホンダ・TLM220Rは1988年に発売されて2ストトライアルバイクです。
トライアルってオフロードとどう違うの?なんて声が聞こえてきそうですがオフロードの中のトライアルです。
オフロードレース用のバイクということですね。
レース専用で公道を走れないバイクもありますが、TLM220Rは公道も走れるバイクです。
どんなバイク?
前身モデルはTLM200Rです。
193ccだったエンジンの排気量を、216ccまで拡大することで、装備や機能を充実させました。
わずか20ccの排気量アップですが、それによってクラッチ容量を増し、操作荷重を軽減するとともに、より微妙な操作ができるようになりました。
また、フライホイールを大きくすることによって、粘り強い出力特性を得たのです。
単純に20ccの排気量アップだけではなく、技術の向上もあったのでしょう。
キリよく250ccまでアップすればいいのにとも思いますが、オフ車ってキリの悪い排気量のバイクって多いですよね。
オフ車はできるだけ軽量化したい、性能はアップしたい、といったところのせめぎ合いが激しくて、排気量も小出しのアップにとどまっているような気がします。
TLM220Rは、発売当時最良のオフ車と言われてました。
見た目も軽やかにキビキビ走るイメージに仕上がってます。
市販トライアルバイクとしては国内初採用となった、油圧ディスク式になったことも外せないトピックです。
レーキホースも膨張しにくい高耐圧性の硬質ナイロン樹脂ホースを採用するなど、専用の対向ピストンキャリパーやマスターシリンダーとあいまってダイレクトなブレーキ操作感を実現していました。
トライアルに参加するもよし、市街地走行も不整地走行も難なくこなす万能タイプのバイクです。
人気のバイクでしたが、1993年モデルが最終となりました。
TLM220Rのインプレッション
40代になってバイクの免許を取ったので、オフ車を乗るという選択肢は最初からありませんでした。
とはいっても、せっかくの免許。
同じく遠いと感じていたアメリカンバイクとともに、乗れるならと積極的に試乗していました。
ホンダと言えどもすでにTLM220Rはなく…。
もっぱらカワサキのシェルパを乗ってました。
で、感じたことは乗り心地が悪い…。
これは、オフ車の宿命なのでしょうか。
街乗りでこれなら不整地では腰に響くかも…やっぱりオフ車は自分には合わないと思った次第です。
もっとも、オフ車乗りにとってのオフ車の運用は専用トランポを所有し、オフ車を載せて林道まで持っていって、現地でタイヤの空気を抜き気味にして一日中林道を走り通す…といったものでした。
これを知ったときに、さらに自分には遠いなと思った次第です。
当時、乗っていたクルマがステップワゴンでトランポに最適なクルマということで、乗らなくなったら譲って欲しいなんてよく言われてました。
ただし、オフ車乗りの人って良い人が多くて、性格が大ざっぱで修羅場をくぐってきているからか、気っ風もよかったですね。
若いうちにバイクの免許取ってたらオフ車に傾いていたかもしれません。
TLM220Rのスペック
通弥名 | ホンダ TLM220R | |
型式 | MD23 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.010×0.820×1.080 | |
軸距(m) | 1.320 | |
最低地上高(m) | 0.310 | |
シート高(m) | 0.770 | |
車両重量/乾燥重量(kg) | 95/89 | |
乗車定員(人) | 1 | |
燃費(km/L)50km/h定地走行テスト値 | 52.3 | |
最小回転半径(m) | 1.5 | |
エンジン型式 | MD23E(空冷・2サイクル・単気筒) | |
総排気量(cm3) | 216 | |
内径×行程(mm) | 69.0×58.0 | |
圧縮比 | 6.8 | |
最高出力(PS/rpm) | 13×5,500 | |
最大トルク(kgm/rpm) | 2.0/3,500 | |
キャブレター型式 | PE63 | |
始動方式 | プライマリーキック式 | |
点火装置形式 | CDI式マグネット点火 | |
潤滑方式 | 分離潤滑式 | |
潤滑油容量(L) | 0.6 | |
燃料タンク容量(L) | 6.0 |
オフ車の中では、見た目の良いバイクだと思います。
かっこいいバイクですよね。
みんなのインプレッション
「丈夫。メンテナンスフリーである。私は運転がへただが、ほとんどのところに躊躇しないで入っていけるし、何とか走りきってしまう。軽いので何かあっても、どうにか対処できる」
「軽い。トライアルできる。(当たり前か…)」
「軽い、ほとんど競技用。他では味わえない低速トルク。」
「大容量タンク(6Lも入る!)、分離オイル式(給油が楽!)トライアル車にしては豪華なシート(長距離ツーリングもOK?)現代トラ車に比べたらバイクらしいデザインをしている。ノーマルスプロケ比だと100キロ以上出る(高速ツーリングもOK)」