単気筒バイクは今ではトコトコ走るイメージですが、それをくつがえすようなスポーツバイクがありました。
それがヤマハのSRX400です。
ヤマハなのでどこまでもスタイリッシュ。
今出ても売れること間違いなしのバイクですね。
どんなバイク?
SRX400が登場したのは1985年。
今から40年近く前ですね。
SRX600とともに発売されました。
80年代といえばバイクブーム真っ盛りの時代です。
バイクはどんどん高性能化していきました。
ヤマハだと“走り”を追究したFZシリーズが人気でしたね。
その中で登場したSRX400は味わい深いバイクでした。
“姉妹車”のSR400はすでに1978年から発売されていました。
それに“X”を付けた、排気量399ccの空冷4スト単気筒OHCエンジンのバイクが発売されるということで、シングル好きは色めきたったのです。
SR400にはない流麗なフォルムで、いかにも“走るぞ”的な感じがシングル好きで走れるバイクに飢えていた人にとっては、待ってました的なバイクだったのは間違いないでしょう。
エンジンもSR400をそのまま流用したものではなく、シングルシリンダーでありながらSRX用は4バルブだったのです。
まあ、スタイルだけ変えてエンジンはそのままだったら興ざめもいいところなので、そこはヤマハもしっかり考えていましたね。
“走り屋のバイク”らしく、鋼管ダブルクレードルフレームに低く設定された燃料タンクがいかにもという感じでした。
それでいて、空冷シングルも持つ美しさを際立たせるような各部のアルミパーツが特徴的なバイクでもありました。
スタイリッシュで走れて、それでいてシングルの持つスパルタンなイメージも醸し出していて…。
まさにSRX400は良いとこどりのバイクだったのです。
同時発売のSRX600は、単に排気量だけの違いではなく、オイルクーラーが追加されていました。
これは、後期のモデルチェンジの際にSRX400にも搭載されています。
その時に、スターターがセルに変更されたりリアショックがモノクロサスになりました。
SRX400のインプレッション
試乗したことはありませんが、現物は見たことがあります。
もう2000年代に入った頃で、生産終了して10年以上経っていたので見るのも奇跡に近かったかも。
すでにいろいろなバイクを見ていたので、それほどインパクトはなかったのですが、今思えばシングルでこのフォルムはさすがに斬新だったなってことですね。
CB400SSの購入を考えていて、迷いはなかったのですが一度SR400に乗っておこうとヤマハ店に試乗に行ってきたときのことでした。
私よりも一回り若い人が「SRX400って好きだったんですよね…」なんて言ってて、このバイクが出たとき何歳だったんだよ…と心の中でひとりツッコミをしてました。
当時は、ビッグシングルに慣れてなくて、SR400を試乗してもどこか低速がギクシャクして、SRX400のこの狭いハンドルだと乗りにくいだろうなと思いましたね。
SRX400のスペック
1985年モデル ヤマハSRX600 | 1985年モデル ヤマハSRX400 | |
---|---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 2,085×1,055×705 | 2,085×1,055×705 |
軸間(mm) | 1,390 | 1,390 |
シート高(mm) | 760 | 760 |
乾燥重量(kg) | 149 | 147 |
エンジン種類 | 空冷4ストローク 単気筒SOHC4バルブ |
空冷4ストローク
単気筒SOHC4バルブ |
排気量(cc) | 608 | 399 |
ボア×ストローク(mm) | 96.0×84.0 | 84.0×67.2 |
圧縮比 | 8.5:1 | 8.8:1 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 31[42]/6,500 | 24[33]/7,000 |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 48[4.9]/5,500 | 33.3[3.4]/6,000 |
トランスミッション | 5速 | 5速 |
エンジン始動方式 | キック | キック |
タイヤサイズ | 前:100/80-18 53H 後:120/80-18 62S |
前:100/80-18 53S 後:120/80-18 62S |
初心者の私には、苦手な印象しかなかったSRX400ですが、あれから20年経った今乗ったらどうかな…なんて思いながら、
今の新しいバイクが出るたびにやっぱりバイクは新しいのに限る…なんて思います。
だって、明らかに乗りやすいですから。
昔のバイクを懐かしがったりするのは、若いときのノスタルジックな気持ちだったり、なんだかんだいろいろあるんでしょうね。
みんなのインプレッション
「人によりけりかと思うが、非常に綺麗なデザイン。セル付きの単気筒エンジンは始動性に優れ、かつ街中での走行でもストレスのないトルクを提供してくれる。燃費が良く、そこそこの容量を持つガソリンタンクは300km以上無給油で走行可能。100km/h以下では場所を問わず、快適な走行が行える。足つきも良くポジションもまぁまぁ、エンジン特性も相まって、男女問わず間口は広いと思う。」
「なんといても美しいデザイン!燃費がいい(街乗り:25 高速:30 最高:40)ハンドリングがいい(峠をよく攻めていましたが、4スト250レプリカに負けることは一回もなかった)中速域(3000~4000)のレスポンスがいいのですり抜けがしやすかった。改造パーツがたくさんある。」
「音がでかくてイイ!買った時にス-パ-トラップが付いてた。スタ-トダッシュが速い。軽い車体、切り返しが軽い、峠を攻めるとそこそこ楽しい。気軽に乗れる、スク-タ-気分で乗れる。 丈夫なエンジン、6000キロ走ったけど、故障一度もナシ」
「プラグ等が一本なので維持費が安いし、エンジン周りの改造費も安い。街乗りから日帰りツーリング程度までそつなく走り、信号ダッシュが俊足で快適。最近また人気が出てきたので、注目される。加速感が気持ち良い。砂利みち程度なら、林道もOK。
」「燃費がイイ(らしい。初めてのバイクなので他と比較したことがない)。細身なので女の子でも楽しく乗れる。あまり人気がないせいか、盗難やイタズラをされたことがない。セルの必要性を身体で知ることができる」