カワサキEX-4…地味なバイクだったのは間違いない…海外ではNinja!

カワサキEX-4は1994年に販売を開始したバイクです。

GPZ400Sの後継機でした。

何故かZRXと同時発売でした。

ZRXは4気筒でEX-4は2気筒ということで、棲み分けはできていたのですが疑問の残るラインアップではありました。

ただし、「海外仕様のGPZ500S/Ninja500(EX500)を国内の中型免許で乗れるように…」というところが一番説得力があったかも。

どんなバイクだった?

基本設計はNinjaなのでNinjaの血統という通りの良さもあって、最初の頃は注目されました。

区間タイムでは、同時発売のZRXよりも速いタイムを叩きだしたというのも評判になりましたね。

地味な印象のあったバイクですが、スペックは堂々としたものでした。

出力50ps/10500rpm、最大トルク3.6kgf/9000rpmというのはツインエンジンとしてはクラス最高性能だったのです。

しかし、90年代はバイクブームの終焉の時代でした。

それでも、それまで開発されていたバイクがどんどん発売されていた時代でもありました。

400ccのスポーツバイクは4気筒が当然という中で、パラツインというのはどうしても地味に見えてしまいます。

2気筒なら250ccでもいいのでは?なんて声もあった時代です。

現在は400cc4気筒といえばCB400SFしかない時代ですから、現在と90年代はバイクシーンもかなり違ってましたね。

孤高のツインスポーツEX-4のインプレッション

インプレッションというほどのものではなく、試乗したのが3回程度です。

それでも、1回は1日乗り回すことができたのでけっこう走りました。

軽いのでキビキビとよく走るバイクだなというのが第一印象です。

ZZR400と比べても10kg程度しか違わないのですが、ポジション的なものもあったのかずいぶん軽く感じました。

シート高も低く、重心も低いので取り回しもラクです。

その点を考えると女性ライダー向けを狙ったのかもしれませんね。

400cc4気筒バイク全盛の時代に敢えて2気筒バイクをぶつけてきました。

良く言えば、カワサキのこだわりのバイクなのかも。

当時は、「せっかく開発したんだからとりあえず出そう…」みたいにも言われてましたけどね。

何故出した?的な意見が多かったのも事実ですが、それさえスルーすれば良いバイクですよ。

ZZRよりもスリムなので、ZZRが重いとか大きいと感じる人には、スポーツツアラーとして向いています。

カウルは飾りではなく、かなりの防風性能でした。

タンク容量もZZR400と同じで、燃費はEX-4のほうがいいですから、当然航続距離も伸びます。

峠では、レプリカモデルも追い回せるほどの走行性能を見せてくれてました。

それでも売れなかったんですよねえ…。

EX-4のスペック

EX400B型EX-4の諸元

画像はカワサキモータースジャパンより引用
車両型式 EX400B
お値段 499,000円
備考 車重は概算値 [乾燥重量177kg]
排気量 直列2気筒398cc
最高出力 50PS[37kW]/10500rpm
最大トルク 3.6kgm[35Nm]/9000rpm
60kmh燃費 39.0km/L
全長幅高 2085mm/710mm/1165mm
面積&体積 1.480m²/1.725m³
地上&座面 125mm/775mm
車両重量 198kg
タイヤ 前:110/70R17 後:130/70R17
ブレーキ 前:ディスク 後:ディスク

癖の少ないバイクでした。

それでも、個人的な感想を言えば存在意義のわからないバイクでした。

90年代は70年代後半から続いたバイクブーム終焉の時期ですから、バイクメーカーが迷走していた時代でもありましたね。

とはいっても、400ccでパラツインのバイクが欲しければカワサキでは一択でした。

Ninja400でも通りましたし(嘘ではない)、GPZ?なんて通に言われることも…。

予想通りというか、セールス的には芳しくはなく実売期間は5年という短命に終わったバイクです。

走りはツインであっても高回転型に振れているので、回して楽しいバイクでした。

ツーリングでもしっかり大型バイクについていけるポテンシャルを持っていましたよ。

細身のバイクなので街乗りでも楽々です。

カーブもひらひらでしたね。

こう書いてみると良いバイクにも思えてくるから不思議です。

但し、実物を見て横にZZR400があれば、十中八九ZZRですね。

ツインが好きで400で、細いのがいいってなったらEX-4になるんですけど…。

みんなのインプレッション

「乗りやすい、ツインなので細くニーグリップしやすい。燃費はそこそこいい、鼓動感もマルチに比べれば、乗っていて飽きない。車体が長いわりに小回りがきく(俺だけかも。)タンデムもしやすい。ツイントリップメーターだし、それくらいかな。峠も攻めれる性能はある、乗り手次第かも。」

「同じ時期にZRXさえカワサキが発表してなければ、売れていたのかも。」

「安い。ネイキッドより高速が楽だし、ZZ-Rほどおおげさじゃない。」

「 ツインの鼓動が心地よい。7000あたりからの伸びが心地よい。さらにスリムで街中もこなし易く、高速でもカウルのおかげで多少楽。峠でも(腕さえあれば)それなりに楽しめるよ。」

「カワサキらしい1台ですね。ZZ-R400よりも、低速トルクがあり、燃費もよく、そこそこ速くて安いので、初心者にはいいでしょう。ただし、ハンドルが遠いので、かなり上背のあるライダー向きか。小柄な女性だとつらそう。」



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