スズキRGV250ガンマ…レーサーレプリカの原点といったらこのバイク!

RGV250ガンマは1988年に登場しました。

それまで、1983年から87年までのRG250ガンマ(並列2気筒エンジン)が発売されていたのですが、その後継モデルとして、249cc水冷V型2気筒エンジンを搭載しての登場です。

このモデルから、SP仕様(スポーツ・プロダクションレース向け)もラインナップされていくことになります。

どんなバイクだった?

先達のRG250ガンマは、国産初のフルカウルレーサーレプリカとして好評を博しました。

そして、TZRやNSRが出たことでレプリカ戦国時代へ。

スズキが満を持して登場させたのが、V型エンジン搭載のRGV250ガンマだったのです。

レプリカというよりも、まんなレーシング仕様での登場に衝撃が走ったのは間違いないでしょう。

中身ももちろんですが、外装が特に目を引くものでした。

いち早く当時のWGPのトレンドであったスラントノーズのアッパーカウルを装着。

フレームもアルミツインスパーフレームを採用していました。

シルエットはまさにレーサーそのものだったのです。

残念なのは、登場から毎年のように仕様変更を受けて、丸くなっていきました。

グレードも多様化したのも少し残念だったかも…。

決定的だったのは、1993年です。

国内自主規制に合わせて最高出力が45psから40psに絞られてしまったのです。

RGV250ガンマのインプレッション

RGV250ガンマには残念ながら乗った経験がありません。

それでも、峠などで見かけるガンマはそれはそれは速く、ヒラヒラっとコーナーを曲がる感じでした。

峠でガンマに勝てるバイクはいるのかな?と思ったものです。

90年代前半、93年くらいにはレプリカ時代も終焉を迎えます。

その中で、96年には最後の花火を打ち上げるかのように、スズキがフルモデルチェンジを敢行します。

名前もRGV250ガンマからRGV-ガンマ250に変更。

2ストレーサーレプリカの最終進化形ですね。

仕様変更ごとに丸くなっていったガンマですが、最終形は初期の尖ったバイクに回帰しています。

エンジンがレーサーと同じ狭角70度バンクとなったのが評判となりました。

この最終型はかなり希少価値の高いモデルですよ。

RGV250ガンマのスペック

型式 VJ21A
全長 1990mm
全幅 695mm
全高 1065mm
シート高 755m
乾燥重量 128kg
燃料タンク容量 17L
タイヤサイズ 前:110/70-17 後:140/60-18
ブレーキ形式 ダブルディスク/ディスク(前/後)
エンジン 水冷2スト・クランクケースリードバルブV型2気筒
排気量 249
最高出力 45/9500(ps/rpm)
最高トルク 3.8/8000(kg-m/rpm)
変速機 6段
始動方式 キック

ヤマハやホンダと違って、スズキは市販レーサーを出していませんでした。

それを考えてみても、ワークスマシン直系で開発販売されたレーサーレプリカがRGV250γでした。

コーナリングはともかく、ドッカン加速でストレートは圧倒的な速さでした。

レプリカといっても、まんまレーシングマシンです。

多少公道寄りにチューニングはされていたと思いますが、中身はそのまま。

当時のバイク小僧垂涎の的でした。

他車と比べてピーキーな仕上がりとなっていてのも走り屋の心を揺さぶったのです。

さらに、ハンドリングも独特だったので、そこが大きな魅力となったのは間違いありません。

初心者は受付けないような感じでしたよ。

2ストレプリカというとTZRとNSRが2ストスポーツの2枚看板のようなイメージですが、順番としてはRG250ガンマがレプリカとしては最初です。

レーサーレプリカの火付け役となったのですが、続けて登場したTZRとNSRがレプリカの2枚看板となってしまいました。

(それを面白く思っていなかった)登場させたのがRGV250ガンマだったわけです。

TZRとNSRよりも、RGV250ガンマのほうがより尖った存在でしたね。

初心者を寄せ付けぬ存在感があり、「バイクの面白さはなんといっても運動性能」を主張していたバイクだったように思います。

初心者でも「乗りこなしてやろう」という気概があれば大丈夫でしたよ。

バイクを乗りこなすには多少なりとも練習や努力が必要で、RGV250ガンマはそれに値するバイクでしたね。

尖っていて、どこかじゃじゃ馬で、それでこそコントロールしたいというライダーの心を揺さぶる存在。

誰もがシュワンツに憧れていた時代でもあったのです。

そういえば、ケビン・シュワンツがWGPチャンピオンになった年(1993年)の翌年(94年)には、それを記念したラッキーストライクカラーが販売されています(240台限定)。

みんなのインプレッション

「パワーがある。250買うんだったら、2stやで~。4st250にはもう乗れません。車検がないから気楽。維持費も安い!スズキ!乗っていて楽しい!慣れれば乗り易い(NSRが乗りにくく感じるほど)!?意外と低燃費?」

「 最高速はまだわかりません。怖くて出せません。2ストが無くなるってことで買ってみましたが、燃費最悪加速最高ってことで、あんな加速をするなら燃費悪くても頷ける。」

「まさにモータサイクル!!フレーム剛性・エンジン・ハンドリング全てが高バランス。排ガス規制がされてから現行ラインナップはおしなべて面白くない単車ばっかり。2stが環境破壊とか言う前にもっとやるべきことがあるだろうが馬鹿役所!!」

「2stレプリカが欲しいという人なら(燃費以外は)不満は出ない乗り物だと思う。パワーについては…リッターと一緒に遊べる(笑)ようになるまではドノーマルで十分(乗り手がショッパイから)。それから誰か88年式と89年式の区別方法を教えてください。」

「免許とって一代目、原付も乗ったことなかったから初めての愛車です。初心者のくせにいきなり難しいレプリカを買うことに、店の店長は最後までいい顔をしませんでした。実際、ハンドルは切れんわスタートは難しいわで大変でしたが、徐々に慣れていきました。エンジン回りもほとんどトラブルありません。何度かヘボいコケ方をしてステップやミラーが割れましたが、走りにはまったく影響しませんでした。でも先日、古いチェーンが走行中外れてしまい、70kmぐらいで派手にこけてしまった・・・。まだ5000キロぐらいしか走ってない(友達のFTRは15000キロ走ってもまだ大丈夫って聞いて)から行けるかな、と思ったのが間違いでした。やっぱりセッティングがシビアで、初心者には手に余る程パワーがあるバイクなのは事実のようです。バイクは後輪ブレーキの調子が悪い以外ほとんど大丈夫(まだ詳しく見てもらってない)だと思う。けど、これ以上2ストに乗り続けるか、乗りやすい新しいバイクに乗り換えるか迷い中…。資金源もあるんだけど、それでも手放すのを迷うくらいガンマはいいバイクだと思う。」



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