ヤマハWR250Rは、オフロードにおけるYZF-R1というモデルコンセプトをひっさげて2007年11月(2008年モデル)に登場したマシンです。
当時は排出ガス規制(平成18年規制)によって国産250ccオフロードバイクが激減していました。
その中でのデビューだったので注目を浴びていたのは間違いありません。
しかもそのままエンデューロレースにも出られるほどの高性能を持っていたのです。
どんなバイクだった?
2007年に登場したときの触れこみが「THE PREMIUM OFF-ROAD SPORT」でした。
他車との性能差は歴然で、「ヤマハが本気を出した」とも「力を入れる方向を間違えている」「なぜオフ車?」
といったように反応も様々だったのです。
それだけ、2007年というのはナイーブな年でもありました。
多くのバイクが生産終了した年でもあったからです。
車名のWRとは、ワイドレシオの頭文字のこと。
ギアレシオが、モトクロスレーサーに対してワイドになっているということで、それがすなわちエンデューロマシンであることを示していたのです。
特筆すべきは『31馬力/装備重量132kg』。
これに尽きます。
競技用かと思えるほどの性能となっていたのです。
エンジンは水冷4スト単気筒。
ボア77ミリに対してストロークは53.6ミリという、ふつうのオフ車らしからぬ高回転型ショートストロークユニットでした。
兄弟モデルとしてスーパーモタード仕様のWR250Xも存在。
大きなモデルチェンジを受けることなく、2017年モデルまで生産されました。
WR250Rのインプレッション
試乗もしたことはありませんが、走っている姿な何度も見ました。
今ではYouTubeもあるのでWR250Rの走りをいつでも確認することができます。
なによりも、姿形がかっこいいのです。
これぞオフ車といった感じでありながら、美しいフォルムに心を惹かれたものです。
林道を走ってナンボのバイク。
汚れるのは必至ですが、汚れた後は必死できれいにしたくなるバイクですね。
※オフ車乗りは汚れという話もありますが、普通にきれい好きです。
速さはかっ飛んでいました。
『オフロード界のR1』というのは伊達ではなかったのです。
競技用がそのまま市販されたようなものですから当然といえば当然かもしれません。
レーサーで言えばレプリカ以上とも言えますね。
しかし、値段が高かった…。
250ccで60万円超でした。
なかなか手が出にくいものです。
それでも作りは豪華で、スーパースポーツなど限られた大型バイクのみが採用しているチタンバルブを市販250として初採用したのもこのバイクです。
軽量化を目指しながらフレーム剛性の強さも実現したのですから、馬力もあるしまさにオフ車最強といってもいいでしょう。
WR250Rのスペック
DG15J型WR250Rの諸元 | |
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画像はヤマハ発動機株式会社より引用 |
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車両型式 | JBK-DG15J |
お値段 | 721,440円 |
排気量 | 単気筒249cc |
最高出力 | 31PS[23kW]/10000rpm |
最大トルク | 2.4kgm[24Nm]/8000rpm |
60kmh燃費 | 34.0km/L |
全長幅高 | 2190mm/810mm/1235mm |
面積&体積 | 1.774m²/2.191m³ |
地上&座面 | 300mm/895mm |
車両重量 | 132kg |
タイヤ | 前:80/100R21 後:120/80R18 |
ブレーキ | 前:ディスク 後:ディスク |
河川敷の練習場に見学に行ったことがあるのですが、他のオフ車と違う走りが印象的でした。
熟練者が乗っていたのかもしれませんが、軽やかにジャンプしていましたし、軽々としたUターン。
何をとっても他のオフ車とは違った動きだったのです。
人がバイクを操るのですが、それが爽快感であるとしたら、人とオフ車はまさに人馬一体と言うにふさわしいとおもいました。
みんなのインプレッション
「価格相応の満足感はあります。最終モデル新車を2017年に12万引きでゲットしました。もう新車ないので残念です。とても良いオフ車です。是非、復活を遂げて欲しいと思います。とりあえず乗り続けます。」
「発売されてから数年経過しましたが、脅かす存在が現れないので、満足感は非常に高く、後悔などは一切ありません。」
「車同様、バイクも面白くなくなりつつある現在、250ccクラスではお勧めの一台ではないでしょうか。もう少し選択肢が増えて、面白いバイクが出てくることを願っていますが、現時点でオフ車250ccを選択されるなら、一押しの車種です。」
「リッターからの初オフ、単車の新たな可能性に気づくのに22年掛かったけどすげ~楽しいバイクです」
「ある程度のレベルがないと乗りこなすのは大変かもなイメージだけど、そんなレベルにない私でも楽しく乗れるバイク。乗りこなせるレベルのヒトにしたら、すごーく楽しいバイクなのかなと思う。価格がネックではあるけれど、他のオフ車と乗り比べることができたら、それも納得できると思いますよ。不満があるとすれば、タンクの容量をもすこし大きくして欲しかったかなと。」
↑WR250Rというかオフロードバイクの話が面白いので載せておきます。