ホンダ・ゴールドウィング 一度は乗ってみたい…バイク界のレクサス

ホンダゴールドウィングはバイクの中の異端児かもしれません。

見事なまでに築かれた独自ジャンルは、ゴールドウィングの真骨頂といっていいでしょう。

いつかはクラウンならぬ、いつかはゴールドウイングといえば言い過ぎですが、バイクの中にあって行きつくところがゴールドウイングであるのは間違いないでしょう。

価格が超ド級…

ホンダゴールドウィングツアーは、2018年1月に17年ぶりのフルモデルチェンジでデビュー。

価格は、驚きの3,465,000円です。

ゴールドウイングの歴史を紐解くと1975年のGL1000から始まります。

CB750Fourの後継モデルとして世に出たのです。

出始めからホンダのフラッグシップモデルですから、その歴史は常にホンダの最終兵器という位置づけでした。

ゴールドウイングですから、「ホンダウイング」の正式血統として名前にも現われていますよね。

バイクのカテゴリーについては、その頃から「メガスポーツ」「スーパースポーツ」さらにはオフロードに特化した「アドベンチャー」など細分化していきました。

ゴールドウイング自体が他に無いモデルなので、それ自体がカテゴリーと呼んでもいいのですが、強いて名付けるならば「クルージングバイク」ということになるでしょうか。

しかし、「グランドツアラー」が一般的になっているようです。

それにしても、350万円ですよ…。

年々排気量対応などからエンジンがEFI化し、開発費もかさみ、バイクの値段も高騰の一途です。

メガスポーツでも20年前くらいでしたら、120万円くらいで購入できたのが、今では200万円に迫る勢いです。

それでも、趣味のバイクとして購入できるギリギリの線といっていいでしょう。

それなのに、ゴールドウイングは、そこからさらに100万円の上積みをしなくてはいけません。

ゴールドウイングに乗る年齢層が中高年というのも、金銭的に余裕のある層ということからもわかりますね。

もっとも、YouTubeなどを見ても、多くの人が「退職金」などから自分へのご褒美に購入しているのが見てとれます。

ゴールドウイングツアーがモデルの中で最高峰になるので、スタンダードタイプになると300万円です。

それでも300万円ですが、50万円下がるとホッとした気持ちになりますね。

ゴールドウイングの装備

基本的にバイクは一人乗りに特化した作りがされています。

2人乗りはできるのですが、あくまでも「できる」ということです。

しかし、ゴールドウイングだけは、タンデムでロングツーリングすることを前提に作っているかのごとく、タンデム側にも快適な装備が準備されているのです。

ゴールドウイングツアーのタンデムシートの画像を見るだけでもわかりますね。

大型の収納設備や快適装備はグランドツアラーの一つの完成形といってもいいでしょう。

エンジンを始めとして、サスペンションやシートは、乗る人の快適性能に割かれているのです。

タンデムした際の装備重量は500kg超…それについてもバックギアが付いているので取り回しに不安を感じることは少なそうです。

これはゴールドウイングの大きなアドバンテージといっていいでしょう。

スペックは、排気量が1833ccに対して最高出力は126ps、最大トルクは170Nmです。

それぞれ、回転数は5,500rpm、4,500rpmで発揮するので、低速に強い特性があるといっていいでしょう。

これは、安定した走りに貢献しているのは間違いありません。

まさに、クルマのような太くおだやかな出力特性となっているのです。

前後ブレーキは当然ABSですよ。

ゴールドウイングはツーリングで真価を発揮する

ツーリングに特化したバイクなので当然ですが、ゴールドウイングが輝くのはツーリングです。

高速道路は快適の一言。

重量級なのに図太いトルクでグングン加速します。

大柄なシールドで風を一切受けることなく、快適なツーリングができます。

音楽も標準で聴けるのですが、これをオンにして走っている人がいるのかな…。

もっとも、ツーリングは高速道路ばかり走るものではありません。

幹線道路や、宿泊先に到着するために狭い道路を走ることも。

取り回しや低速走行に不安を感じると思いますが、低速もあくまでも安定走行です。

重心が低いので安定感も抜群。

ハーレーに乗った事のある人は、その安定感がわかるかもしれません。

そのため、立ちコケの不安はタンデムをしてても限りなく少ないのです。

逆にメガスポーツのほうが不安になるでしょうね。

シートも低いので足つき性の良さも抜群ですよ。

足つき性チェック(身長168cm / 体重52kg)

バックギアを強調していますが、ゴールドウイングには『ウォーキングスピードモード』が装備されています。

これが何気に便利なのです。

そのため、左側になるスイッチ一つの操作で微速の前進後退ができるのは、一度使えば病みつきになるでしょう。

これは、傾斜のあるところに何気に停めてしまったときにも効果を発揮してくれますよ。

水平対向6気筒エンジンは、バイクのエンジンではない…その意見はごもっともです。

それでも、静かにグイグイと沸き立つようなエンジン性能は乗るごとにワクワクさせてくれますよ。

ゴールドウイングのスペック

全長×全幅×全高 2475《2615》×905×1340《1430》(スクリーン最上位置 1445《1555》)mm
ホイールベース 1695mm
最低地上高 130mm
シート高 745mm
車両重量 366《389》kg
エンジン形式 水冷4ストSOHC(ユニカム)水平対向6気筒
総排気量 1833cc
ボア×ストローク 73.0×73.0mm
圧縮比 10.5
最高出力 93kW(126PS)/5500rpm
最大トルク 170N・m(17.3kgf・m)/4500rpm
燃料タンク容量 21L
変速機形式 7速 DCT
キャスター角 30゜30′
トレール量 109mm
タイヤサイズ(前・後) 130/70R18M/C (63H)・200/55R16M/C (77H)
ブレーキ形式(前・後) ダブルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格 294万8000円《346万5000円》(消費税10%込)

みんなのインプレッション

「やはり重量と長さで苦労します。停止時から少しだけ進みたいのにアクセルを回すと飛び出しそうになります。まぁ慣れの問題だとは思いますが何度か冷やっとしました。今は微速前後進ボタンを多用してます。
何時かは乗りたいと思っていたゴールドウイングを入手できて最高に嬉しいです。これから色々なところに行く予定です。楽しみでしかたありません。」

「ダブルウイッシュボーンフロントサスペンションが良いのか乗り心地は凄く良いです。モードによって印象がかなり違います。スポーツは怖いくらい、街中はエコノで十分です。低回転からトルクがあるので力強い走りで満足です。」

「私のGLには従来型同様、電動バックギアが付いている。ニュートラルに入れた状態でリバースモードにし、バックボタンを押すと後ろに動き出す。すこぶる使い勝手がいい。今や両足を浮かせた状態でちょっとだけならバックできる。正直出し入れで困ったシーンは皆無だ。バックギアがついてる事で、ヘビー級のデメリットは9割解消されてるといっても過言ではない。」

「4500回転で17.3のトルクを発生させるチューニングは、極めて余裕があって使いやすい。強烈な加速を体感出来るので清々しい(モードSPORT推奨)あらゆるシーンでもたつくことはありません。」

「Appleカープレイは便利。使い始めはスマホの抜き差しのタイミングや、Bluetoothの絡みで若干戸惑うが、Appleカープレイはバイクに非常にマッチする。停車中はメインコンソール。それ以外は左手手元でサクサク操作出来る。夜間の視認性も良く、旅のお供に抜群。」

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