「闘う、4スト。」カワサキ・D-TRACKERが登場したのは1998年です。
KLX250をベースにしたカスタムモデルです。
名称などから、ヤマハのトリッカーと比較されることもあるようですが、こちらはスーパーモタード仕立てです。
もちろん、トリッカーのようにストリートユースもいけますが、コンセプトが違うというのは理解しておきましょう。
どんなバイク？
KLX→Dトラッカーです。
249ccの水冷4スト単気筒DOHC4バルブエンジンにフロント倒立フォークなど、KLX250そのままですね。
スーパーモタードという位置づけなので、前後17インチのホイールにオンロードタイヤを採用しています。
オフ車でありながら、市街地もキビキビ走ることができます。
そのため、普段乗りでも十分に活躍するバイクになっていますよ。
2004年モデルでは、リアフェンダーやメーターバイザーなどのデザイン変更を受けています。
2005年にはノジマ製チタンサイレンサーを装備したスペシャルパッケージを発売。
そして、2008年4月にフルモデルチェンジを受けたのですが、ここで車名をDトラッカーXと改めています。
D-TRACKERの功績としては、モタードブームに火を付けたことでしょうね。
D-TRACKERのインプレッション
KLX250にオンロードタイヤを装着したバイク…そう思って間違いありません。
そのうえに、ストリート仕立てをしているバイクです。
スーパーモタードの先駆といってもいいでしょう。
それまで国産バイクではそういったカテゴリーはなかったはず。
※スーパーモタード自体がオンオフ半々で行うレースなのですから、そこに向けたバイクは初めてという意味です。
当時はスーパーモタードという名前というか知名度が低かったので、一般的にはKLX250の派生型と受け止められていた節がありますけどね。
なので、スーパーモタードがすぐに人気となるのですが、そのときにはすでにDｰTRACKERが発売されていた…というのが正しい流れでしょう。
2016年にファイナルエディションが発売されてD-TRACKERの歴史に幕が下りてしまいますが、晩年はどこかの時点でD-TRACKERの最後にXが付いてましたね。
このときに、FI化されているはず。
↑↑17インチホイールを採用しているのでKLX250より足着きはずっとよいです。
ハンドル幅もせまく、高さも低めなのでストリートでの使い勝手が格段に良くなっていますよ。
サスペンションが前後によく動くのもモタードらしいところ(身長：172㎝ 体重：68㎏)
D-TRACKERのスペック
| LX250E型Dトラッカーの諸元 | |
|---|---|
 画像はカワサキモータースジャパンより引用 |
|
| 車両型式 | LX250E |
| お値段 | 469,000円 |
| 備考 | 車重は概算値 [乾燥重量118kg] |
| 排気量 | 単気筒249cc |
| 最高出力 | 30PS[22kW]/8500rpm |
| 最大トルク | 2.6kgm[26Nm]/7500rpm |
| 60kmh燃費 | 48.0km/L |
| 全長幅高 | 2065mm/790mm/1175mm |
| 面積&体積 | 1.631m²/1.917m³ |
| 地上&座面 | 265mm/865mm |
| 車両重量 | 130kg |
| タイヤ | 前:110/70R17 後:130/70R17 |
| ブレーキ | 前:ディスク 後:ディスク |
やはり２５０の４ストシングル、オンロードを走るには非力さは否めないところです。
細身のシートはお尻が痛くなります。
高速コーナーは怖くてスピードが出せないふにゃふにゃな足まわり。
タコメーターがないのも×。
なんて、いろいろ欠点をあげつらってますが、それ以上に乗り味のあるバイクです。
見ていて飽きないというか、ショップに飾ってあるD-TRACKERってピカピカで造形美に溢れていてずっと見ていられましたね。
トリッカーと比べて（そもそも比べるものではないですが）無骨ですが、乗った感じはこっちのほうがいいかな。
スタイリッシュじゃなくても（そっち方向はヤマハにまかせておけばいいし…）カワサキはこんなバイクが似合います。
というよりも、さすがカワサキといったところですね。
みんなのインプレッション
「東京に住んでいるので町中を気持良く走るにはこれしか無いと思った。足代わりに使うので取り回しの楽なのが良かったまた駐車スペースも狭くてOKなところ。それと目新しさ。やはり日頃足として使うなら最高でしょ！取り回しや駐車が非常に楽です。欠点の部分はOFF車ベースだからしかたないと思います。それを補って余る程の良さが有ります。おすすめです！」
「カスタム車っぽいし、取り回しも良さそうだった。なによりも250ccクラスに絞った場合ずば抜けていた。しかし、数多くのオートバイを乗っていながらオフ車の経験は無く、D-Trackerしか残らなかった。」
「とにかく気に入ってます。 リッターバイクの重さに疲れたら是非乗って見て下さい。」
「エンジンが元気！。低回転から高回転までまんべんなくトルクがあるけれど、やっぱり凄いのは高回転時！軽量車体と相俟って、4スト単気筒と思えない加速！高速では110km/h巡航ができます。横風怖いけど。（セローは85km/h巡航でした(^^;）ハンドルの切れ角や車幅もあわせて、街中では無敵でしょう。ツーリングで30km/Lオーバーの高燃費。街中や渋滞路を走ることが楽しくなります。渋滞路を走れる、んじゃなくて走るのが「楽しい」というのがミソだね。」
「街乗り最強じゃないでしょうか（足の着く人にとっては）。なにせ目立つ。峠では軽い車体と、キレのあるハンドリングで、リッターバイクをカモれます。ツーリングで長時間は厳しいですね。高速では120km/h巡航がちょうどいい位です。最高速は150km/h、140km/hを越えるとフロントがブレだして怖いです。」
