200馬力は今時のメガスポーツなら普通じゃね?
自然吸気でも200馬力超えるよね…。
しかし、Z H2はリッター過給エンジンで実現。
これは、ピークパワーよりも瞬発力を目指したが故です。
過給エンジンを手に入れた最強の“Z”
スロットルを躊躇無く開ければ、そこは異次元の加速の世界を見せてくれます。
SSよりも“じゃじゃ馬”と言えばイメージがわくでしょうか。
とにかく、パワフルでところ構わずパワーリフトしたがるバイクなのです。
こう書いてしまうと、とても扱いきれないと思うかもしれません。
しかし、決して使えないパワーではないのです。
SSにない重量感、その重い車体を軽々と運ぶパワー、というよりも瞬発力といったほうがいいかもしれません。
じゃじゃ馬の走りを支えるサスはショーワ製のセミアクティブ電制サスです。
これにブレンボのブレーキシステムが搭載されているので、乗り心地はジェントル。
マックススピードでも異次元の加速でも、しっかりとしたブレーキングシステムが車体を安定かつ確実に減速してくれます。
電制アシスト機構群を好みで設定
SEはトラコン、パワー、サスも含め、電制アシスト機構群を好みで設定してライダーモードとして登録もできます。
ここでは、3種類のパッケージモードをご紹介します。
「スポーツ」モード
乗り心地が一気に硬くなります。
通常であれば、破綻するようなオーバーパワーでのスライドもビックリするくらい押さえ込んでくれますよ。
「ロード」モード
スタンダードの“Z H2”のサスセッティングに近いモードです。
荒れた路面での衝撃の吸収力も良く、通常の走りではこのモードが一番です。
「レイン」モード
このモードのみ、スカイフックコントロールが働きます。
これは、車体の揺れを押さえ込む制御機構です。
雨の日も絶対に安心というわけではありませんが、レスポンスも柔軟で操作も乗り心地もフワッとした感じになります。
そのときどきの状況によってモードを使い分けるのも楽しみです。
戸惑うくらいにどこでも優等生的な走りをするかと思えば、暴れん坊っぷりを発揮することもできるといった、モードごとの豹変ぶりがSEの「引き出しの多さ」を誇っているのです。
ビギナーでも扱える?
ビギナーでも簡単に…とは言えません。
しかし、それほど身構えることはないでしょう。
大型免許を取って初めての大型バイクがH2というのは少々荷が重いかもしれません。
それでも、H2に乗りたいがために大型免許を取る人もいるでしょう。
そんなに身構えることなく、割と簡単に制御できます。
そのための設定モードなのですから。
高級車らしい造りの美しさもさることながら、所有欲もかき立ててくれます。
満足度の高いバイクということですね。
税込価格は217万8000円…それでも乗る価値のあるバイクであることは間違いありません。
。かなり「色っぽい」バイクだと思う。
気になるライディングポジションなんですが、シート高は83センチです。
ちょっと高いかな…と思う人も多いでしょう。
身長176センチくらいの人でしたら、両足がベタつきです。
このあたりを参考にすると良いでしょう。
もっとも、バレリーナのようにつま先しかつかない場合でも、それほど問題になりません。
世のバイク乗りの半数くらいはそれくらいなのですから。
SSではないので、思ったほど前傾姿勢にならないのでポジション的にも楽ですよ。
240kgを超える重量級ですし、ロングランも楽々です。
メガスポーツツアラーといった位置づけでありながら、SSにも十分に対抗できるのが魅力ですね。