2004年に登場したZ750…往年の名車が20年ぶりに復活。
とはいったものの、旧車をままリメイクしたのではなく、まったく新しいバイクとしての登場です。
名前だけ復活するものと旧車をままリメイクしての復活と2通りあるのですが、Z750は前者での復活です。
どんなバイク?
すでにスーパーネイキッドとしてデビューしていたZ1000の750ccバージョンです。
Z1000のコンセプトを、ミドルクラスに実現したもので、幅広いライダーをターゲットにしています。
往年のバイク乗りにとっては、Z750が復活!?なんて思った人も少なくなかったかも…。
しかし、名前だけでしたね。
昨今は旧車ブームですから、Z750RSなんて名前で復活するかもしれません。
新しいコンセプトで登場したZ750です。
748ccの水冷直列4気筒エンジンは、Z1000のエンジンを流用したものです。
カワサキの他の750cc(たとえばZX-7R)由来ではありません。
Z1000用の953ccエンジンのシリンダーボアを小さくすることで排気量を抑えたものです。
単純に同じエンジンということですね。
とはいっても、Z1000のエンジンはZXー9Rをベースにしたものなので、SS譲りのエンジンであることは間違いありません。
9Rって良いバイクでしたね。
そのため、Z1000はネイキッドでありながらSSテイストでもありました。
かなりのパフォーマンスを期待されたバイクだったのです。
1000ccで話題になると、日本仕様の750ccを出したくなるのはある意味常套手段でしょう。
ただし、2000年代というのはリッターバイクが良く売れた時代です。
750ccバイクは素晴らしい部分があるのですが、多くのバイク乗りの興味はリッター超えの大型バイクにいってましたね。
Z750も販売的には苦戦したモデルです。
750ccという国内専用というのもバイクブームが下降気味の中にあっては苦しかったのは間違いないでしょう。
そのような中でも、2007年にフルモデルチェンジが敢行されます。
倒立フォークを採用し、各部が進化しています。
ABSモデルが追加されたのもこのときです。
その後、2013年にはZ800へと進化し、Z750は生産終了となりました。
※末期にはZ750SとZ750Rという派生モデルが平行販売されていました。いずれも海外専用車です。
Z750のインプレッション
20年ぶりのZ750。
ハーフカウルっぽいフロントですが、カウルが仕事をしていなさそうな外観…。
それでもかっこいいバイクです。
ZZR1200が重荷だった私にとって、軽量(に見える)Z1000やZ750はとても魅力的に映ったものです。
そんなに長くないバイク人生の中で一貫してホンダ党ではあるのですが、カワサキも好きです。
まあ、スズキもヤマハも好きなので、“バイクが好き”ということでいいんですが…。
Z1000かZ750かと言われたら、やっぱり750かな…。
バイク人生の中で“ナナハン”のオーナーになりたいんです。
そうなると、当時は間違いなくZ750だったのですが、今はCB750かな…。
まあ、ナナハンが好きというひとはバイク乗りの中でも高齢の部類に入るんでしょうね。
Z世代くらいの若者にとってナナハンバイクってどのような存在なんでしょうか。
600ccと同等くらいな感じなのかもしれませんね。
『大型バイクの免許を持ってるのにどうしてCB400SS??』なんてよく言われたものですが、『ビッグシングルが好きだったので』なんて答えるしかありません。
じゃあ次のバイクは…どうしようかなと常々考えるんですけど、CB400SSが大好きなので乗れなくなる(壊れる)までかなあと漠然と考えてます。
動く間は手放す気がないということですね。
でも、長距離ツーリングしたいなという気持ちが最近はふつふつとわいてきたので、考え方が変わるかも。
2000年代はいろんなバイクに乗ってみたくて、試乗の情報があればあちこちに行ってました。
それだけ、かなりの熱量があったのですが、最近はまったく…。
その分バイクブログを書いて、自分を奮い立たせている面もあるんですけどね。
話がかなり脱線しました。
Z750に思いを馳せると、今でもかなり乗ってみたいバイクではありますね。
これから、新車に乗るとしたら、FIでABSなんてのが条件にしようと思っていたら、最近のバイクは漏れなくそんな感じでした。
Z750のスペック
基 本 情 報 | |
---|---|
排気量クラス | 大型自動二輪車 |
車体型式 | ZR750L |
エンジン | ZR750JE型 748 cm3
水冷4ストローク並列4気筒DOHC16バルブ
|
内径×行程 / 圧縮比 | __ × __ / __ |
最高出力 | 73.2 kW (100 PS)/9,000 rpm |
最大トルク | 78.0 N·m (8.0 kgf·m)/8,300 rpm |
乾燥重量 | 203 kg |
車両重量 | 226 kg |
750ccにしては、109馬力とかなりがんばってます。
元が1000ccのエンジンだけのことはあります。
ということは、どこかいじればフルパワーの127馬力になるんでしょうか。
Z1000やZ750を初めて見たときは、いかついバイクだなと思ったのですが、最近のバイクを見ていると、Z750が可愛く見えてくるから不思議です。
みんなのインプレッション
「軽快で峠が楽しく、ツーリングや街乗りでも楽な中型バイクを探していました。候補とし てはFZ6-Sも挙がったのですが、エンジンのフィーリングと個性的なスタイルでZ750を選びました。」
「低回転からトルクフルでレスポンスも鈍すぎずシャープすぎず、非常にスウィートなエン ジン。サウンドも重厚で品がある。軽快で率直なハンドリング、何も考えなくてもくるっと旋回できる。と言っても適度な緩 さと接地感があり神経質ではない。」
「エッジの効いた個性的なスタイル。Z1000よりも色づ かいがシック。750としてはかなりコンパクトのも良い。」
「FIが採用されているが、アクセルの開け始めが適当にぼけているため、ジムカーナ的な走り方をしてもドンツキが殆ど無い。ハンドリングはきわめて素直(まるで水冷化したホンダCB750のようだ)。Z1000と比べてエンジンのトルクがフラットで扱いやすい。」
「見かけによらず大人しいバイクで非常に乗りやすいです。ただし、こけると間違いなくタンクが凹みますし、場合によってはクランクケースを壊す可能性があるのでエンジンガードは必ずつけたほうが良いでしょう。私は特注のエンジンガードのおかげで3回こけましたが、ガード以外は全くの無傷ですみました。」