ホンダCB400SS…バイクらしいフォルムに惚れた…ライバルはヤマハSR400

ホンダからGB350が発売され、クラブマンの再来とかホンダ単気筒の復活といった声が聞こえてきます。

一方でビッグシングルの雄として長年君臨していたヤマハSRが2021年型をもって生産終了となりました。

昨今、何かと話題となっているビッグシングル(最近ではトラッドシングルとも呼んでいますが)です。

このGB350が話題になる前…といってもかなり前になるのですが、ホンダにもビッグシングルがありました。

それがCB400SSです。

初代は2001年10月に販売開始

CB400SSはSR400と同じ空冷400cc単気筒エンジンを搭載しています。

CL400の流れを汲んでいるので、オフロードモデル譲りの高性能なRFVC4バルブヘッドを持っていました。

その一方で、フォルムを見てもわかるとおり、SR400を強く意識したモデルとなりました。

それは、始動方式がキックのみという点でも徹底したSR対策が見てとれるのです。

しかし、これが不評でしたね。

SRは発売から長い歴史があり、ある意味確立されたブランドとなっていました。

『SRはキックだから…』というのも欠点ではなく長所になっていたのです。

キックのみのCB400SSは売れませんでした。

もちろん、まったく受け入れられないということはなかったのですが、2004年にモデルチェンジしてセルとキック併用式で発売されたCB400SSは好評で一気に市場に溢れたのです。

そうはいっても、SRの牙城を崩すといったところまではいかず…CB400SSはホンダのラインアップから消えてしまいました。

好きな人は乗り続けていましたが、飽きがくるのも早かったのか生産終了のアナウンスの際、バイク屋にはCB400SSの中古がずらっと並んでいました。

時代はEFIエンジンへ

CB400SSの生産終了は、販売不調もあったかもしれませんが、年々バイクの排ガス規制も厳しくなり、エンジンがどんどんEFI化していきました。

キャブエンジンの受難の始まりです。

今では、新車でキャブ車を見つけるほうが難しい時代となりました。

CB400SSもエンジンをEFI化するという話もあったかもしれませんが、そこまで開発費を投入する意味もなかったのかもしれません。

EFI化する開発費はそのまま、車両価格に反映されました。

2000年代は特にバイクの価格が高騰した時代でしたね。

大型バイクは100万超えはあたりまえとなったのです。

そう考えると、セルスターターを装備したCB400SSの価格は当時で46万9000円(税抜き)でした。

400ccバイクとしては妥当な価格…だったのですが、今考えると『安い!』という感じになりますね。

CB400SSのスペック

  • NC41型CB400SSの諸元

    画像は本田技研工業より引用
    車両型式 BC-NC41
    お値段 459,000円
    排気量 単気筒397cc
    最高出力 29PS[21kW]/7000rpm
    最大トルク 3.2kgm[31Nm]/5500rpm
    60kmh燃費 39.0km/L
    全長幅高 2165mm/780mm/1125mm
    面積&体積 1.689m²/1.900m³
    地上&座面 160mm/790mm
    車両重量 153kg
    タイヤ 前:100/90R19 後:110/90R18
    ブレーキ 前:ディスク 後:ドラム

燃料供給方式 キャブレター

時代は繰り返す…という言葉を実感するのはGB350の販売が絶好調ということです。

考えると1990年代のCL400、2000年代のCB400SS、そして今のGB350と、ホンダはほぼ10年おきに単気筒バイクを出してきますね。

今の時代に受け入れられるという判断でしょう。

趣味のバイクに100万円以上出せる人もいるかもしれませんが、もっと気楽にバイクライフを楽しみたい。

モンキー125とはハンターカブが人気なのもそういった背景があるのかもしれません。

燃費は意外と良くないです。

といっても、街乗りメインなので20km/lといった感じですね。

ただし、1日に100km超のツーリングでは燃費が30km/lはいきますよ。

軽いバイクなので、いざというときは手で曲がれる取り回しの良さがいいですよ。

立ちコケしそうになってもなんとか足で踏ん張れるかも…。

飛ばさないので基本的に走ってるときに、自分から恐怖を感じることはありません。

ただ、400マルチと比べても細くて小さいバイクなので、クルマに舐められます…これは仕方ないかな。

EFIにはない利点として、キックスタートできるところ(セル付きでバッテリーが弱っているときに重宝しました)。

ただし、バッテリーゼロではキックスタートできません(微量でも電力が必要なため)。

それと、押しがけもできますよ。

軽いので押しがけが一番かかりやすいかも。

軽さでデメリットを感じるのは、やっぱり長距離ツーリングは疲れるところ、それと高速は数回しか走ったことがないですが、スピードが出ないので(最高に回しても100km/hいかなかった…)クルマに煽られたり横風に恐怖したり…。

走りはゆっくりが基本です。

見れば見るほどかっこいいバイクですよ。


↑うらやましいのが軽くキックスタートしているところ…。ステップに左足乗せて、一気に振り下ろすといったような気合い満々のキックスタートじゃないのがいいですね。こういうの見習いたいです。

CB400SSのインプレッション

「スタイル、デザインが好みで、他人と被らない。これから長い付き合いになると思う。走り:トルク感が余り感じられないが、エンジン自体は上までスムーズにまわる。燃費がいい。下道ツーリングで、約30kmマーク。」

「スピード狂にはおすすめしません。街乗り、ツーリングをまったり楽しみたい人にはお勧め。とにかく軽いので女性にもお勧めできます。無理にカスタムしなくても十分、バランスとれていてカッコイイです。名前のとおりこれからスタンダードになってほしい一台です。」

「いかにもバイクって感じでかっこいい!70~80㎞くらいで走ってるのが凄く気持ちいい。速度は遅いと思わないし街乗りでは十分だと思う。軽くて取り回しが楽。」

「 乗り心地がいい。不快なエンジン振動がなく、ワイドレシオなミッションと相まって一日200km走っても疲れることがないです。 低中回転域のトルクは十分にあってタンデム時にパワー不足を感じることはないです。コツをつかめば始動性は非常によいです。ライディングポジションも楽なので一般道メインのツーリングには最高です。」

「小型と比べると車格が大きいし、レトロチックで各部の造形が細かくて、「バイク好き なんだよね、俺」とシレっと人に言えそうな素敵なデザイン。トルクがあってタンデムしても普通に走れる。低回転からの「バババババ」というエン ジンのねばりが好き。中低速のトルクがあるので街中はラク、かつ結構速い。街中で全開 にできて楽しい。
世間的には遅いと思われているようだが、それは過剰性能気味の400マルチと比べるか らであって、いま売れスジのビクスクやトラッカー系のバイクに比べると結構速い。また、セル/キック併用に関して、硬派な人は「なんと中途半端な」と思われるようだ が、例えばガソリンスタンド等でカッコつけて発進したいときはキック、突然のエンスト にはセル、と使い分けができて便利。
あと、車体が軽くて立ちゴケの心配がない。非力&気合少な目の人に適当。
他にも、排気音が静か、バランサー内蔵で手がしびれにくい、空冷でメンテがラク、 メッキパーツが多くて磨けば光るなど、この手のバイクにピンときた人にメリットは多い。
まぁ、自分のバイクをけなしまくる人もいないかと思うが、ホンダらしくよくまとまっ ていて、いいバイクだと思う。加えて、年配の人からよく声をかけられる。「CBで単気筒って珍しいですね」なんて……。」

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