若気のいたりというものは誰にでもあるもの。
当時1980年代はバブル真っ盛りで魅力的な製品がたくさん出ていた時代。
モデルチェンジも頻繁だった。
欲しいときが買い時…とはよくいったもので、タイミングを推し量るよりも欲しいときにパッと買ったほうがいいもの。
しかし、それでもタイミングが…。
そう思わされたのがシャープのX1ターボⅢだった。
しくじりの連続!?
年代は幅広いけど、当時の私はしくじりの連続だった。
ビデオデッキでは、VHSよりもベータを買った。
テレビゲームはファミコンよりもセガのマークⅢを買った。
ベータについては、ウォークマンを世に出したソニーが作ったものだから安心しきっていた。
画質もVHSよりも良かったのが自慢。
友人にベータで録画した番組を自慢げに見せたものだった。
しかし、ベータはどんどん廃れていって。
いかんせん、レンタルビデオ全盛の時代にビデオソフトの種類が圧倒的にVHSよりも少なかったのだ。
番組を録画する分には問題ないのだけど、ビデオをレンタルするときに、VHSとの格差を思い知ることになった。
テレビゲームではマークⅢはファミコンに完敗。
ファミコン本体が品薄でマークⅢが山積みになってて
『ゲームしたいならこれでもいいか…』なんて思ったのが運の尽きだった。
セガのゲームも良いのがたくさんあったんだけどね。
ドラクエやマリオのゲームがしたくてファミコンも買ったし、その頃には家にはVHSデッキもすでにあった。
なんか遠回りしながら確信に近づくような人生は昔も今も変わらない。
ソニーに対してのリスペクトは今も変わらないし、最初がそうだったので今でもセガの信者だ。
遠回りも決してムダではない。
どうしてX1ターボⅢだったの?
話を本題に戻すと、パソコンが欲しいな…と単純に思ったこと…。
これに尽きるんだけど、ここでも選択とタイミングを間違えることに。
買う前に一応考えるんだけど、その考えがついつい横に逸れてしまう。
普通、買うときというのは明確な目的みたいなものが有るべきなんだけど、私の場合はその目的が曖昧で、単に『欲しい』という気持ちだけが先走ってしまう。
当時のパソコンは高性能の16ビット機とゲームに特化した8ビット機という位置づけだったと思う。
『パソコンのゲームって絵が綺麗だな…漢字も表示できるんだ…』
なんて思って心はもうパソコンに。
でも、ファミコンがあるのにゲームしたいからパソコンを…というのでは、まっとうな社会人としてどうなの?なんて思ってしまうもの。
もう少し、ちゃんとした購入する動機が必要だと思ったので、ターゲットを当時盛り上がりを見せていた『パソコン通信』を購入する動機にしたのだった。
とはいってもゲームメインに考えてたんだけどね…。
どんなゲームをしたいのかっていうと…。
当時システムソフトから出ていた「大戦略」シリーズ。
それと、光栄から出ていた「信長の野望」。
このゲームをしたいがために当時20万円近くしたパソコンを買ってしまった。
これはこれで面白くて、猿のようにゲームをしたんだけどね。
それでも、今考えると現在を通じて一番熱中したゲームは「ドラクエ1」だったかな…。
パソコン通信は面白かった
ゲームマシンと化したX1ターボⅢ。
それでも、唯一パソコンらしいことに使ったのはパソコン通信だった。
一応それ目的で買ったんだしね。
もちろん、パソコン通信するには『モデム』という通信機器が必要だというのもわかっていた。
しかし、これが高かった…。
当時は安いのでも5万円くらいだったかな。
スピードも300bpsだと遅いというので1200bpsのものにした。
これってどんなスピード?なんて思う人もいるかな。
インターネットも無い時代で、文字だけの通信なのでこれでも十分だった。
それでも、文字が一気に表示されるわけではなくて、左から右に文字が一文字ずつ表示される感じ。
通信料も通話の3分10円の他に、3分20円かかってたので1分10円という縛りがけっこうプレッシャーだった。
※パソコン通信局によって通信料も変わってきます。88年当時のJ&Pホットラインがこうだった。
パソコン通信といっても、掲示板に書き込むとか、簡単なチャットがあったくらいかな。
それなりにX1ターボⅢと楽しく過ごしてたんだけど、すぐに上位互換のターボZが出てガッカリしたのを憶えてる。
マウスが付いたり音関係が強化されたり機能強化がすごかったのに、価格はⅢとそれほど変わらなくて…。
欲しいときが買うときなんだけど、たった1ヵ月の差でこんな思いをするとは…。
そんな気持ちになるのはそのときだけではなくて、それから数年後はアップルのマックにはまって…。
90年代は2年ごとにマックを買い替えるような暴挙に…。
これはまたの機会に…おもしろいよ。