ホンダVT250スパーダ(SPADA) セナも乗ったよ!

1988年12月に発売されたホンダVT250スパーダ。

当時すでにVT250Fというカウルの付いた見るからに走り屋御用達バイクがありました。

人気バイクだったのですが、スパーダで逆に落ち着いた雰囲気のVTシリーズを出してきたなという印象でしたね。

どんなバイク?

VT250はその名の通り、Vツインエンジンを搭載したバイクです。

これはすごくわかりやすいのですが、言われるまで気がつかなかった…。

80年代はレーサーレプリカが大ブームとなった時代です。

しかし、熱気を帯びたレプリカブームも終焉のときを迎え…たのかどうかわかりませんが、

人気のVTシリーズに落ち着いた雰囲気のスパーダを出してきたホンダの意図は原点回帰にあったのかもしれません。

絶対的な性能の高さを追い求めるのにも限界がありますし、メーカーもユーザーもいささか疲れていたのかも。

排ガス規制に自主馬力規制などが声高く言われていた時期でもありました。

なので、スパーダがレプリカ開発競争、さらには高性能追究のアンチテーゼ的な意味合いがあったのも、ホンダがVTシリーズで出してきたのも大きな意味があったのかもしれません。

まだまだレプリカブームでもあったので、スパーダはそれほど人気だったわけでもなく(そんな感じでした)。

それが、翌89年にゼファーが登場してから風向きが変わりました。

ゼファー大人気でしたからね。

といっても、スパーダとゼファーは方向性が全然違ってました。

スパーダは丸くなったとはいってもスポーツバイクですからね。

レプリカブームに決別して扱いやすいスポーツバイクの方向性を打ち出したバイクです。

スポーツバイクの特徴でもある水冷4スト90°V型2気筒DOHCがなんとも言えずかっこいいのです。

当時はCMもセンセーショナルで、なんとF1 レーサーのアイルトン・セナを起用。

88年は世界チャンピオンになってますからね。

セナとバイクと言えばVT250スパーダですよ。

ただし、VT250シリーズはスパーダで最終となります。

短命でしたが、91年からはゼルビス、98年からはVTRへとVツインの血統は続いていきます。

VT250スパーダのインプレッション

VTシリーズの中では薄幸とも言える人気のなさ…これは発売台数だけで言ってます。

今考えると、単純にタイミングを間違えたかなという感じでしたね。

ホンダもそれに気がついたのか、すぐにカウル付きのゼルビスを出してきましたから。

250ccはどうしても非力に見られていたので、走行性能の高いスポーツタイプに軸足が振れていた時代です。

放っておいてもVT250Fが売れてたのに…どうしたの?という感じだったようですよ。

ただし、スパーダは発売時期が少し早かっただけで、90年代はネイキッドブームが訪れます。

水冷Vツインエンジンに落ち着いたバイクはいらないという声もあったようですけどね。

スパーダは試乗したことはありませんが、ゼルビスもないな…。

VTR250にかろうじて乗ったことがあったかも…またがっただけかも。

スパーダもその血統を受け継いだVTRも見てるだけでほれぼれするようなかっこいいバイクでしたよね。

タンクにでかでかと“SPADA”とエンブレムがあったのが印象的でした。

VT250のスペック

https://www.honda.co.jp/factbook/motor/VT250/19881208/006.html

SPADAはイタリア語です。

“剣”という意味だとか。

そういえば“イタリアンVスポーツ”とも言ってたっけ。

クルマだけどステップワゴンにもスパーダってありましたが…。

VTシリーズなのに敢えて馬力を抑えて、中低速を強化したバイク。

当時、一体成型アルミ鋳造フレームは世界初だったそうです。

結果として軽量化を実現して乾燥重量は140kgというのもすごかったバイクです。

みんなのインプレッション

「足つき性が良く、ポジションも楽なので、長時間乗っても疲れない。独特のVツインサウンド。」

「中低速から粘りがあり、軽快に回るエンジン。見た目よりも楽なポジション。取り回しやすい車体。VT系はイージーに扱える点が一番の取り柄だと思います。」

「低回転からトルク感があるため、乗りやすい。16インチホイールが気に入っている。ハンドリングがいいと思う。」

「燃費がとてもよい。攻めるときも車体が軽いのできりかえしがスムーズ。」

「何をとっても軽いの一言。2気筒とは思えない軽い吹けあがり。燃費が良く、非常にタフ。ギア比が低い為、加速は鋭い。」



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