欧州血統のヤマハ・TDR125…国内のTDRシリーズとは違うよ!

ヤマハ・TDR125は1993年に発表されたバイクです。

モデルとなったのはイタリアのベルガルタ・ヤマハで生産されていた欧州向けのバイクです。

このバイクはTDMシリーズの車体デザインとなっているので、当時日本国内で発売されていたTDRシリーズとは系統が違っています。

ややこしい感じになってますが、TDR125は逆輸入でしか購入できなかったのでそれほど問題になりませんでした。

でも唯一無二を求めるライダーは乗ってましたけどね。

どんなバイク?

もっともTDR125はその名の通り排気量が125ccなので、日本の250や50/80シリーズとバッティングすることはありません。

それと、TDR125はTDMシリーズの流れを汲んだ丸目二灯のヘッドライトが特徴的なのです。

なので、国内のTDRシリーズに慣れていると、欧州生まれのTDR125を見ても、誰もTDRシリーズとは思わないというか認めたくなかったでしょうね。

とはいっても、日本のライダーを舐めてはいけない。

このTDR125はけっこう売れました。

原2バイクというのもいいですよね。

国内仕様で似ているバイクとなれば、DT125Rをモタード仕様に仕立て上げた造り…といった感じでしょうか。

TDR125は2ストエンジンを搭載しています。

ヤマハといえば2ストのイメージがあるのですが、それでも2ストはすでに斜陽に入っていた時期ですね。

ヤマハやユーザーに言わせるとTDR125は“スーパーバイカー”モデルということです。

モタードと同義ということですが、オフ車とかスクランブラーとかいろいろ呼び名があるので迷ってしまいます。

市販車なので、オフロード寄りのバイクという括りでいいんでしょうね。

もっとも、基本的な作りはオフロードモデルにオンタイヤを履かせたモデルということです。

124.8ccの水冷2スト単気筒クランクケースリードバルブエンジンを搭載し、12.6psのパワーと絞り出します。

タイヤは、フロント18インチ、リア17インチのキャストホイールにロードタイヤを組み合わせた本格派。

オフ寄りのバイクでありながら、前後ともブレーキは油圧式ディスクというのもヤマハらしい堅実さを感じさせられます。

ギアは6段ミッション。

同時期に発売されていたTDM50とよく似た丸目2眼のフロントマスクで、TDM125として出せば良かったのに…なんて思ってしまいます。

TDR125のインプレッション

え?TDRに125ccがあるの?

TDRシリーズが大好きだったヤマハユーザーは色めきたったでしょう。

逆輸入でしか手に入らないバイク。

でも、そこまで逆輸入にこだわる空気は90年代は薄れてました。

特に大排気量バイクは逆輸入でしか手に入らない時代。

それでいてZZR1100なんかは、世界最速バイクとしてライダーがお金を貯めて(あるいは全額ローンで)こぞって購入していました。

逆に125ccバイクをわざわざ逆輸入で…なんて思う人もいたかもしれませんが、他の人が乗っていないバイクに価値を見いだすのがバイク乗りの使命なので、TDR125は良く売れたようです。

2000年代に入って、原2バイクを探していて中古で売られていたTDR125が気になりつつ、でも試乗までしたのに購入には至らず…。

思えば、ヤマハのバイクにもっとも近づいた瞬間でしたね。

当時原2バイクを安く購入したいと考えていたので、手に入れたバイクはヤフオクで落札したボロボロのCBX125F。

お気に入りのバイクでしたが、1年乗らないうちにエンジンがかからなくなって…。

話がそれました。

バイク買うならホンダかカワサキと思っていたので、ヤマハのバイクで気になったのはTDR125とSR400の2台でした。

あ、フェザーもXJRも気になったか…。

中古のTDR125は程度が良くて気に入ったのですが、いかんせん2ストエンジンで当時の私にはじゃじゃ馬過ぎましたね。

良く回る2ストエンジンといっても、結局はアクセルの加減でなんとかなるのですが、このバイクの慣れたらやばい…なんて当時の私の心のリミッターが働いたのかも。

125ccのバイクになにビビってんだよ…なんて言われそうですが、当時の私のテクはそんなもんでした。

それは今も変わらないかも。

TDR125のスペック

タイプグレード名 TDR125
モデルチェンジ区分 新登場
仕向け・仕様 海外向けモデル
全長 (mm) 2120
全幅 (mm) 840
全高 (mm) 1295
ホイールベース (mm) 1405
最低地上高(mm) 270
シート高 (mm) 850
乾燥重量 (kg) 120
乗車定員(名) 2
原動機種類 2ストローク
気筒数 1
シリンダ配列 単気筒
冷却方式 水冷
排気量 (cc) 124.8
2スト・吸気形式 クランクケースリードバルブ
内径(シリンダーボア)(mm) 56
行程(ピストンストローク)(mm) 50.7
圧縮比(:1) 6.8
最高出力(PS) 12.6
最高出力回転数(rpm) 7000
最大トルク(kgf・m) 1.3
最大トルク回転数(rpm) 6500
燃料供給方式 キャブレター
燃料供給装置形式 TM28SS
燃料タンク容量 (L) 11
エンジン始動方式 セルフスターター式
点火装置 C.D.I.式
点火プラグ標準搭載・型式 BR9ES
点火プラグ必要本数・合計 1
エンジン潤滑方式 分離給油(2スト)
2ストエンジンオイルタンク容量 1.20
クラッチ形式 湿式・多板
変速機形式 リターン式・6段変速
変速機・操作方式 フットシフト
動力伝達方式 チェーン
フレーム型式 デルタボックス
ブレーキ形式(前) 油圧式ディスク
ブレーキ形式(後) 油圧式ディスク
懸架方式(前) テレスコピックフォーク
フロントフォークタイプ 正立フォーク
懸架方式(後) スイングアーム式
ショックアブソーバ本数(後) 1
タイヤ(前) 100/90-18
タイヤ(前)構造名 バイアス
タイヤ(後) 130/80-17
タイヤ(後)構造名 バイアス
スピードメーター表示形式 アナログ
メーター表示:エンジン回転計

125ccクラスの中では最強の29psです。

これって私のCB400SSと同じパワーです。

車重も軽いし2ストだし、こっちのほうが絶対に速いはず。

試乗した当時のお店の人が「全部外国製です」なんてしたり顔で言ってたっけ(逆輸入だから当然というか欧州向けだからね…)。

みんなのインプレッション

「でかい。ナンバー見なければ、250。フルパワー28PS。メータ読みで160km/hはいけるらしい。5000rpmからの加速は、初心者には恐ろしい。かといって2000rpm位からスタートできるフレキシブルさ。ブレンボのブレーキは簡単にロックする。セル付き。格好がいい。(スーパーテネレ似)」

「なんといってもそのへんてこなスタイル。125ccのくせにみょーに大柄なボディ、二つ目ライト、13リットル入りの大型タンク。前後ブレンボのとっても良く効くブレーキ。これは本当に良いです。ほかの125ccよりはパワーがある(らしい。バイク屋談。私自身はほかの125ccを知らない)」

「パワーがある、速い(125にしては)YPVSが全開となる六千回転からは2ストらしくはじける、そのくせ1500回転でクラッチを繋いでもストールはしない(29馬力?、最高速160キロ) 燃費が良い(街乗り30キロ、ツーリング40キロくらい、最高44キロ/L)DTとは違って、ブレーキが良く利き、コントローラブル(前後ブレンボ)、足回りがしっかりしている、100キロを超えても安定している。 航続距離が長い(400キロは走る)軽い、良く曲がる、乗り易い」

「維持費が安い。125にしては早い。車高が高いのですり抜けで車のミラーや路石に当たることがない。2ストの加速感!(←今は慣れて物足りない)デカさからくる安定間、160まで出る最高速度。」



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