ホンダドリームCL72スクランブラー…夢が詰まった良い時代

ドリームCL72が登場したのは1960年。

CB72をベースにしたものでした。

スクランブラーという当時も今もなかなか聞かない呼び名が付いていました。

これは、不整地走行に対応させたバイクで、オンロードベースのオフロード寄りといった雰囲気のバイクでした。

オフロードバイクをオンロードの寄せたものとは違うのでその点は注意が必要です。

もっとも、当時はスクランブラーとわざわざ付けなくてもそういったバイクがゴロゴロしてました。

1960年代といえば、舗装されていない国道もまだまだたくさんありましたから。

どんなバイク?

“オフロードに寄せた”バイクなので、見た目もどこかオフロード仕様。

というか、アップハンドルにアップマフラーはどうみてもオフロードです。

それでいてタイヤはオンロード仕様という中途半端さ…にも見えますね。

しかし、フレームの剛性感はありますし、なんといっても見た目のかっこよさが当時は受けました。

フレームはシングルクレードルフレームとなっていますが、当初の仕様はバックボーン形式だったので、発売時に変更されていました。

肝心のエンジンですが、メカニズム自体はCBと共通です。

しかし、フレームの違いからクランクケース形状が異なっていますし、CBとの相違点は当時もけっこう指摘されていました。

CLといえば、ホンダ伝統のスクランブラー。

CL400まで続く系統です。

舗装路から悪路走行まで可能にする大口径の19インチホイールがとにかく目に付くバイクです。

ただし、当時の状況は想像でしかないのですが、日本ではそれほど売れなかった…というのが真相のようです。

主に北米に向けて輸出されていました。

CL72のインプレッション

学生時代においてもすでに伝説級のバイクでした。

なので、見たことはなく当然ですが乗ったこともありません。

写真でしか見ることがないですし、ひょっとしたらあちこちにあるバイク博物館で見たことがあるかも…。

その程度ですが、写真で見てもいい感じのバイクです。

インプレッションが書けないので、ネーミングについて。

CL72…一見すると“72ccのバイク?”なんて思いがちですが、排気量は250ccです。

今はそんなことはありませんgな、50年代60年代発売の本題のバイクは、社名に「100・200・72・92」の数字が入ることが多かったんです。

C100なんかもそうですね。

厳密には1957年発売のC70から約7年間使われていたそうです。

どうして?といわれるとそれは薮の中…あまり気にしなくていいかも。

CL72のスペック

エンジン種類 空冷4サイクル2気筒OHC
排気量 247cm3
最高出力 24PS / 9,000rpm
最大トルク 2.06kgm / 7,500rpm
車両重量 153kg
フレーム形式 シングルクレードルスチールパイプ
サスペンション(前) テレスコピック
サスペンション(後) スイングアーム
価格(当時) \189,000

↑価格は20万円弱でしたが、1960年代の大卒初任給の平均月給が2万円ということを考えると、かなりの高級車ということになります。

ホンダのCLは伝統のスクランブラーバイクのネーミングですが、CL400で打ち止めとなりました。

CLが終了したのは2002年。

時代はスクランブラーからデュアルパーパスバイクに変わっていきました。

名前が変わっただけとしか思えないんですけどね。

ホンダもCL400の後継バイクのCB400SSを発売するという迷走ぶり。

でもCB400SSは良いバイクで、今も愛車として乗ってます。

それはそうと、ホンダが近々CL250を発表するとか…。

見た目はまんまCLでも“水冷”だったら興ざめかも??

みんなのインプレッション

「小さなタンク、ブリッジ付のダートラハンドルに前後19インチタイヤというバランスの取れたスタイル。シートも分厚く座っていて疲れないです。そしてひときわ目を引く2本の直管スクランブルマフラー。それから出る音といったらもう・・・。ズババビリビリビリリリーーーー!!!って感じですかね。 この乾いた音がたまらず、時々後ろを振り返って聴いてしまいます。エンジンもまだ元気で、始動の際は真冬でもチョークなど引かずにキック一発でかかります。」

「もう乗ってて楽しいの一言に尽きます。おじさんによく声をかけられますし話し込むこともしばしばです。同じ年頃の連中からの好奇の視線も実は快感です。大阪のホンダリバイバルさん、京都の平井モータースさん、お世話になってます。京都で走ってるのを見かけたらみなさんよろしく。これには一生乗りつづけたいです。みなさん最新バイクもいいけど、旧車もね!」

「父親のアルバムをめくっていて、昔父が乗っていたのを見てすごくかっこいいバイクだと思った。専門店や近所のおじさんの好意で実車を見せていただいたり乗らせてもらったりしたら、ますます欲しくなってしまった。」

「ウインカーのアース不良によるヒューズ切れ3回。キャブパッキンの劣化によるガソリンのにじみ。購入初日になぜかパンク。始動時にスロットルを開けすぎてキャブのピストンが戻らなくなり修理(これはチョークを一回上げて戻すだけで直るものだったことが後で判明)。いい勉強になりました・・・。」

「キャブは順調です。前の消音パイプは違ったものだったので交換しました。エンブレムも本物から型取りしたやつなので見た目はばっちりです。チェンジベダルはかかとでチェンジアップできるので楽だし面白いです。」



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