KLX250の登場は1998年2月のことでした。
どうして「闘う」って勇ましい言葉が出るの?なんて思う人も少なくないでしょう。
当時の状況を知っている人にとってはすんなり入ってくる言葉だったのですけどね。
どんなバイク?
「闘う…」の由来は、KLX250の系譜に関連しています。
元々がエンデューロレーサーでした。
1993年に登場したKLX250Rです。
そして、同年に登場したKLX250Rの公道仕様バージョン(ウインカーなど保安部品付き)KLX250SRが登場します。
翌94年には、キックスタートだったKLX250SRにセルを装備したKLX250ES(エレクトリック・スタート)が発売されました。
このKLX250ESをモデルチェンジして、KLX250が登場することになります。
ここで説明しているのは「たKLX250」のことです(KLX250SRではない)。
当時エンデューロレースにおいて2スト車が主流でした。
2ストのほうが軽量かつパワフルですから当然なのですが、その2スト全盛のエンデューロレースに4ストで挑んだのがKLX250Rなのです。
その公道仕様モデルがKLX250ということになります。
当時は公道仕様のオフロード車はXRなどがありました。
それと比較しても、倒立フォークや水冷DOHC4バルブエンジンは目立つ存在でしたよ。
その後は、2001年に二次エア導入装置を備えます。
これは平成11年度の排ガス規制に対応するものでした。
2008年にはフルモデルチェンジ…(その前だったかメーターバイザーなどのデザイン変更も行われています)
さらにFI化されます。
カラーチェンジなどは頻繁に行われたのですが、大きな仕様変更もなく2016年5月に「ファイナルエディション」を発表してKLX250は終了となりました。
このファイナルでは、「闘う4スト」当時の懐かしのカラーでの登場でしたよ。
KLX250のインプレッション
乾燥重量が136kgという圧倒的な軽さ。
これを4ストエンジンで実現しているのですからカワサキの「闘う」姿勢がわかります。
そして、速いです。
凶暴なまでの加速を見せつけた2ストのKDX250と比べるとマイルドにはなっていますが、KLXでも楽々ウィリーができると、KLX乗りが言ってました(元々普通ではないオフ車乗りですが)。
公道仕様ですが、街乗りとショートツーリング、そして林道と考えたほうがいいでしょう。
オフについては万能選手です。
ツーリングについてはどうしてもお尻が痛くなります。
人にもよると思いますが、シートが小さいのが原因でしょう。
それによって足つきが良くなっている部分があるのですが、お尻が痛くなってどうしても立ち乗りしてしまいます。
もっとも、オフを走るとそうなってしまうので、やっぱりオフ専用で使うのがいいのかも…。
タンクは小さいですが4ストなので燃費はいいです。
通常の街乗りだと30km/lはいくでしょう。
オフだとその半分くらいでしょうか(オフで燃費は気にしないで常に満タンで挑むしかありません。かつ予備タンクも必須)。
着座位置は高めです。
シート高はオフロード車の宿命なのですが絶望的なわけではありません。
車体がスリムなのとサスペンションが大きく沈み込むこと、オフを走る場合は空気圧を低くするなどで、足つきが劇的に改善します。
KLX250のスペック
LX250S型KLX250の諸元 | |
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画像はカワサキモータースジャパンより引用 |
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車両型式 | JBK-LX250S |
お値段 | 528,000円 |
備考 | 平成19年度排ガス規制後 |
排気量 | 単気筒249cc |
最高出力 | 24PS[18kW]/9000rpm |
最大トルク | 2.1kgm[21Nm]/7000rpm |
60kmh燃費 | 40.0km/L |
全長幅高 | 2200mm/820mm/1190mm |
面積&体積 | 1.804m²/2.147m³ |
地上&座面 | 285mm/890mm |
車両重量 | 136kg |
タイヤ | 前:3.00-21 後:4.60-18 |
ブレーキ | 前:ディスク 後:ディスク |
オフロード車には憧れのようなものがあり、河川敷の占用コースを走り回っている様子を見るのも楽しいものでした。
購入に踏み切れなかったのは「自分には無理だな…」と思ったこと。
とは言っても一歩踏み出せば「ハマる」こともわかっていたのですが…。
KDX125やKDX250に乗ったことがあるのですが、かなりのじゃじゃ馬で「オフロードってこんなん??」みたいな恐怖心が芽生えて、最初の印象が悪かったのも事実。
ただ、4ストのKLX250はマイルドになって乗りやすかったのは間違いないです。
今でも「オフ車に乗っておけばよかった…」なんて思いますよ。
みんなのインプレッション
「細い、軽い、ガンガン走れる。以外と知られていないが、4stマシン中最高のトラクションで アタックツーリングにもってこい! しかし、それ以上に高速なんかが得意だったりする・・・」
「良く回るエンジンでOFFだけでなく、峠も楽しい。高速道路もこのクラスにしては得意だと思う。セルと明るいライト。」
「フロントを軽く持ち上げるパワー、セル&バッテリー付きを思わせない車体。見やすいデジタルメータ。XRなんかよりずっと見やすい。スリムなタンクでポジション自由自在。」
「ポジションは最高!まさに戦う4スト。エンジンもよく回りストレスが無い。キックのみと言う所がわりきりよく好きだ。(今は無いけど)フレーム剛性はまさにモトクロッサー」
「すっきりとしたスタイリングとカワサキバイクである事! 燃費の具合、街中での走りやすさ」