1996年に登場したホーネット250。
すでに80年を境に芽生えたバイクブームが終演して久しい時でした。
そこに颯爽と現われたホーネット。
特徴的なボディと高性能さで250ccバイクの歴史を変えたといっても言い過ぎではありません。
ホンダ・ホーネット250はどこがすごいの？
ホーネットはどこがすごいのでしょうか。
それはひと目みてもわかるボリューミーなタンク。
ここだけでもただ者ではない佇まいを見せてくれます。
そこから、ぎゅっと絞られたシートは若干アンバランスにも見えるのですが、そこからリアカウルまでは絶妙な膨らみを見せてくれるのです。
そのため、どこまでもグラマラスなボディとなっているんです。
例えると、ボンキュッボンというのが正しいかも。
名前もホーネット（ススメバチ）ですから、ネーミングも絶妙ですね。
試乗したくらいですが、跨がった感じはグラマラスに見えても「所詮250ccの車格かな…」なんて思ったのですが、エンジンは水冷DOHC4バルブ並列4気筒…レッドゾーンはどこまで回るんだというくらいの16000rpm-18000rpm。
超高回転型のパワーユニットとなっているのです。
試乗でそこまで回すことはできなかったのですが、ポテンシャルの高さは実感できました。
最高出力も40psということで250ccの中ではハイパワー。
車重を考えると400ccクラスに勝るとも劣らない運動性能を発揮してくれます。
当時のバイク乗りは若者だけでもなく中高年にも熱狂的に迎えられたのは言うまでもありません。
それでも、バイクブームの再燃というわけではなかったのですが、やっぱりバイクっていいなと思わせる1台だったのです。
日本には世界に誇れるバイクの4大メーカーがあって、そのときどきにハッとさせられるようなバイクを作ってくれます。
ホーネットもまさにそういったバイクなんです。
こんな素晴らしいバイクが車検の必要のない250ccなんてほんとにすごいと思ったものでした。
ただし、当時のホンダにはCBR250RRがありました。
同じ高回転エンジンを採用。
速さを求めたCBRとは元々のコンセプトが違うので、加速と最高速こそCBRが勝ります。
しかし、高回転エンジンでありながら低速トルクもあるので、マイルドに乗りやすくしたホーネットはまさに万人向けのバイクだったのです。
ホンダ・ホーネット250のスペック
| MC31型ホーネットの諸元 | |
|---|---|
 画像は本田技研工業より引用 |
|
| 車両型式 | MC31 |
| お値段 | 499,000円 |
| 排気量 | 直列4気筒249cc |
| 最高出力 | 40PS[29kW]/13000rpm |
| 最大トルク | 2.4kgm[24Nm]/11000rpm |
| 60kmh燃費 | 32.0km/L |
| 全長幅高 | 2045mm/740mm/1055mm |
| 面積&体積 | 1.513m²/1.597m³ |
| 地上&座面 | 170mm/760mm |
| 車両重量 | 166kg |
| タイヤ | 前:130/70R16 後:180/55R17 |
| ブレーキ | 前:ディスク 後:ディスク |
大柄なタンクと極太のタイヤで一見扱いにくく見えますが、車重は166kgです。
250ccバイクとしては少し重たいくらいですが、教習所で普通二輪を取得した人にとって乗りこなせない車格ではありません。
250ccでありながらそう見えないのもホーネットの魅力かもしれません。
燃費が悪い、タイヤ代がかかる…なんて声もありますが、そこは仕方のないところかも。
※燃費は良いとはいえませんが、街乗りで20km/lはなんとかという感じです。
もちろん、街乗りでクルマにひけをとるようなことはありません。
峠もしっかりこなしてくれます。
高速道路は風がきついようですが…そこはネイキッドのつらいところですね。
みんなのインプレッション
「250ｃｃでありながら400ｃｃクラスを思わせる極太タイヤとスラリとした流線形のテール、インパクトのあるラージタンクがとっても魅力的です。この16リッターフューエルタンクは見た目ゴツイですが、ひざの邪魔にならないようにデザインされてますし、マグネット式のタンクバックもしっかりつきます。・車高が低めに設定されているので、私のように身長160cm台の方でも両足がピッタリ地面につきます。・走行中は自然にかるい前傾姿勢になるので、長時間乗ってても疲れにくいです。・極太タイヤは摩耗しにくいみたいで、結構長持ちします。」
「バイクだけにお金をつぎ込むことも出来ないので、経済的な２５０ｃｃを探していたところ、バイク屋で一目惚れ。リアタイヤといいタンクの形といい、グラマーボディが気に入りました。連れのバンディット４００より大きく見える車格は２５０（小排気量）だということを感じさせません。キレイな青色があったこともあり購入即日決定。経済的でいいバイクです。最近は大型に脚光が浴びてますが、車も乗りたいけどバイクも欲しいとかいう方にはオススメじゃないでしょうか。」
「 良くまわるエンジンと、しっかりとした車体。街中をゆっくり走っていても、高速や峠でぶんまわしてもしっかりと付いてきます。不安はほとんどありません。このクラスでこれは結構すごいことだよなぁ。懐の深いバイクだと思います。バイクを乗るのが巧い人はもちろん、自分みたいに上手くない人でも十分楽しませてくれます。でも、９９年型で色が２色になっちゃったのは残念。本当は赤が欲しかったんだけど（購入したのは新色のシルバー）。でも、きれいだから許す（笑）。」
「スタイリング～タンク、リアカウルの抑揚の効いたデザインや太いタイヤ。きれいな青色もグッド！目立つ。・エンジン～驚くほど低回転トルクがある。しかも高回転 まで一気に回るのでかなりダッシュが速い！アクセルのつきもいい。・走り～極太タイヤのおかげでワインディングがとても楽しい。ロングツーリングから街乗りまで何でも出来ます。特にワインディングを流すのには最高です。その気になればアクセルを開けただけ加速してくれます。ただやはり２５０。 安っぽいエンジン音は最大のマイナスです。性能がいいだけに惜しい気がします。気軽に付き合えるいいバイクだと思います。」
「 なにぶん免許取って１年足らずの初心者で、このバイクしか乗ったことないので何とも言えないですが、とても乗りやすくていいバイクだと思います。つなぎのバイクとしか考えてなかったんですが、乗れば乗るほど面白くなってきます。なにげに奥が深いです。アフターパーツも結構ありますし。このあいだ念願の大型免許を取って、新型ファイアーブレードに目を奪われてしまってますが、大型を買っても、このバイクは出来れば取っておきたいなあなんて思っているところです。」
