カワサキのアメリカンだとバルカンを思い出す人が多いでしょう。
それでも、カワサキのアメリカンというと80年代から2000年代までエリミネーターシリーズも幅をきかせていました。
その末弟となるエリミネーター125は1997年に登場。
エリミネーターシリーズ最後の登場となったのですが、それまでのエリミネーターのネーミングには後に排気量を表す数字が付いていました。
しかし、125ccのエリミネーターはエリミネーター125ではなく、単に「エリミネーター」としての発売だったのです。
エリミネーター125が発売された当時は、兄弟車としてはエリミネーター250しかなかったので、推測ですが単にエリミネーターというネーミングになったのでしょう。
どんなバイクだった?
パッと見た感じ、アメリカンタイプのバイクであることは間違いないのですが、ハーレーを見慣れた人にとって(多くの人がアメリカンバイクをイメージするのはハーレーですが…)ちょっと違う印象を受けるはず。
アメリカンといえば、ツーリングを意識したクルーザータイプが主流の中にあって、エリミネーターシリーズは一貫してドラッグレーサーをイメージしているのです。
ですから、スタイリングも精悍で、ポジションはあくまでもアメリカンでありながら、スピード重視の車体設定になっていました。
出自はEU向けでした。
EUでは125ccバイクがよく売れるんです。
そこで、1997年に日本でも発売となったのですが、EU仕様のままのエリミネーターは8,000回転で最大トルク1.0kgmを、9,500回転で最高出力13psを発揮するバイクらしい高回転型のエンジンでした。
しかし、その後は排ガス規制に対応するために、パワーダウンされていって、2003年以降では3,000回転で最大トルク0.81kgm(7.9Nm)を8,000回転で最高出力7.3psとなってしまいました。
カスタムすると馬力アップできるらしいですが、リミッターをカットするタイプではないので、それほどの馬力アップにはなりません。
ですから、これからエリミネーターを購入するなら初期型を…となるのですが、20年以上前のものになってしまうので程度を考えると難しいかも。
スタイリングで購入するなら新しい年式でも全然ありです。
エリミネーターのインプレッション
エリミネーターは残念ながらパワーダウンした2007年の最終型にしか乗っていません。
125ccでも最小パワーとなる7.3ps。
車体はエリミネーター250とそんなに変わりませんから、非力はいなめませんでした。
アメリカンが持つ威圧感というものがなく、エンジンもドコドコ感に乏しく…。
こう書いてみると最低な感じですが、スタイルがすごくかっこいいんです。
それは、非力であるとかそんなことはどうでもよくなるかっこよさなんですよ。
エンジンはジェントルで静かで振動もありません。
アイドリングの回転数が高いので、シフトアップもスムーズでドンツキするようなこともないでしょう。
エンストしにくいというのは初心者向きではありましたね。
加速もそれほどよくなく、アクセル全開でシフトアップしていって最速は85km/hです。
小型二輪ならこのくらいかなという印象ですが、エリミネーターの見た目としては物足りないですよね。
せめて、加速が良ければ…というところなのですが。
こういった残念な部分も、初期のエリミネーターでしたら払拭できるのかもしれませんけどね。
スピードに乗れば5速では巡行できます。
ストップゴーの多い街乗りでは、加速にさえ目をつむれば、低回転域に粘りがあるのでけっこう快適ですよ。
とはいっても、加速に目をつむれる人はそんなにいないか…。
他の125ccスクーターには出だしで確実に負けます。
それでも、見た目のかっこよさはエリミネーターが一番…これに尽きますね。
エリミネーター125のスペック
BN125A型エリミネーター125の諸元 | |
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画像はカワサキモータースジャパンより引用 |
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車両型式 | BN125A |
お値段 | 319,000円 |
備考 | 車重は概算値 [乾燥重量128kg] |
排気量 | 単気筒124cc |
最高出力 | 13.0PS[9.6kW]/9500rpm |
最大トルク | 1.00kgm[9.8Nm]/8000rpm |
60kmh燃費 | 53.0km/L |
全長幅高 | 2150mm/780mm/1020mm |
面積&体積 | 1.677m²/1.711m³ |
地上&座面 | 145mm/680mm |
車両重量 | 143kg |
タイヤ | 前:90/90R17 後:130/90R15 |
ブレーキ | 前:ディスク 後:ドラム |
シート高はアメリカンならではの680mm。
足つきが悪くて苦労するという人は少ないでしょう。
燃費は多くのインプレッションを見ると、50km/リットルのようです。
これはすごい燃費ですね。
末期型だとは思うのですが、排ガス規制に準拠してパワーダウンしたのが功を奏した形なのでしょう。
維持費を考えると125ccバイクは魅力的だなと思います。
みんなのインプレッション
「エリミ125は年式によって馬力が違っている(1998~2000は13ps、2001~2002は11ps、2002~は7.3ps)ので同じエリミでも差がある。あとデンソーのイリジウムプラグで加速が少しよくなって上り坂もすんなり60km出るようになった。(1本\2000と少々高いですが・・・)あまり飛ばして走るバイクではないのでゆったり街中を走りたい人におすすめだと思う。」
「良いバイクです!!買って良かったと思いますよ。不人気バイクですが、所有者のエリミネーター125のHPなんかは凝っていて所有者からの支持率はすごく良いです!」
「年式が新しい物は、規制が入り最高速がかなり抑えられている。しかし、エリミ125の実用快感速度は60km/h程なので、ナムナムな呪文で復活させる必要はないと思ってます。費用対効果が高いので、今のエリミが壊れても、又買って乗ってしまうかも・・・」
「しかしやっぱり男Kawasaki空冷一発。原付アメリカンこそ真の漢。このポリシーは貫いて行きたい。」
「173cmですが両足ベッタリ。楽なポジシヨンで200km位のツーリングは苦にならない。50~60kmで流すのが最高ですが回すと速い。とりまわしが楽で素直なハンドリング、女性向けと思います。マイナス気温でもセル一発。もちろんチョークを引いて。全然故障しない。部品が安い。エンジンオイルも全然減らない。」