スズキ・SV400S…400ccVツインスポーツの血統

SV400Sの登場は1998年9月です。

ネイキッドスタイルのSV400の姉妹モデルであり、ハーフカウルを装備したバイクとして脚光を浴びました。

どんなバイク?

98年当時は、教習所で大型二輪の教習がはじまって大型二輪の注目が高まっていた時期です。

それでも、400ccバイクの種類は百花繚乱の戦国時代の様相でした。

その中で、スズキは、油冷4気筒のイナズマや水冷4気筒のインパルスをラインアップしていました。

そこにさらにSV400(S)を投入した形となったのです。

排気量としては重なっていましたが、SV400(S)は水冷V型2気筒のエンジンが注目されました。

また、400ccクラスはスポーツモデルが隆盛であったことから、ネイキッドタイプのSV400とさらにスポーツ志向のハーフカウルタイプのSV400Sを投入。

スズキの本気を感じさせるバイクだったのです。

SV400との際は見た目通りハーフカウルを装備したことですが、二眼ヘッドライトがとてもかっこよく感じられました。

スポーツ性を前面に押し出すためにハンドルは当然のごとくセパハンです。

ハンドル位置を下げることによって、よりスポーツライクなライディングポジションを取ることができました。

写真よりも実車のほうがカウルの大きさを感じさせられます。

そのため、ちょっとでっぷりとした感じでVツインらしいスリムさは感じませんでしたね。

とはいっても4気筒モデルよりも軽いことは事実で、それは取り回しや実際に走ってみると感じることができます。

400ccバイクということから(オールマイティという意味で)低回転域に太いトルクが割り当てられていたのも好印象です。

街乗りがすごく楽ですよ。

2000年2月のマイナーチェンジでは、フロントブレーキがシングルからダブルディスクに強化されています。

2008年には排ガス規制に対処せずに生産終了となりました。

しかし、エンジンはFI化が行われ、水冷4ストV型2気筒DOHCエンジンとして規制をクリア。

じゃあ、SV400Sを作ってよ…なんて声もあがりそうですが、同エンジンを搭載したグラディウス400が登場。

スズキ・Vツインスポーツの系譜は続きます。

SV400Sのインプレッション

丸みを帯びたハーフカウルがかっこいい(尖ってないのが優しさを感じます)。

SV400Sに試乗したときは、シリーズも末期でCB400SBが登場した時期です。

ホンダ党としてはCBに1票を与えたいのですが、登場時期がかなり違います(SBのほうかかなり後発ですから)。

洗練さを考えるとSBのほうが上でしょう。

というか、CB400SFは400ccバイクの金字塔であり、SBはその姉妹車ですからね。

SBにも乗ったことがありますが、乗りやすい優等生バイクというイメージは変わりません。

乗って楽しいのはツインのSV400Sでした。

そして、購入したのはCB400SSという驚きの結末。

“CB400SSに乗ってます”なんていうとたいていは”SF?”と聞き返されます。

“SSです”なんていっても”??”なんて返されて…。

バイク乗りだったらたいてい通じるんですけど、聞き返されるあたりはデフォでした…。

話が脱線してしまいました。

シングルと比べて粘りがあってかといって4気筒のようなスムーズさがなく…なんていっちょまえなことを感じてましたね。

ただし、ツインといえばSSの前にCB125Tに乗っていたので、ツインエンジンは懐かしく感じました。

バイクライフはそれほど長くないのですが、一番の後悔はCB125Tを手放したこと…。

じゃあ、SSとCB125Tの2台持ちになるの?なんて考えるまえに、SSを購入した時点でZZR1200を持ってましたから。

ZZRはその後手放すことになって、現在はCB400SSのみです。

他にカブとリードがありますが家人が乗っているので…。

CB125Tって無性に乗りたくなる時があるんですよ。

ツインに飢えているのかも。

じゃあ、SSと125Tのどちらを手元に残す?なんて聞かれたらそれはSSでしょう。

結局どうなん??て感じですが。

話が脱線してしまいました。

SV400SSは市場といっても、教習所のコースを2周した程度です。

それでもツインエンジンの鼓動の懐かしさを堪能することができました。

良いバイクですよね。

なによりかっこいい(と思います)。

SV400にも同日乗ることができたんですが、SV400Sのほうが適度に前傾でその気にさせてくれましたよ。

SV400Sのスペック

VK53A型SV400Sの諸元

画像はスズキ株式会社より引用
車両型式 BC-VK53A
お値段 688,800円
備考 [乾燥重量168kg]
排気量 V型2気筒399cc
最高出力 53PS[39kW]/10500rpm
最大トルク 4.2kgm[41Nm]/8000rpm
60kmh燃費 37.0km/L
全長幅高 2070mm/740mm/1130mm
面積&体積 1.532m²/1.731m³
地上&座面 0mm/785mm
車両重量 189kg
タイヤ 前:120/60R17 後:160/60R17
ブレーキ 前:Wディスク 後:ディスク

SV400Sはマイナーなバイクだったようです。

スズキにはイナズマとインパルスがありましたからね。

Vツインを強調したのですが、当時”Vツインだから何”みたいな感じだったような。

ちょっと不人気だったのかもしれませんね。

好きな人もいるんですが、”やっぱり直4よね”なんて声が多かったかも。

聞くところによればSV650は欧州では大ヒットしたとか。

みんなのインプレッション

「 400クラスとしては軽い、計ったことないけどバンク角もたぶん深い、なぜか異常に燃費が良い、ツイントリップメーターがついてる、スズキだから安い、タイヤもラジアルタイヤだからたぶんグリップ力も強い。」

「エンジンがいい。下からトルクがある。車体が軽いのもあり、加速がよくて燃費がいい。2000回転も回っていれば6速のまま加速できるのでズボラに走ることも可能。3000回転ほどまではVツインらしい鼓動感もあり、ゆっくり走るのも苦にならない。回せば上まできれいに回り、パワーもついてくる。下から上まで非常に使いやすい。シートは一見そっけないが、なかなかよく出来ている。適度に硬くコシがあり、1日中走っても尻が痛くならない。リアシート下のスペースは以外に収納力がある。浅いが面積が大きく、カッパと工具と折りたたみ式バーロックまで飲込む。燃費がかなり良い。気持ち悪いくらい。あまり回さなくてもトルクで走れるからだろうか。」

「そのスタイルに惚れる。Vツインサラウンドに惚れる。想像していたよりも、マイルドな乗り心地。普段は3000回転も回していれば不満なく巡航でき、高回転域ではCBには無かった加速感を楽しめる。ドカンと加速する訳ではないが、リニアな加速は乗っていて楽。」

「 V型2気筒エンジンの高トルク、良い音、感動モノです。それでいて高回転まで一気に吹け上がる。やっぱりバイクはエンジンを楽しむもの、他にない味付けが最高。(スズキのWWW Siteで豪華なカタログが無料でもらえます。)159kgしかない軽い車体。173cmの身長で両足ベッタリ(シート高78.5cmでもV型の為車体がスリム)。取り回しもラクで、収納スペースにも困りません。DUCATI より安くてトラブルフリー。おまけに扱いやすい。剛性十分で軽いアルミトラスフレーム。シングルだけど良く効くブレーキ。」

「 宇宙的マスクと流れるボディーライン。トルクフルでスムーズなエンジン。(3000-5000rpmくらいならマルチよりスムーズではないかな。) 未だならし中なので5000rpm以下で走っていますが、町中ではストレスフリーで良く走ります。トルクカーブによればこの回転から本領発揮なので、いったいどこまで速いんだ? 車体は安定していて、高速での快適性は良い感じです。変なハンドルの切れ込みも無いし、コーナリングもひらひらとはいかないが、逆に大袈裟にアクションしてみたり、なんだかGPライダー気分だ!(おいおい)」



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