スカイウェイブ650の登場は、2002年6月。
エンジン排気量は638ccで、量産スクーターとして当時では世界最大でした。
どんなバイク?
自動変速機には、量産車として初めて電子制御式のCVTを採用しています。
走行状況に応じて変速パターンを切り替えることが可能でした。
手動5段変速機構も選択可能だったのですが、これを選ぶと「スクーターなのに?」と総ツッコミを受けるのは必至でしたが、ビグスク+手動変速というシチュエーションを敢えて選べるのも魅力のひとつだったかも。
650ccの車格は圧倒的…というほどではなく400ccと同等、250ccスクーターよりは大きい程度のものでした。
とはいっても重量級であることは間違いありません。
それが安定感のある乗り心地につながりました。
750ミリの低いシート高も助けになりましたよ。
レプリカブーム、ネイキッドブームがありましたが、2000年代はビグスクブームだったのは間違いありません。
このブームを受け、2000年代半ばに3段階(小型、中型、大型)のAT限定免許の教習も始まりました。
2003年ははスズキの二輪事業50周年記念の特別仕様車が設定され、翌2004年には上級モデルとしてスカイウェイブ650LXが設定されました。
650LXには、ABSが標準装備、さらにサイドミラーが電動格納式になっていました。
タンデムライダー用の背もたれも備えられていましたよ。
2009年までは標準モデルとLXが併売されていましたが、2009年モデルからLXに一本化します。
この間、2005年にスクリーンが電動式、2009年にグリップ&シートヒーターを標準装備といった変更がありましたが、仕様やデザインに変更はありませんでした。
日本ではスカイウェイブでしたが、海外ではバーグマンとしてその後も発売は続けられ、2018年に生産終了となりました。
現在スズキのラインアップでは、AT限定大型二輪(401cc~)でのビグスクはなく、AT限定普通二輪免許で乗れるバーグマン400ABSとバーグマン200ABSがあるのみとなっています。
スカイウェイブ650のインプレッション
知人の知人がスカイウェイブ650乗りでした。
夏の早朝、ライダーが集う道の駅で初遭遇。
物珍しさもあってかみんなが群がってました。
“自慢げ”に聞こえたのですが、快適性はゆりかご級なんだとか…。
それはスゴイな…なんて思ったのですが、バイクに乗ってて乗り心地がゆりかごだったら寝てしまうな…なんて思ってましたね。
安定感はハンパないのは、後に試乗したときにも感じました。
高速ツーリングはすごく楽そう。
大きめのシールドで風が当たることもほとんどないそうです。
となると、やっぱり寝てしまうな…。
同時に、その前に飽きてしまうかも。
趣味で乗るバイクじゃないな…なんて思ってましたね。
当時、家にはフォーサイトがあったのですが、雨の日の通勤や買い物といった実用面で使うことが多く、家人がメインで乗っていたので、合間の買い物に使っていたくらいです。
スクーターってそんな使い方で十分かも…と思ったのも事実。
ビッグスクーターブームも一瞬にして終わった感がありますね。
とはいっても、加速はすごいものがありました。
エンジンもスムーズなので、ネイキッドバイクは普通にかもれたらしいです(知人の知人談)。
スカイウェイブ650のスペック
CP52A型スカイウェイブ650LXの諸元 | |
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画像はスズキ株式会社より引用 |
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車両型式 | 2BL-CP52A |
お値段 | 1,144,800円 |
備考 | 平成28年国内排出ガス規制対応 |
排気量 | 直列2気筒638cc |
最高出力 | 53PS[39kW]/7000rpm |
最大トルク | 5.9kgm[58Nm]/4750rpm |
60kmh燃費 | 28.7km/L |
全長幅高 | 2265mm/810mm/1420mm |
面積&体積 | 1.835m²/2.605m³ |
地上&座面 | 125mm/760mm |
車両重量 | 281kg |
タイヤ | 前:120/70R15 後:160/60R14 |
ブレーキ | 前:Wディスク 後:ディスク |
ビッグスクーターではフォーサイトEXが家にありました。
250ccだったのですが、ビグスクというにはあまりにも小さいスクーターで、乗っていてもそんな印象はありませんでした。
なので、ビグスク初心者といってもいいくらいの知識と腕前で無謀にもスカイウェイブ650に乗る機会がありました。
まず、見た目ですが、それほど大きいといった印象はなく、ホンダでフォルツァを見ていたからかも…。
もちろんフォーサイトよりは二回りくらい大きい重量級だったんですけどね。
しかし、跨がってというか座ってみると大きさと重さを実感します。
スタンドを払うときに思わず”よいしょ”という言葉が出てしまうくらい。
誰もが言うように走ってしまえば軽々なんですが、大きいバイクで重要なのは走り出してからではなくて、取り回しであったり、低速域であったりですよね。
重さは感じましたが限りなく低重心だしシート高も低いので、それほどの恐怖心はなかったかも。
余談ですが、試乗車でもレンタバイクでもコカしたら修理しなくてはいけないんですが、修理代は車両保険から出るそうです。
但し、免責部分は自己負担であり、明らかにこちらが悪いような場合は”要相談”だとか…怖い。
普通のバイクと勝手が違うのと、幅があるので足付きは良くても、横だと斜めに投げ出すような感じで、慣れる前にコカしてしまう恐怖心と戦いながらの試乗でしたね。
みんなのインプレッション
「クラッチ付きかスクーターか大変迷ったが、やはりスクーターの気楽さは捨てがたい。そこで、購入するなら世界最大排気量のスクーターであり、また最先端のメカニズムが採用されているスカイウェイブ650に決定した。昨年度の東京モーターショーから注目していて市販されるのを待ちに待った。これまで、スクーターではシルバーウィング及びTMAX、そしてツアラータイプのFJR1300、ZRX1200、バンデッド、ディバージョン、パンヨーロピアンなど1年間比較しつくした結果である。」
「・スクーターなのにエンジンブレーキがはっきり効くこと。(長い下り坂でもブレーキレバーを握ることなく安全に走ることが出来る。下り坂の勾配に応じて1速から5速までのマニュアルモードが使える。エンジンブレーキはノーマルモードでも十分効いている。)
・パワーモードの力強さ。(ノーマルモードのプラス2000回転くらいとなっており、加減速のメリハリがよりすばらしい)
・高速走行の安定性。(120キロくらいの速度までなら片手でも操縦可能。150~160キロまでの速度でもまだアクセルに余裕がある。180キロでリミッターが効くのだろうか?)
・制動力のよさ。
・ワインディングの走りやすさ。(キャスター角が小さいのと、ラジアルタイヤのおかげなのか、まるでスポーツバイクのようにひらりひらりとカーブを曲がっていける。)
・ミラーの見やすさ。(一見、見えにくそうだが、これがなかなかいい。視野も広い。)」「すばらしい加速。一般道での安定した走り。シャッター付きイグニッション・イモビアラームなどのセキュリティ対策。よく効くエンブレ(ブレーキ要らず)。よく見えるサイドミラー。」
「・スクータのシフトチェンジがないのやはり楽。・ エンブレが良くきく。・ シートがらくちん。・ 50周年記念車はミラーが電動でしまえる。(渋滞している時にボタンひとつでミラーをしまいそのまますり抜けができる。短所でも書くがスカブ650のミラーの位置がちょうど車のサイドミラーの位置と同じですり抜けがしにくい。)・ 大容量のシート下トランク。」
「 全く不安の無い取り回しの良さと、シームレスで強力な加速感。特にパワーモード使用時の加速はしっかり加速してくれる。タンデムライダ-に優しい大柄なシート。超好視認性の四輪車的バックミラー。割と明るいヘッドライト。 左右ハンドルバーの間の十分に広いスペースには7インチナビモニターを装着できる点。 アイドリング時のエンジン音の静かさも早朝スタート時、近所にあまり規を使わないですみます。」