ホンダの400ccネイキッドといえば、象徴的な存在はCB400スーパーフォア。
その登場直前まで販売されていたのが、CB-1(シービー・ワン)でした。
発売は1989年3月。
ホンダの400ccクラス4気筒ネイキッドとしては、70年代のCB400フォア以来のモデルだったのです。
どんなバイク?
399ccの水冷直列4気筒DOHCエンジン。
それを42.7ミリ径の鋼管ツインチューブフレームに搭載していたバイクです。
カウルレスならでは(ネイキッドなので…)のメカニカルな機能美のあるルックスが特徴的でした。
登場翌年にマイナーチェンジを受け、足回りを強化しています。
1991年にはセミアップハンドルに換装、ギアレシオなどをツーリング走行寄りに変更したCB-1タイプ2も発売されました。
しかし、92年4月には、CB-1と同型のエンジンをオーソドックスなダブルクレードルフレームに搭載した、リア2本サスのCB400スーパーフォアが登場。
CB-1は短いモデルライフを終えることになったのです。
販売期間は3年ということで、本当に短かったです。
当時CB-1の存在はもちろん知っていましたし、399ccの水冷直列4気筒DOHCエンジンというのも久々にインパクトがありました。
それでも、3年後にCB400SFが発売されているので、CB-1はその布告的な意味合いが強かったのかもしれません。
こじんまりしたバイクでしたが、いろいろな機能をギュッと凝縮したような味わいがありましたね。
CB-1のインプレッション
CB-1が登場した89年当時はレプリカ全盛の時代でした。
若者がこぞって峠に走りに行ってましたね。
そのような中にあって、「肩ひじ張らずに付き合えるモーターサイクル」をコンセプトに登場したのがCB-1だったのです。
ライディングポジションも気楽にということで、ハンドル位置は高めに設定されていました。
それでいてスポーツマインドも忘れてなく、パワーは57PSを絞り出してましたよ。
ステップは心持ち前方に位置し、キャスターは寝かせ気味だったことから日常域の街乗りを意識していたのは間違いないでしょう。
サスペンションも固くなく、かといって柔らかくもなくといった中荷重域だったようです。
遠乗りに不向きと言えたのがタンク容量で、これは11リットルしか入りませんでした。
これには不満が多く寄せられたのか、タイプ2(後期型)では2リットルタンク容量がアップしています。
元々燃費は良く、25~30km/lは出ていたので、航続距離は満タンで350km前後といったところでしょうか。
走行性能はスポーツマインドに溢れていたのですが、売れ行きはパッとしなかったようです。
というのも当時のネイキッドでの人気モデルはカワサキのゼファーであり、その牙城を崩すまでには到底及びませんでした。
ゼファーの空冷で懐古調スタイルが人気だったのは間違いなく、そういって意味ではCB-1は中途半端といった声もあったようです。
CB-1のようなスポーツネイキッドは2000年代になって復調するので、登場時期が10年早かったのかもしれません。
ただし、そういった失敗を踏まえて後継のCB400スーパーフォアが登場するのですから、CB-1の存在は間違ってはいなかったのです。
CB-1のスペック
NC27型CB-1の諸元 | |
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画像は本田技研工業より引用 |
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車両型式 | NC27 |
お値段 | 646,000円 |
排気量 | 直列4気筒399cc |
最高出力 | 57PS[42kW]/11500rpm |
最大トルク | 4.0kgm[39Nm]/9500rpm |
60kmh燃費 | 35.0km/L |
全長幅高 | 2035mm/705mm/1025mm |
面積&体積 | 1.435m²/1.471m³ |
地上&座面 | 130mm/775mm |
車両重量 | 183kg |
タイヤ | 前:110/70R17 後:140/70R17 |
ブレーキ | 前:ディスク 後:ディスク |
ネーミングがかっこよくてそれだけで乗りたいバイクでした。
しかし、普通二輪の免許を取得したときには、すでに生産終了…。
現車もそれほど多くなく、バイク屋にも置いてなくて試乗もできなかったのです。
結局一度も乗ったこともなく現在に至る。
それよりも古いバイクでも乗れたのにCB-1だけは乗れなかったのが今も心残りですね。
まあ、積極的に探さなかったのもあるかもしれません。
とにかくセパハンがかっこよかった。
当時はセパハンが流行ってましたから。
ネイキッドでもセパハンが当たり前みたいな感じでしたよね。
CB-1があってCB400スーパーフォアという名車が生まれたのですから、SFに乗ったらいいかななんて今では思ってます。
しかし、SF以上に400SSが気に入ってしまって、今でも大事に乗ってますが…。
面白いのは、乗って見たいバイクと実際に所有しているバイクの方向性が全く違うところでしょうか。
まあ、バイク乗りだったらいろんなバイクに乗ってみたいと思うものですよね。
年齢を考えたら重たいバイクはもう買わないかも(試乗はしたい)。
そういった意味ではSSって軽くて良いバイクなんですよね。
CB-1も軽かったようですし、パワーもあってやっぱり乗りたかったなあ…。
みんなのインプレッション
「とにかくクセがない。レプリカのように回るエンジンと、楽なポジションのおかげで、ツーリングが楽しい。燃費がとても良い。」
「ポジションの楽な点。友人には教習車と全く一緒だとからかわれるが、限定解除の練習だと思っている。CB1と比べてギア比が変更されている為か、それともキャブのセッティングのためかは不明だが、低速時のアクセル開閉時のギクシャク感が少ない。他車と比べると少ないが13Lに増えた燃料タンク。乗り方にもよるが、街中で燃費20km/l、高速では27~30km/l。最高で38km/l。」
「とにかく速いです。高速を走っているときは,本当に気持ちがいいです。けっこうコンパクトなのですり抜けもできるし,ツーリングにも街乗りにも向いてると思います。」
「噂通り素直によく回るエンジン。10,000回転あたりのパワーが面白い。 5,000回転以上のカムギアの音も好き。」
「足つきがいい 軽い(ZZRに乗っていたせい!?)加速が気持ち良い 小回りがきく カムギアトレ-ンの音が最高」