スズキ・SW-1は90年代に発売された唯一無二のレトロバイク…値段が高い!!

スズキ・SW-1が発売されたのは1992年2月のことでした。

ベースモデルは1989年の東京モーターショーでコンセプトモデルとして展示されています。

このときのエンジンはVツインでしたが、1991年の東京モーターショーでは250ccの空冷4スト単気筒に換装して再登場。

市販を見据えての発表でした。

どんなバイク?

レッグシールドが印象的なフルカバードボディです。

それでいてフルカウルではありません。

レトロ感たっぷりで収納スペースも左右に広大な空間を確保しています。

タンクに見えるところも収納スペースで、シート下にガソリンタンクがあります。

シフトチェンジはこれまたレトロなシーソー式で、駆動はベルト式。

レトロでありながら、新感覚のシティコミューターとして期待されたバイクです。

東京モーターショーでも人気は上々でスズキも手応えを感じたバイクだったのです。

2年でカタログ落ち、生産終了のアナウンスもないまま静かに消えていきました。

単に売れなかった…と言えば結果が全てということになりますが、原因を探ると新車価格が68.8万円。

当時の250ccバイクとしては破格でした。

工具などあらゆる面で凝っていたのがたたった結果です。

同時期発売のバンディット250(4スト4気筒)が51.5万円、RGV250ガンマ(2ストVツイン)でさえ61.9万円という時代でしたからね。

SW-1のインプレッション

新しもののバイク乗りは、SW-1を見た瞬間「おおっ!」と思ったことでしょう。

バイクに興味のない人にも訴求効果を求めたのか、東京のデパートでも展示されていたとか…。

他の国産バイクになり独特の佇まいがありました。

スペックはたいしたことないのに高価…。

ここを乗り越えた人だけがたどりつく境地。

ある意味冒険者ですね。

注目を浴びることは間違いなく、ツーリングなど出先では間違いなく声をかけられるそうです。

今だったらスマホでの撮影会になるのは間違いないですね。

SW-1のスペック

全長/幅/高 2105/840/1095mm
シート高 770mm
車軸距離 1380mm
車体重量 168kg(乾)
燃料消費率 50.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 10.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 20ps/8000rpm
最高トルク 2.1kg-m/5500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前110/80-16(55S)
後140/70-15(64S)
バッテリー FTX9-BS

生産終了年が不明のバイクです。

ただし、2年でカタログ落ちしているので、よほど売れなかったのでしょう。

東京モーターショーには2回続けて出展され、感触を得たのは間違いないですが、売れるかどうかは別の話でしたね。

収納スペースが広大でツーリング向けではあったのですが、おそらく乗って楽しくないバイクだったのでしょう。

注目は浴びるとは思いますが、普通のバイクに慣れていると乗りにくいバイクであるのは一見してわかります。

みんなのインプレッション

「永年憧れてたスタイルに満足している。走りはオフ車のディメンションに近いので、前乗りリーンアウトで走るとワインディングもクルクル回る。20馬力を使い切りながら走る街中は制限速度でもアクセルを開けて走る為、満足感があり楽しく、又決して遅くは無い。」

「なんといってもかわいいデザイン。スズキ本社前の資料館に展示され「珍車」と書かれた車両。 普通に乗るなら馴れれば乗れます、しかし乗りこなすのは難しい車両です。」

「似たモデルがない。唯一のスタイル。かっこ悪いけどかっこいい。」



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