VFR800の登場は1998年4月のことです。
登場時(現在も)単にVFRというモデル名で排気量表示はありませんでした。
ただし、前身のモデルがVFR750Fだったので、便宜的でも排気量表示をしたほうがわかりやすいでしょう。
このあたりは、同時期に登場したVTRと似てますね。
どんなバイク?
変遷を遂げてきたモデルですが、常に最新装備を搭載してきたのがVFRというイメージがあります。
前後連動式ブレーキを、国内モデルとして初めて採用したのもVFRでした。
2002年にはフルモデルチェンジとなりました。
このとき、カウルデザインを一新。
マフラーは(そのころ流行していた)センターアップレイアウトになりました。
VFRといえばセンターアップというイメージですが、初期型は違ってましたね。
それでも、2002年モデルのもっとも大きな変更点はVTECシステムをV4エンジンに初めて搭載したことでしょう。
エンジンの回転数に応じて吸排気のバルブ稼働本数を可変させるものです。
CBなどで有名なシステムです。
それぞれの回転域に応じたパワーデリバリーを行うことで、静粛性や環境性能も高められていたのです。
※だからこそVFRの白バイ仕様があるんですね。ちなみにモデル名はVFR800Pです(PはやっぱりポリスのP??)。ただし、2008年までです。それ以降はCB1300SBが白バイ仕様でCB1300Pがモデル名です。
この2008年の排ガス規制には対応できずに一旦VFRの歴史に幕が下ります。
しかし、2014年に復活。
これがVFR800Fです。
VFRというと800Fのほうがなじみ深いのかもしれません。
30代以降のバイク乗りにとっては、白バイ仕様があったりでVFR800のほうがメジャーなんですけどね。
ちなみにVFR800Fが正式なモデル名です。
2007年までは、“VFR”でなんとなくもやっとしていたので、すっきりした感じになりました。
2007年以前のVFRを語るときは、表記はやっぱりVFR800ですね。
VFR800のインプレッション
馴染み深いのが2002年モデル(RC46後期型)です。
顔つきがかなり精悍になりました。
見る人によっては“攻撃的な面構え”なんて言ってましたね。
2000年初頭はSS人気が高まっていた時期です。
VFRはSSではない味付けでしたね。
見た目はSSっぽいのですが、当時は白バイ仕様というのもあって、ロードスポーツといった万能的なバイクという位置づけでもありました。
それと、なんといってもVTECですよ。
6,400回転を境に2バルブと4バルブが切り替わるシステムです。
後ろ向きな意見では、VTECって騒音対策なんて言われていますが、それでも急にギアが上がったような加速感は病みつきになります。
騒音対策というと、カムギアトレインからサイレントカムチェーンに変更されたのが大きいと思います。
エンジンがV4でVTECシステムで低速トルクもしっかりあるので、街乗りにも適していたバイクですよ。
VFR800のスペック
RC46型VFRの諸元 | |
---|---|
画像は本田技研工業より引用 |
|
車両型式 | BC-RC46 |
お値段 | 1,176,000円 |
排気量 | V型4気筒781cc |
最高出力 | 80PS[59kW]/9500rpm |
最大トルク | 7.0kgm[69Nm]/7500rpm |
60kmh燃費 | 26.5km/L |
全長幅高 | 2120mm/735mm/1195mm |
面積&体積 | 1.558m²/1.862m³ |
地上&座面 | 125mm/805mm |
車両重量 | 251kg |
タイヤ | 前:120/70R17 後:180/55R17 |
ブレーキ | 前:Wディスク 後:ディスク |
センターアップマフラーは賛否のあるところだったようです。
個人的にはすっきりしていて、タイヤの掃除がしやすくていいんじゃないかなって感じですけどね。
アピール不足で物足りない…なんて声もあるようですが。
見た目、SSなのに味付けはスポーツツアラーというのも魅力でした。
これは何度も試乗しました。
教習所の試乗会では白バイにも跨がらせてもらって…。
いろんな機器がついているので、かなりの重量感でした。
これで、サイドターンまがいのUターンをする白バイ隊員のすごさを実感しましたよ。
バイク性能はともかく、技量的に白バイからは逃げられない…と、みんなが口を揃えて言ってました。
みんなのインプレッション
「ツアラーにしては、車重が軽い。208Kg。レスポンスがとても良い。R1,9Rよりもよかった。あまりみんな乗ってないので目立つ。」
「とにかく美しい。国産にも関わらず海外の風を感じさせてくれる。タンクが大きく航続距離が大型にしては長い。よく曲がり、パワーも十分にある。見やすいミラー、明るいライト、使いやすいメットホルダー。HISSによるセキュリティ、Dual CBSによるブレーキングの安定性などの最新装備。」
「まずはデザイン。もともとホンダらしい機能的なスタイルは気に入っていましたが、シルバーになって地味好みの人にも受け入れ易くなったと思います。また外見に反し意外にコンパクトなポジション。400ccクラスからの乗り換えならそれほど違和感ありません。走り出してみるとさすがV4、すぐにトルクが立ち上がって、後は回っただけ加速します。期待通り高速道路は楽ちんです。とはいえまだ慣らし中なので5,000回転以上回してないですが^^;。サスペンションのタッチも良く、直進安定性がありますし倒してもすぐに希望の角度に達して後は安心して曲がっていけます。下手なので大した角度の話ではないですが、運転がうまくなったと錯覚すること請け合いです(笑)。後カウルも良く効いていると思います。」
「トータルバランスに優れていること。全てにおいて及第点を超えている感じがする。 あとは、造り込みに真剣さを感じること。ツアラーという感じはあまりしないし、高級感漂うスポーツバイクだと思う。」
「静か。全体的に防風性能は高い。見た目もかっこいいと思う。(バイクなんかどんなのがあるか知らないって言う人もかっこいいとは言ってくれる。)加速もまあまあで悪くはないといった感じ。始動性は予想通り良かった。タンクもでかくガソリンがいっぱい入る。」