スズキ・ST250…シンプル空冷単気筒バイク!

ST250の登場は2003年12月です。

車名通り排気量は250ccで空冷単気筒エンジン。

フレーム構成はあくまでもオーソドックスで丸目ヘッドライトもクラシカルスタイルです。

リアショックは2本でアナログメーターなど、目に付くのはこれくらいで、かなりシンプルな構成のバイクでした。

どんなバイク?

ST250というとボルティの後継のイメージが強いですね。

ただし、丸々としたボルティーの愛嬌差はST250にはありません。

どちらかというと精悍な感じですね。

後継車だからといってスタイルまで似せなくてもいいので、これはこれでかっこいいでしょう。

他に目を引くのは価格設定です。

登場時の値段は34.9万円(税抜き)です。

当時の他の競合バイクとくらべてもかなりの廉価設定でした。

当時はビッグスクーター全盛の時代で軒並み50万円超でしたから、ST250の廉価ぶりはかなり話題となりましたよ。

エンジンはボルティゆずりの空冷単気筒SOHCエンジンです。

4バルブから2バルブに変更されていて、この部分は退行というかコストカットといわれても仕方のない部分でしたね。

スズキ開発陣の弁としては、“中低速域で単気筒らしいトルク特性を得るためのもの”だったらしいです。

ST250はキック始動なのですが、登場翌月には早くもセルとキック併用のEタイプが追加されました。

さらにマフラーなどがメッキ加工されたゴージャスタイプとなっています。

それ以降は、キックのみのST250とキック・セル併用のST250Eタイプが併売されることになります。

変化が訪れるのは2008年。

ここでFI化され、キックを廃止しセルのみのST250Eタイプに一本化されました。

そして2014年のモデルで生産終了となります。

このときの最終価格は44.9千円ということであくまでも低価格設定を貫いた車種となりました。

このあたりはスズキらしいですね。

ST250のインプレッション

250ccクラスの中ではかなり好きなバイクです。

“できた嫁”といった存在感がありましたね。

実際、CB223Sと比べてもST250のほうが良かったかな。

2000年代当時というのは、250ccクラスがかなり活況でしたね。

ジャンルは違いますが、トラッカー系のバイクもたくさんありましたし、車検がないのでユーザーが手にしやすいカテゴリーだったんですよね。

ST250は身近に乗っている人もいて、ショップで試乗もさせてもらったりで、触れる機会は少なくありませんでした。

見た目の質感も良くて、良いバイクだなという印象でしたね。

ギアは低回転向きでしたが、アクセルをひねると(がんばったら)けっこうスピードにも乗ることができます。

それでも、低回転でシングルの鼓動を楽しみながら走るのが一番向いているでしょうか。

スタイルがクラシック然としていて、現在に通じるものがありますね。

昨今のクラシックスタイルのブームが再燃していて、原点回帰のような雰囲気ですから、ST250があったら再評価されてるんじゃないかなって思います。

かなり作り込まれたバイクかなって思って、まじまじと観察するとあちこちでチープさ加減が見えるのは、やっぱりスズキ車かな…なんて思ってましたね。

前から見ると、車格に対してヘッドライトが大きい(大きすぎる)気がします。

これは、レトロ感の演出のためなのかもしれませんが、夜は明るいのが良かったですね。

CB400SS乗りとしても思うのですが、構造がシンプルなだけに故障しません。

こういうところが単気筒バイクの良いところですよね。

ST250のスペック

NJ4CA型ST250 E-typeの諸元

画像はスズキ株式会社より引用
車両型式 JBK-NJ4CA
お値段 484,920円
備考 2008/02-
排気量 単気筒249cc
最高出力 19PS[14kW]/7500rpm
最大トルク 2.2kgm[22Nm]/5500rpm
60kmh燃費 48.0km/L
全長幅高 2070mm/750mm/1075mm
面積&体積 1.552m²/1.669m³
地上&座面 165mm/770mm
車両重量 146kg
タイヤ 前:90/90R18 後:110/90R18
ブレーキ 前:ディスク 後:ドラム

欲しいと思ったバイクです。

ただ、致命的なことが…。

CB400SSに惚れてしまったんですよ。

400は車検があるし、維持費がかかるなあ…なんて思ったのですが、やっぱりCBにしましたね。

車格が違うのと馬力が違うのと…当然なのですが、単気筒好きにとって排気量の違いはけっこう大きいんですよ。

好きなバイクでしたが、選択に後悔はないかな…。

それと、スズキってどこか詰めが甘いっていうか、見た目綺麗でもよく見ると塗装が色褪せたり、メッキ部分がくすんでいたり…なんてことがよくあるんですよ(スズキをディスってるわけではありません)。

みんなのインプレッション

「 最近の250cc(とくにストリート系)のタンク容量はどうも少なすぎる?と感じていたので12L入るタンクはなんだか嬉しい気がする。
スペック的に友達のTWより速い。」

「当初ライディングポジションがとりにくい印象をうけましたが、慣れてくるとそうでもありません。外観に似合わずショートサーキットでも車両が軽いためそこそこのタイムで走れました。このバイクで腕を磨いてという初めてバイクに乗る人にはお奨めです。通常の道を60km/hの程度の速度でゆったりと走るのが似合います。また小柄な女性でも充分扱えると思います。」

「 燃費が良い&12Lタンクで、下道ツアラーと命名!
見た目のレトロっぽさが最高☆丸っこいタンクが12L入って良い!上からのアングルがた まらなく可愛いですwただ、エストレヤに負けたくないので、あと1L入ればなお良かっ た!サドルシートも個性的でステキ、座り心地良しです。でも、あと1L入ればなお(以下略
キックがついてるのでハードボイルドにエンジン始動が可能、軽く足の運動にもなりま す。寝たきり防止に!
カスタムパーツもボチボチ出てきましたよ。
車格がそこそこあるので(前後18インチホイールを履いてたりタンクが丸っこかったり) で、実はパッと見SRより大きく見えるのは内緒です。でも、フロントは19にして欲しか ったな個人的に。」

「見た目の通り速く走ることは出来ません。峠をバンバン攻めたい人には向きませんが私の ようにまったり走りたい初心者やセカンドバイクにお勧めできると思います。
父に見せたら「なんだ?このダセェ芋バイクは」と言われました。父が若かれし頃のビジバイにそっくりだそうです。
エストレヤがお洒落なレトロバイクならST250はお洒落なビジバイといった所でしょう か?個人的にSTのそんな芋っぽい所が大変気に入っております。」

「250ccのスーパーカブのような気がします。仕組みが単純だから壊れにくいと思います。普段の足にはちょっ と大きいかもしれませんが、ちょい乗りからツーリングまで使うにはこれぐらいのサイズが良いと思います。」



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