ホンダ・CB1100_由緒正しいホンダのトラディショナルネイキッド

CB1100が発売されたのは2010年3月。

意外と新しいバイクと思いがちですが、その系譜は1990年代、さらにそれ以前に遡るCBの血統なのです。

ホンダと言えばCBですよ。

どんなバイク?

“ネイキッド”というようになったのはいつ頃からか…。

バイクの基本的なスタイルがネイキッドと言われていますが、80年代を境にしたバイクブームのときには”ネイキッド”という言葉はなかったように思います。

レーサーレプリカブームがあって、1990年代に基本に戻る形で再発見されたバイクにネイキッドという名称が使われたような感じですね。

カワサキ党に言わせれば、それが”ゼファー”であったのは間違いないでしょう。

やっぱりゼファーからかな(ネイキッドの始まりは…)。

意外と、あのときから…なんて後付けで歴史を語るときがあります。

CBって元々ネイキッドだったよね…というのも今だから言えることで、往年のファンだったら、”ザ・バイク”と言えば”CB”でした。

ただし、CBもで”CBR”があったり”CBX”があったりしますし、それを”派生型”なんて呼んだら怒られそうだし。

大型バイクに限ると、CB1000スーパーフォア、そしてそれに続くCB1300シリーズがネイキッドの走りといっていいかもしれません。

ただし、その頃は”ネイキッド”とは呼ばなかったですね。

その言葉自体がなかった時代です。

CB1300SFってネイキッドじゃないの?なんて言われると、その時点で苦しくなるのですが、今では”ネイキッドスポーツ”という位置づけなんですよ。

これも、ほぼほぼ後付けなので苦しいのですけど。

ということで、スポーツモデルとして進化していったCB1300シリーズです。

性能や機能を充実させていく中で、原点に戻ったトラディショナルなネイキッドを求める声が高まりました。

そのような機運の中で2007年の東京モーターショーに展示された試作車がCB1100Fだったのです。

その試作車がベースとなって2010年にCB1100が登場しました。

“トラディショナル・ネイキッド”バイクの誕生ですね。

搭載されたエンジンは、もちろん空冷4気筒です。

ハンドルの高さによってタイプ1と2に分かれています、。

こういうところは、70年代のCB400フォアのようでしたね。

その後、仕様変更が行われ、よりトラディショナルなCB1100EX(2014年)、カフェレーサースタイルのCB1100RS(2017年)がバリエーションに加わっていきました。

2014年のマイナーチェンジでは、5速だったミッションが待望の6速化にされています。

また、2018年にはETC車載器、グリップヒーターが標準装備化されました。

2019年モデルでは、燃料タンク容量を拡大するなどの仕様変更を受けています。

シートも変更され、シートの高さが20ミリアップしました。

2021年10月発売のCB1100RSファイナルエディションと、同年11月発売のCB1100EXファイナルエディションを以て、CB1100・シリーズのモデルヒストリーに幕が下りました。

ベースモデルのCB1100に最終仕様は設定されませんでした。

CB1100のインプレッション

空冷エンジンはこれから消えていくのでしょうか…。

と、思わざるを得ないのがCB1100の生産終了です。

CB1100があるから…空冷エンジンを愛してやまないバイク乗りの最後の牙城みたいなものだったんですけどね。

CB1100は新しいバイクですが、ホンダ空冷直4エンジンの歴史の継承バイクでもありました。

遡れば1969年のCB750フォアに始まります。

排ガス規制をクリアできないのが生産終了の一番の要因です。

排ガス規制と空冷エンジンは相容れないところがあって、水冷と違い温度を一定に保つことができないのがネックとなっているのです。

逆に考えると空冷エンジンは排ガスが増えがちとも言えるのですが…。

言ってしまえば環境に優しくない…ということになってしまうんですね。

現行車種であれば乗り続けても構わないので、大事に乗るしかありません。

とはいっても、旧車も元気なのでそれほど心配することはないでしょう。

部品の調達が難しいなんていっても、40年以上前のメグロが走ってるんだから、ホンダならなんとかしてくれるはず。

CB1100の生産終了は2021年なので、向こう20年くらいは大丈夫…です(確信はないですが)。

ちなみに、CB1100は試乗経験ありです。

そこらを走ってくるだけの10分程度の試乗だったのですが、乗りやすく扱いやすく素直なバイクでした。

しかも、リッターバイクなのに軽く感じました。

リッターバイクに戻るならコレだな…なんて思ったものでしたよ。

CB1100のスペック

SC65型CB1100の諸元

画像は本田技研工業より引用
車両型式 2BL-SC65
お値段 1,152,360円
排気量 直列4気筒1140cc
最高出力 90PS[66kW]/7500rpm
最大トルク 9.3kgm[91Nm]/5500rpm
WMTC燃費 18.9km/L
全長幅高 2205mm/835mm/1130mm
面積&体積 1.841m²/2.081m³
地上&座面 135mm/765mm
車両重量 252kg
タイヤ 前:110/80R18 後:140/70R18
ブレーキ 前:Wディスク 後:ディスク

年々、排ガス規制が厳しくなっていくなかで、空冷エンジンはどんどん姿を消していきます。

CB1100もそのひとつ。

空冷好きには寂しい時代となってしまいました。

それでも、何年か先には内燃機関を積んだバイクがなくなる…なんて話もあるのですから、空冷エンジンにこだわっている場合ではないですね。

日本が世界に誇るバイクメーカーにはがんばって内燃機関を積んだバイクを作り続けていってほしいものです。

内燃機関のエンジンということで水素エンジンが有望だとか…。

とはいっても、最近カワサキでメグロ(空冷エンジン)が復活なんて嬉しい話もありましたし、現代の技術でがんばってほしいものです。

CB400SSでがんばっていますが、猛暑の夏は元気がなかったですが…。

じゃあ、寒い冬は元気…ということもなく、エンジンはかかりにくいわ暖機に時間はかかるわで大変なのですが、その大変さこそ愛おしかったりしますね。

みんなのインプレッション

「足付きが良く重心が低く感じる点。低速走行で安定し、Uターンも簡単に出来る。フラップが作動するマフラーで、ビブラートの効いた軽やかな排気音と振動がgood!(まるで小型プロペラ飛行機を操縦する様な軽快さ)」

「身長170cmで両足べったりです。同じ排気量のバイクと比較すると取り回しは軽いです。エンジンは実用上まったく不満のない馬力とトルクです。そして静かです。一言で言い切るならば、”すべてにおいて楽” です。これは重要です。ABS付きではありませんが、ブレーキのききはよいです。」

「足付きが良く重心が低く感じる点。低速走行で安定し、Uターンも簡単に出来る。フラップが作動するマフラーで、ビブラートの効いた軽やかな排気音と振動がgood!(まるで小型プロペラ飛行機を操縦する様な軽快さ)」

「ノーマルマフラーの排気音(低速走行時が◎)。←購入動機です。メッキのフェンダーなどノスタルジーなスタイル。抜群の低速トルク、1200回転/5速から加速。60~70kmで巡航時のジェントル感。高速でもブレないミラー、見やすいメータ類身長175cmで両足ベッタリどころか余裕あり。」

「極めて走りやすい。ギアチェンジがいい加減でも太いトルクのおかげで走ってくれる、5速1500rpm~2000rpmでも急坂をグングン登る、これはらくちん。重量のせいか安定感は抜群。インジェクションの欠点は私には感じない。連動ブレーキは秀逸、他のバイクに乗れなくなるかも。以外に小回りできる。」



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