ゼファー1100です。
カワサキ・ゼファーシリーズの長兄ですね。
ゼファーは400ccが1989年、翌年に750ccが登場します。
そして、東京モーターショーを経て1100ccが1992年に登場したのです。
90年に国内750ccの上限規制が撤廃され、大排気量バイクの登場が待たれていた時代です。
どんなバイク?
言わずと知れた1100cc空冷エンジンですが、元となったのは水冷ツアラー用エンジンです(これってZZRのことですよね…)。
直4ユニットは、シリンダーあたり2本の点火プラグを持っていたことも特徴的でした。
また、クラッチにはバックトルクリミッターも装備されていました。
大排気量バイクですから、同じシリーズとはいえ、400ccや750ccの兄弟車とは違う、フロントタイヤには18インチ(リアは17インチ)ホイールが採用されていました。
実質、1992年~2006年の生産期間でしたが、その間に大きな仕様変更はありませんでした。
2002年と2003年にそれぞれ、排ガス規制や騒音規制の対策がされているくらいです。
そして、生産終了も排ガス規制の対応によるものです。
やはり、空冷では限界があったということでしょう。
ゼファー1100のインプレッション
ゼファーシリーズは400cc、750cc、そしてこの1100ccの3モデルがあります。
外観で言うと、車格が違うのは当然なのですが、パッと見では400と1100が似ていますね。
というか、逆に750は丸っこいのでわかりやすいです。
カワサキの空冷と言えばゼファーなのですが、長距離ツーリングで不安に感じる人も少なくなかったことでしょう。
実際、炎天下のツーリング(はしないほうがいいんですけど…)では、熱ダレが心配でしたね。
空冷エンジンて人気があるわりには、売れないというのが当時も今も変わっていません。
というか、現在は大排気量の空冷バイクはほぼ絶滅してますよね。
今はほぼ電子化されているので、空冷の出る幕ではないということでしょう。
90年代は空冷エンジンが全盛…といえば車種は多かったのですが、これは好みによるのかも。
97年に水冷エンジンのZRX1100が登場して、空冷のゼファー、水冷のZRXという棲み分けができたのですが、どちらがたくさん売れたかというとやはりZRXですからね。
もちろん、熱狂的なゼファーファンも多かったのですが。
個人的にはローソンに通じるZRXのほうが好きかな。
ゼファーという名前にしなくてRSのままにしとけばよかったのに…なんて思いましたけど。
ゼファーは最初から完成されたバイクであったためか、生産期間全般においてカラーチェンジがあったくらいで、大きな仕様変更はありませんでした。
基本はそのままで、素材を磨くといったある意味潔い姿勢は好きでしたけどね。
ゼファー1100のスペック
ZRT10A型ゼファー1100の諸元 | |
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画像はカワサキモータースジャパンより引用 |
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車両型式 | BC-ZRT10A |
お値段 | 859,000円 |
備考 | 車重は概算値 [乾燥重量245kg] |
排気量 | 直列4気筒1062cc |
最高出力 | 91PS[67kW]/7500rpm |
最大トルク | 8.9kgm[87Nm]/7000rpm |
60kmh燃費 | 25.0km/L |
全長幅高 | 2165mm/780mm/1115mm |
面積&体積 | 1.689m²/1.883m³ |
地上&座面 | 135mm/795mm |
車両重量 | 265kg |
タイヤ | 前:120/70R18 後:160/70R17 |
ブレーキ | 前:Wディスク 後:ディスク |
カワサキの試乗会で一度乗っただけです。
すごい安定感でした。
重いはずなのにそれほど重量感を感じなかったのは空冷だから??
シートが細くて足つきが良かったのも安定感に繋がったのは間違いないでしょうね。
試乗といってもこかせてはいけないので気を使って乗りましたが、コーナーやS字ではよく寝てくれました。
もっとも、教習所のコースなのでスピードも出ないので「あ、これがゼファーか…」なんて感じでした。
乗ればそれほど感じないのですが、押し歩きになると途端に重さを感じます。
ただし、重心が低いのか倒してしまう…なんていう怖さは少なかったかも。
ライディングポジションは、いわゆる「殿様座り」です。
楽と言えば楽なのですが、少し前傾のほうがツーリングなんかは楽なんじゃないかな、なんて思いましたね。
今は、旧車ブームであったりするのですが、メグロやWやRSに人気が集まってます。
RSなんてもろゼファーなんですが、ゼファーのゼの字も出てこないのはどうして??
まあ、RSを無理矢理ゼファーにした経緯もあるのでしょうがない面もあるのですが、ゼファーの復活もないんでしょうね…。
みんなのインプレッション
「長く乗って飽きないバイク(実はこれが3台目のゼファーなのです)確かに他メーカーのネイキッドと比べると機能的には劣る部分が目立ちますが、イメージのよさはダントツだと思います。自分好みにカスタムする楽しさはこのバイクが一番です!」
「スタイル! 改造パーツは豊富。走行時の安定感。シンプルな構造。オーナーは皆、個性的でいい人多いです。」
「堂々としたデザインとコンパクトな車体がすばらしい。すり抜けも以外と楽勝。エンジン特性がまったりとしていて、危なくない。しかし、しっかりまわしてやると、強烈なパワーを見せてくれる。メッキパーツが多いので磨きがいもある。タンデムもなかなかよろしい。雰囲気が最高。」
「Z2系のスタイルが好きで、ゼファー750よりもどっしり、ゆったり走りたい人にお勧めです。ゆったりと言ったって、排気量は1100だし馬力も90馬力以上あるから、直線のダッシュならそんなに簡単には負けないよ!。」
「使い切れないパワーを持て余すより。使い切れるパワーを、ブン回して遊ぶ方が楽しいよ。実際、高速だって200キロ巡航で走れる所ってそうないし離される様な事もないでしょう。かえってちょっとしたワインディングなら、ZZRやGSXRを追っかけ回してプレッシャーかけて楽しめます(笑)」