
ホンダが誇る大型アメリカンの名車、HONDA SHADOW 750(シャドウ750)は、多くのライダーに愛され続けてきた一台です。
その堂々たる体躯と、Vツインエンジンが奏でる独特の鼓動感は、まさにクルーザーの王道を行く仕上がりとなっています。
1997年に登場して以来、日本の道路事情にマッチしたサイズ感と、扱いやすいハンドリングで不動の地位を築きました。
発売当初から「ナナハン・アメリカン」としてのアイデンティティを確立し、数々のマイナーチェンジを経て熟成されてきました。
特に2003年のフルモデルチェンジでは、シャフトドライブの採用や新設計フレームにより、さらに信頼性が向上しています。
その後、2008年モデルからは燃料供給方式が電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)へと進化し、始動性や環境性能も大幅に改善されました。
2012年にはABS搭載モデルも追加され、安全面においても抜かりのない進化を遂げたのは記憶に新しいところです。
残念ながら、国内向けモデルとしては2014年頃を最後に生産終了となりましたが、現在でも中古車市場では高い人気を誇ります。
最新のバイクにはない、アナログな造形美とクロームメッキの輝きは、所有する喜びを最大限に高めてくれる要素です。
大型二輪免許を取得して、最初の一台にこのシャドウ750を選ぶライダーが今も絶えないのは、その完成度の高さゆえでしょう。
今回は、この名車HONDA SHADOW 750の魅力を、スペックやユーザーの声を交えて徹底的に深掘りしていきます。
これから大型アメリカンへの乗り換えを検討している方や、シャドウ750に興味がある方はぜひ最後までご覧ください。
Table of Contents
どんなバイク?
HONDA SHADOW 750を一言で表すならば、「日本人のための究極のジャパニーズ・アメリカン」と言えるでしょう。
本場ハーレーダビッドソンのような重厚感を持ちつつ、ホンダならではの信頼性と緻密な設計が融合しています。
搭載される水冷4ストロークOHC3バルブV型2気筒エンジンは、最高出力こそ控えめですが、低回転域からのトルクが非常に豊かです。
街中でのストップ&ゴーから、高速道路でのゆったりとしたクルージングまで、ストレスなくこなす懐の深さを持っています。
特にエンジンの造形にはこだわりが見られ、冷却フィンの美しさは水冷エンジンであることを忘れさせるほどのクオリティです。
デザイン面では、低いシート高と長いホイールベースを特徴とする「ロー&ロング」のスタイルを完璧に具現化しています。
フロント17インチ、リア15インチのタイヤサイズは、安定した直進性能と、どっしりとしたリア周りの迫力を演出します。
また、多くのモデルで採用されているシャフトドライブは、チェーンメンテナンスの手間を省き、長距離ツーリングでも安心です。
足つき性の良さも特筆すべき点で、シート高はわずか660mm(モデルにより微差あり)と、小柄な方や女性ライダーでも安心です。
車体重量は約260kgと決して軽くはありませんが、低重心設計のおかげで、一度走り出してしまえばその重さを感じさせません。
むしろその重量感が、路面をしっかりと捉える安定感へと繋がり、優雅なライディングをサポートしてくれます。
派生モデルとして、よりクラシックな外観を追求した「シャドウ クラシック」や、ブラックアウトされた「シャドウ ファントム」も存在します。
自分のスタイルに合わせて、クロームメッキを楽しむか、ダークなカスタムスタイルを楽しむかを選べるのも魅力の一つです。
パーツの耐久性も高く、定期的なメンテナンスさえ怠らなければ、10万キロを超える走行も十分に可能なタフな一台です。
まさに、長く付き合える「相棒」として、これほど頼もしい存在は他になかなか見当たらないでしょう。
HONDA SHADOW 750のインプレッション
実際にSHADOW 750に跨ってみると、まず感じるのはその広々としたライディングポジションの心地よさです。
両足を前方に投げ出すフォワードコントロールのステップ位置は、アメリカンバイク特有の開放感を味わせてくれます。
エンジンを始動すると、Vツイン特有のドコドコとした鼓動が体に伝わり、走り出す前から高揚感を抑えられません。
クラッチを繋いだ瞬間、太いトルクがグイッと車体を押し出し、スムーズに加速していく感覚は非常に快感です。
ハンドリングは意外なほど素直で、大型バイクにありがちな「曲がりにくさ」を感じることは少ないでしょう。
もちろんスポーツバイクのような鋭いコーナリングは苦手ですが、ゆったりとカーブを曲がる動作は至福の時間となります。
サスペンションの設定は比較的ソフトで、路面の細かな段差を上手くいなし、ライダーへの衝撃を最小限に抑えてくれます。
長時間のライディングでも疲れにくいシート形状も相まって、1日300キロを超えるツーリングも余裕でこなせます。
ブレーキ性能についても、フロントのシングルディスクとリアのドラム(またはディスク)の組み合わせは必要十分な制動力です。
特にリアブレーキの効きがコントロールしやすく、低速走行時のバランス取りがしやすいのも初心者には嬉しいポイントです。
高速道路では、100km/h巡航が非常におだやかで、エンジンに余裕があるため追い越し加速もスムーズに行えます。
風防(スクリーン)が標準ではないため、風圧は直接受けますが、それもまたバイクに乗っている実感を強めてくれます。
燃費についても、大型バイクとしては優秀な部類で、ツーリング時にはリッター25kmから30km近く伸びることもあります。
トータルでの扱いやすさが際立っており、ベテランライダーが「上がりの一台」として選ぶ理由がよく理解できます。
何より、信号待ちなどでショーウィンドウに映る自分の姿を見た時、そのカッコよさに改めて惚れ直してしまいます。
HONDA SHADOW 750のスペック

| 項目 | 詳細データ(RC50/56型) |
|---|---|
| 全長×全幅×全高 | 2,510mm × 920mm × 1,125mm |
| ホイールベース(軸距) | 1,640mm |
| 最低地上高 | 130mm |
| シート高 | 660mm |
| 車両重量 | 258kg(ABS仕様は263kg) |
| エンジン型式 | RC50E・水冷4ストOHC3バルブV型2気筒 |
| 総排気量 | 745cc |
| 最高出力 | 32kW [44PS] / 5,500rpm |
| 最大トルク | 62N・m [6.3kgf・m] / 3,500rpm |
| 燃料タンク容量 | 14L |
| 燃料供給方式 | 電子制御燃料噴射装置(PGM-FI) |
| 変速機形式 | 常時噛合式5段リターン |
| 動力伝達方式 | シャフトドライブ |
| タイヤサイズ(前) | 120/90-17M/C 64S |
| タイヤサイズ(後) | 160/80-15M/C 74S |
| ブレーキ形式(前) | 油圧式ディスク |
| ブレーキ形式(後) | 機械式リーディング・トレーリング |
みんなのインプレッション
SHADOW 750を実際に所有し、走らせているユーザーの方々のリアルな声をまとめました。
『とにかく足つきが良いので立ちゴケの心配がほとんどありません。大型アメリカン初心者には最高の選択肢だと思います。』
『エンジンの鼓動感が心地よくて、飛ばさなくても走っているだけで楽しいバイクです。燃費も思ったより良くて助かります。』
『シャフトドライブなのでチェーン掃除をしなくていいのが最高に楽です。長距離ツーリングでも汚れを気にせず走れます。』
『見た目のボリューム感が凄くて、750ccとは思えない迫力があります。サービスエリアでよく声をかけられるようになりました。』
『低回転からのトルクが粘り強いので、ズボラなシフト操作でもスルスル走ってくれます。街乗りでも意外と苦になりません。』
『ホンダ車らしく故障が全くありません。10年経ってもエンジンは一発始動。メンテナンスのしやすさも気に入っています。』
『400ccのシャドウと車格があまり変わらないので、取り回しに慣れるまで時間はかかりませんでした。パワー不足も感じません。』
『メッキパーツが多くて磨き甲斐があります。ガレージに置いているだけで絵になる、一生手放したくない相棒です。』
ユーザーの皆さんに共通しているのは、その圧倒的な「安心感」と「所有感」に対する高い満足度です。
過激なスペックよりも、日常に寄り添い、旅を豊かにしてくれる道具としての完成度が愛されている理由のようです。
絶版車となった今でも、コミュニティやオフ会が盛んに行われており、愛好家同士の繋がりが深いのも特徴です。
もし状態の良い中古車を見つけたら、それはあなたにとって最高のバイクライフの始まりになるかもしれません。

