花は散っても 坂井希久子 (著) 中央公論新社 (2021/1/18)

土蔵の奥に仕舞い込まれていた時代箪笥、銘仙、そして、謎の写真と3冊のノート――

母親離れができない優柔不断な夫・要一郎との生活に見切りを付けるべく、家を出た 美佐。

谷中で、着物のネットショップ「蔦や」を一人で切り盛りしている。

ある日、 実家の蔵を整理していると、箪笥に大切にしまわれた、祖母・咲子のものにしては小 さすぎる銘仙を見つける。

そして、謎の3冊のノートと、見たことのない美少女が 写った写真も……。

この少女はどこの誰で、祖母とはどのような関係だったのか。

銘仙の由来と共に興 味を持った美佐は、謎を解く鍵を探してノートを読み始める。

「坂井希久子さんの書き下ろし新刊「花は散っても」、拝読しました。
デビュー以来、さまざまな愛の形・アスリート・現代の若者から全共闘世代、数多くの歴史物まで多彩な作品を続々と発表しつづけ「重版の女王」となって久しい大好きな作家さん。ずっと拝読させていただいているのですが、この作品も本当に凄いです!
主人公の祖母が遺したノートが語る戦前から戦中の女性史・家族史。読み始めた直後から、帯の宣伝文からも想像もつかないような、素晴らしい展開と本当に味わいのある文体。坂井ワールドに魅了されっぱなしで一気に読了しました。
坂井さんご自身が深く愛する着物から谷崎潤一郎の作品まで、さりげなく作品中に散りばめられたスパイス感激しました。著者自身がお気に入りの装丁も素敵です。
これ以上は何も申しません。坂井さんの代表作がもう一つ増えました!」


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