みんなには隠している、
少しだけ特別な力を持った高校生5人。
別に何の役にも立たないけれど、そのせいで、クラスメイトのあの子のことが気になって仕方ない――。
彼女がシャンプーを変えたのはなぜ?
彼が持っていた”恋の鈴”は誰のもの?
それぞれの「かくしごと」が照らし出す、お互いへのもどかしい想い。
甘酸っぱくも爽やかな男女5人の日常を鮮やかに切り取った、共感必至の青春小説。
「自分には備わっているけど、他の人には無いというような見方や思考の仕方は確かに各々あるもので、ただ、各々の人は互いに何を考えているか、どう思っているのかは分からない。気になって勝手に想像したり、分析したりして、色々詮索するも、後になって思い違いをしていることに気づかされたり・・。青春期の激しく不安定な心の中の動きを具現化しているような快活さが文字を見ているだけでも伝わってくる作品でした。まぁ、大人になっても似たようなことが巻き起こっている気はしますが(笑)」
「すごく面白い。この発想は出てこない。流石だと感心した。ただ、人の機微であるため解釈が難しい個所がある。
私だけかもしれないが。それでも一押しです。」「青春の甘酸っぱくて少し苦いあの感じがつまっていて大変面白い。五人の主人公がいて、それぞれ全く違う性格をしているから必ず一人は推しが見つかるはず。
青春時代ならではの葛藤や苦痛、それを解決して前に進んでいく彼らに読んでいるうちにどんどん惹かれていく。
五人の持つ隠し事、心を読む五人五様の能力も興味深い。五人の持つ能力はそれぞれ不完全なところが多くてそれ故に葛藤する様はこの本の見所ではないだろうか、そして能力描写も読者を楽しませるものがあった。ビックリマークやハテナで表される京くんの能力、1、2、3、4で表されるパラの能力、矢印で表されるエルの能力、その全て身近で誰でも知っている記号等で表されるから分かりやすくそして見たことのない表現に面白みを感じられる。」
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