神の悪手 芦沢央 (著) 新潮社; 文庫版 (2024/5/29) 649円

俺はなぜ、もっと早く引き返さなかったのか――。

このどんでん返しは切なすぎる!!

羽生善治氏、凪良ゆう氏、斜線堂有紀氏絶賛のミステリー短編集。

棋士を目指して13歳で奨励会に入会した岩城啓一だったが、20歳をとうに過ぎた現在もプロ入りを果たせずにいた。

9期目となった三段リーグ最終日前日の夕刻、翌日対局する村尾が突然訪ねてくる。

今期が昇段のラストチャンスとなった村尾が啓一に告げたのは……。

夢を追うことの恍惚と苦悩、誰とも分かち合えない孤独を深く刻むミステリ5編。

「将棋が分からない人間でも存分に楽しめました。
野心、恐怖、焦燥、洗脳・・・複雑な人間模様に、心拍数が上がりっぱなしです。
素晴らしい連作短編でした。」

「「弱い者」「神の悪手」「ミイラ」「盤上の糸」「恩返し」の五編すべてが将棋をテーマとした棋士たちの物語。それぞれの物語が微妙に反映し合っていて、そういう点で連作短編集的な意味合いも持つ。おそらくは棋譜が読めるなら面白さはより深くなるのだろうが、そうでなくとも棋士たちの死力を尽くした静かな闘いの様が繊細かつ力強く表現されていることが読み取れる。中でも棋士ではなくて、駒師に焦点を置く「恩返し」は、棋士の駒の選択を駒師が読み取るという少々角度の異なる内容で、それだけ趣も深い。しかしやはり冒頭に置かれた「弱い者」の、「なぜそう打たなかったのか」の動機に置かれた「弱さ」と、それを等閑視できない棋士の優しさに心打たれる。」

「将棋界の中でも主に対局を中心とした舞台であるので、登場人物は少ないながらも物語の展開力は高い。
将棋に取りつかれる人の情熱と悲しさなどを色々な角度で描いている。
短編としてもどれも纏まっているが、長編でもじっくりと読みたいような題材である。
その後の人生が気になる余韻ある終わり方も良いが、その人生を深堀してほしい気持ちもある。」


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