決戦前のランニングノート 大迫傑 (著) 文藝春秋 (2021/7/27)

大迫傑が考案したランニングノート付

1月にケニアに行き、当初はオリンピック直前まで標高2400mのイテンで合宿をする予定だった。

それが、ケニアのロックダウンにより、アメリカに帰国を余儀なくされる。

東京オリンピックまでの5カ月間、ノートには揺れる思いが綴られた。

ケニアに行ったのは、様々なノイズから逃れるためだったのに、それがうまくいかない、SNSのストレス、競技以外の悩み……、日誌にはそれらの感情が赤裸々に書き留められている。

本書は、その日誌そのものである。

この日誌がなぜ読み始めたら止まらないほど面白いのか――。

作者が陸上選手だからか? オリンピアンだからか? いや、大迫傑だからだ。

この本を読み進めるうちに、大迫傑というカリスマを身近に感じられる一方、尊敬の念は高まる。

稀代のアスリートが一世一代の戦いの前に残した記録として、後世に語り継がれる書になることも間違いない。

8月8日の「決戦」の前に必読の書。

でも、誰にでも「決戦」は訪れるはず。いつ読んでも、自分を勇気づけてくれる1冊である。

大迫傑考案のランニングノートが付属でついている。

著者が佐久長聖高校時代につけていた練習日誌に着想を得て作られたオリジナルノートである。

【目次】

プロローグ
僕が日誌をつける理由。

両角速先生よりメッセージ

佐久長聖高校3年生の時の日誌

日誌 イテン 2021/2/9~3/8

僕がケニアに来た理由。
SNSとの付き合い方。
失敗や負けたレースから学ぶこと。
次世代へと受け継いでいくもの。

日誌 イテン 2021/3/9~3/31

日誌 ポートランド 2021/4/1~4/19

僕にとってポートランドとは。
低酸素トレーニングについて。

日誌 フラッグスタッフ 2021/4/20~5/18

娘から学んだこと。

日誌 ポートランド&フラッグスタッフ 2021/5/19~6/8

ウエイトトレーニングについて。
揺れながら前に進む。
僕にとっての東京オリンピック。


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