岸田ビジョン 分断から協調へ 岸田文雄(著) 講談社 (2021/10/19) 946円

2021年10月、第100代総理大臣に就任した著者の、はじめての著書を新書改訂版として緊急発売!

「聞く力」を備えた新しいタイプのリーダーの登場。

新自由主義を脱し、「新しい日本型資本主義」の構築を目指す。

コロナウイルスの感染拡大によって国民の生活は大きな痛手を受け、格差拡大、「勝ち組」と「負け組」、中間層の没落などが顕著になりつつある。

日本だけでなく、欧米やアジアなど、世界的に「格差拡大」が広がり、さらに国同士の分断も進む。

この「分断の時代」に、求められていることこそ「協調の精神」ではないか。

具体的には、高額の金融所得に対する課税率の見直し、中間層の教育、住宅費に対する支援、社会人に対する再教育支援、中小企業、小規模事業者に対する支援などである。

さらにIоTなどの普及によって、地方にあっても都会と同じレベルの仕事ができる環境ができつつある。

宏池会の大先輩・大平正芳元首相が唱えた「田園都市構想」を再生し、「デジタル田園都市構想」を推進する。

外交面でも、「分断から協調へ」がキーワードになる。4年7ヵ月の外相経験を通して、アメリカ、イギリス、ロシア、中国をはじめ世界の首脳と築いてきた人間関係を生かし、孤立化、分断化が進む世界で「協調」をテーマとした外交を展開する。

さらに広島出身の政治家として、「核兵器なき世界」への取り組みは最大のテーマである。2016年に実現したアメリカ・オバマ大統領(当時)の広島訪問は、核軍縮という観点で非常に大きな出来事だった。

核軍縮交渉の根底には、やはり協調というベールが求められる。

なぜ政治家を志したのか。

差別を憎み、理不尽を疑う心はどこから芽生えたのか。

日本政治にいまも内在する悪弊とは何か。

その一方で、長く守り抜いていかなければいけない価値とは。

政治家人生を懸けた、渾身の一冊。

著者について
岸田 文雄
1957年生まれ。早稲田大学卒業後、日本長期信用銀行入社。議員秘書を経て、93年衆議院議員初当選。以来、連続9期選挙区当選。
自民党青年局長、経理局長を経て、2001年小泉内閣で文部科学副大臣。衆議院厚生労働委員会委員長を経て、07年第1次安倍改造内閣で内閣府特命担当大臣として初入閣。
12年に宏池会会長に就任。12年、第2次安倍内閣で外務大臣に就任し、専任の大臣としては戦後最長の4年7ヵ月にわたって務める。17年、防衛大臣を兼任。
17年8月から20年9月まで、自民党政務調査会長を務める。
21年10月、内閣総理大臣就任。


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