長らく待望されていた作家・芸術家ルーシー・ボストンの評伝集、ついに完成!
ルーシー・M・ボストン(Lucy Maria Boston 1892-1990)は、「グリーン・ノウ物語」シリーズなどの児童文学や詩の創作、パッチワーク制作、庭園造り・古代種薔薇の育苗、絵画、音楽など、いくつもの芸術分野それぞれにおいて並外れた作品と足跡を残した、英国文化の神髄を体現する英国の作家・芸術家である。
あらゆる芸術活動の源泉となったのは「ザ・マナー」と呼ばれるケンブリッジ州郊外のヘミングフォード・グレイ村にある築900年に及ぶ館だった。
【新刊】『ルーシー・ボストン 館の魔法に魅せられた芸術家』(田中美保子/安藤 聡 編著)https://t.co/L9HpTpjpiy 英国最古と目される館に住み、児童書、パッチワーク、油絵、薔薇の庭園、音楽など、多種多様な分野で並外れた足跡を残した芸術家ルーシー・ボストンのすべて。待望の評伝集! pic.twitter.com/PCxS61y3Ck
— 国書刊行会 (@KokushoKankokai) December 9, 2022
40代後半に購入して復元的に改装、97歳で没するまで、ボストンは暮らしと手仕事や多様な芸術活動とが分かち難く結びついた日々をそこで送り、数々の作品を生み出した。
その芸術活動には、日本の宮沢賢治、英国のウィリアム・モリス、米国のターシャ・テューダーにもひけをとらない豊かさがある。
それにもかかわらず、それぞれの活動が幾重にも重なり響き合っているために、まとまった評伝を書くのは至難の技であり、これまでなかなか日の目を見ずにいた。
本書は、日英の多様な執筆者の寄稿によってその困難を乗り越え、ボストンの芸術活動の全貌にさまざまな角度から光を当てることを可能にした、意欲的試みである。
オールカラーの口絵12ページほか、秘蔵の図版や写真も多数掲載し、視覚的にも楽しめる読み物に仕上げた。
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