情報を正しく選択するための認知バイアス事典 山﨑紗紀子 (著) フォレスト出版 (2021/4/10)

「60の心のクセ」に3つの研究分野からアプローチして解説

陰謀論やフェイクニュースが溢れている情報過多な時代において、あなたは正しく情報を選択できているでしょうか?

自信があるという人ほど、ぜひ本書に目を通してください。私たちの認知を歪ませる現象の多さに驚き、自分の偏った情報の受け取り方に気づかされることでしょう。

しかし、それこそが情報を正しく見るための第一歩。

なぜなら、認知バイアスを知らずして、自分が認知バイアスに陥っていることに気づくことは難しいからです。

本書は3部構成になっています。

認知バイアスに分類される用語は数百以上存在しますが、意味や用法が曖昧であったり、重複しているものも多いものです。

そこで論理学・認知科学・社会心理学3つの専門分野それぞれで必要不可欠な20項目を厳選し、合計60項目にまとめ、図版やイラストを交えて解説しています。

賢い人・偉い人も、「見たいもの」だけ見るとバカになる

なぜ、優秀な実績を残した学者でも、国民から選ばれた政治家でも、時にとんでもない舌禍事件を起こすことがあるのでしょうか?

その理由の1つに、「自身の周囲の常識」=「世間の常識」と捉えてしまう認知の歪みがあるかもしれません。

人は、自分の見たいものだけ見て、それ以外の情報に耳を閉ざしがちです(cf:チェリー・ピッキング)。

さらに自分の考えと近しい人を周囲に集め、それ以外を攻撃したくなるものです(cf:内集団バイアス)。

自分の好きな人、気になる人をフォローした、あなたのSNSのタイムラインは、その傾向を如実に語っているかもしれません。

「もしかしたら、自分はとんでもない勘違いをしているかもしれない」
「特定の情報ばかり拾って、それ以外の大切な何かを見失っていたかもしれない」
「何気ない自分の意見が、誰かをものすごく傷つけてきたかもしれない」

そんな不安を少しでも感じるのであれば、ぜひ認知バイアスという不思議な心の動きを学んでみてください。

世界や自分自身の見え方をアップデートするきっかになるはずです。

「バイアスが多数掲載されていますが、実務で活かすというよりは実生活で活きてくるような内容も多くあり、普通に読んでいて楽しいです。」

「簡単に読めてしまう1冊ですが、ざっと読むと、いざという時に、その情報を思い出せないかも。3つのテーマにそれぞれ20の認知バイアスが書いてあるので、1日2つくらいを深く読んでいくのはいかがでしょうか。」

「バイアスの種類を知るには、うってつけの本。解説や例えば話が難解に感じる所があり。
各項目について詳しく知りたければ他の書物にあたった方が良いかと思う。」


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