いつか僕たちは必ずこの世界からいなくなる――。
日常を生きる心もとなさに、そっと寄り添ったエッセイ集。
ネットニュースで、 三週間前に会った知人の死を知った日。
「もうダメだ」と言い続けていた最悪な時代の仲間との再会。
「で、お前いつ帰るんだ?」が口癖だった祖父との思い出。恵比寿の焼き鳥屋で見かけたヨーダ似のお爺さんと美少女。
日常を生きていく寂しさと、心もとなさにそっと寄り添ったエッセイ集。
文庫特典「巣ごもり読書日記」収録。
『夢に迷って、タクシーを呼んだ』改題。
『夢に迷ってタクシーを呼んだ』
燃え殻著
大変面白かったです。前作の「すべて忘れてしまうから」に続く完結編。
前編スラスラ読めるし、燃え殻さんの視座には驚かされることばかり!
最近のエッセイでは燃え殻さんが一番好きです??
これからも応援してます!
皆さんも是非!#読了 pic.twitter.com/Ono1PEzgO5— 福井一真 (@tennisfk135) February 1, 2024
【目次】
- はじめに
- この世界ってさ、ロマンチックなことが少な過ぎるんだよ
- 夢を五分で挫折したことがある
- きっと、僕たちは今度もまた大丈夫だ
- こっち見てんじゃねーよ、ゾンビ
- 青春は未だ完結していない
- で、お前いつ帰るんだ?
- 仲良くなるという目標は達成できそうにない
- まったくの他人より、ちょっと知っている人のほうが気まずい
- 月の綺麗な夜だった
- 前野くんと来年、フジロックに行きたい
- ゴリポンと呼ばれたくなかった
- 「下心よ去れ」と心の中で唱えていた
- うまいでしょう、一杯三千円です
- 早い! 安い! うまい! 重い!
- 『働きアリに花束を』
- 「生粋の社会人」なんているのだろうか
- 不潔とケチはモテない
- ラジオなんですけど
- あなたは女の人に救われた経験はある?
- 高尾山以上、富士山以下の過酷さ
- タピってるぞ、あのふたり!
- あの子、見えちゃう子だから
- ホープ軒の夜、東京の明け方
- スタンプひとつで済まないくらい人生かけてやっている
- 「その夜の天使」みたいな人だった
- 自分で見つけたものしか自分の中に残らない
- なんでも馴染んで生きている人は眩しすぎる
- その場所はただの雨降りだった
- タウリン多めなあの感じがどうしても馴染めない
- 中学生の夜の七時は、大人の夜の十時だ
- ねえ、このまま鎌倉まで行かない?
- 東京の打ち合わせの聖地
- 振り返るとトム・ハンクスがいた
- 人は老いると自然にかえりたくなる
- 昨日のことを十年前のことのように書く
- 本当の本当は残酷過ぎて、嘘が欲しくなる
- 普通に生きることはできないのか?
- あの時に鳴っていたチャイムの音すら憶えている
- どこまでも気さくで緊張させない著名人
- 死ぬってのはそれ以上でもそれ以下でもない
- 偽物でもまがい物でも構わない
- 大人の事情、子供の事情
- あの時と一緒だ。家出をしたあの時と
- 僕は二度とこの場所に辿り着けない
- 夢に迷ってタクシーを呼んだ
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