黙って喋って ヒコロヒー (著) 朝日新聞出版 (2024/1/31) 1,760円

記憶の片隅にあった感情がじわっとあふれ出す。

ヒコロヒーがつづる短編恋愛小説集!

自分自身も未来も何も定まらなかった頃。見上げた曇り空のあの哀しさ、色っぽさを強く思い出しました。 吉本ばなな

それでも彼女たちは、届かないものに手を伸ばすのだろう。そして生きてゆくのだろう 西加奈子

友達以上恋人未満の彼に「あと十分一緒にいたい」とどうしても言えない甘酸っぱい瞬間、

「分かってる女」として振舞ってしまい同僚を貶める発言をたしなめられなかったもどかしさ、既婚者である彼の妻との会話に覚える苛立ち……。

感情がほとばしって言い過ぎた言葉、平気をよそおって言えなかった言葉。

「もう黙って」「もっと喋って」と思わずにはいられない、もどかしくて愛おしい掌編18本。

【目次】
「ばかだねえ」
「あと十分だけ」
「覚えてないならいいんだよ」
「しらん」
「俺が福岡行って、せいせいした?」
「ねえ由莉ちゃん」
「翠さんの靴、それ汚すぎるやろ」
「かわいいなあ、女の子って感じ」
「好きな人ができた、ごめん」
「普通に生きてきて優と出会ったんだもん」
「克則さんって昔からそうなの」
「ごめん、疲れた」
「紙ストローって誰のために存在してんの」
「大野」
「朝美ちゃん、ハワイ、行こうか」
「春香、それで良いのね」
「問題なかったように思いますと」
「黒じゃなくて青なんだね」
あとがき

「突然、恋愛小説を読む始める(笑、気分が殺伐としているので、良い気分転換)。新聞の書評で、ヒコロヒーが小説を出版してるのを知る。しかもその書評は絶賛するもので、芸人で小説家と言えば又吉直樹しか思い浮かばなかったが、彼女はNHK短歌の司会でもヒトクセある人だったので、手に取ってみた。
いやはや、テレビで観るあのちょっとどこかアバズレた雰囲気とはまるで違い、美人俳優でもなかなか出せないような乙女心を綴ってみせる。かなりキュン^2くる繊細さがハマる。
書評ではダメ男につい惹かれてしまう女の表現が特に優れている、とあったが、まさに、これはそういう傾向の女性を感じさせない、普遍的な女心のように描く筆力は、この作者は本当にあのヒコロヒーなのか?と思わせる。相当に引き出しの多い人と見た。さて、明日日曜も6時起床だ。」

「自分も含めて、日常にありそうなカップルの話が短編で綴られています。読みやすく、普通にありそうな話でした。共感する部分も多かったです。面白ろさという部分では少し物足りない感じがしましたので星四つ。」

「ヒコロヒーさんのネタが好きで、ラジオを聴くようになり、連載と本を知りました。
画面で見るイメージからは恋愛要素はうかがい知れず、迷いつつもポチりました。自分には考えも及ばぬ恋愛の機微に触れさせてもらいました。出てくる若者たちが自分の娘息子に重なり、ただただ幸せを願うばかりでした。
とても面白かったです。ありがとうございました。」

「ヒコロヒーさんのファンなので購入しましたが、一つの小説として、とても良かった。
誰の心にもある心の揺らぎを掬い取るような文章が、哀感と共にきらきら輝く。これからも作家としての彼女を見たいです。」


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